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WEB・モバイル2026.09.08

早乙女太一さん30周年記念公演『TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”/OTOGI -TAICHI SAOTOME 30TH ANNIVERSARY STAGE-』を鑑賞してきました!

東京
WEBクリエイター
日本文化×デザインあれこれ
いのうえ

早乙女太一さんの30周年記念公演「TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”/OTOGI -TAICHI SAOTOME 30TH ANNIVERSARY STAGE-」を鑑賞してきました!
2025年公演の再演とのことですが、どうやら2025年版とは違う演出も含まれていたようです。

2025年公演はチケットが取れず膝から崩れ落ちる経験をした私にとって、今回の鑑賞はこの上なく嬉しいものでした。今回は、8月8日(土)の東京公演のレポートです!
※ネタバレありの感想となります。

TAICHI SAOTOME 30TH ANNIVERSARY STAGE特設サイト

●TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”

公演は時間通りにスタート。ドキドキしながら待っていると、赤い洋服の可愛らしい女の子が登場し、TOKYO INSIDE CLUBの世界へと誘導してくれます。

わちゃわちゃとダンサーさんたちが登場し、TOKYO INSIDE CLUBの世界への扉をくぐったと思ったら、妖艶な女形、早乙女さんの登場です。花魁の美しい舞踊に見惚れていると、あれよあれよと場面は変わります。

花魁姿からどう転換するか。
そう、着替えさえもショーの一部として魅せてくれるのです。限られた時間での着替えもバタバタしません。どこを切り取っても品があるんです。

女形は、「優雅、はんなり、おっとり」だと思っている人はいませんか?
もちろんその側面もありますが、早乙女さんの女形はそれだけではありません。

しなやかで速い舞踊を魅せてくれる場面もありますし、時に力強さを感じることもあります。衣装が変われば、人格も変わる。様々な姿を私たちに見せてくれるのです。ただ、どの姿でも色気が、色気が凄いです。

TOKYO INSIDE CLUBの世界のキーカラーは赤でしょうか。演者さんたちの衣装に施された赤がよく映えていました。
少しレトロなキャバレーを連想させる世界観で、次から次へと展開するショーに釘付けとなりました。

後半は洋服姿の「男装」での激しいダンスパートも登場します。
あれ、お顔は白塗りのまま??

いえいえ、楽屋を連想させるステージで、メイク直しの様子もショーの一部となっています。少しでも長くステージにいるための工夫だと思いますが、凄すぎて尊敬やら感動やら、いろんな気持ちが混ざったため息が漏れます。

他にも、扇子やストール、トルソーなど、あらゆる小道具を使って繰り広げられる演舞も早乙女さんならではだと思います。ダンスもタップやフラメンコを取り入れたものがあり、30周年の集大成の名にふさわしいパフォーマンスのオンパレードでした。影や照明を効果的に使った演出もあり、ワンダーランドでのひとときのようです。

総合プロデュース・演出も早乙女さんが担当しており、細部までこだわった早乙女太一の世界を堪能することができました。

最後、「歓喜の歌」で再び全キャストが登場。
演者さんたちの笑顔を見ていると、なんだか目頭が熱くなりました。

30年という歴史の中で、苦悩や葛藤がたくさんあったと思います。女形に反発して殺陣を始めたというのもその一つかと思いますが、そのすべてが今日につながっているのだと思います。

劇団朱雀の公演でも行われているティッシュ撒きも、大団円という感じがして良かったです。私はキャッチできませんでしたが、SNSに上がっている写真を見る限り、早乙女さんのデザインだったみたいです。

あっという間のきっちり90分。幕が閉じ、最後に私たちに残されたメッセージは「I hope everyone has a happy ending.」。

「早乙女太一ショーは今回で終わり」とのことですが、それは決して悲観的なものではなく、未来にハッピーを託しているのではないか、そんなふうに感じました。

とはいえ、“The Last Dance”。終わりと言われると、まだどこか寂しさが残るのが本音ですが、これからに期待し、応援したいと思います。

●OTOGI -TAICHI SAOTOME 30TH ANNIVERSARY STAGE-

この日は、13時からTOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”、18時からOTOGI公演がありました。

TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”とOTOGIでは開演前のSEも違っており、始まる前からその世界観に胸が高鳴りました。TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”はジャズ色が強いと感じましたが、大衆演劇の色が強いOTOGIでは「大和撫子七変化」などの歌謡曲が流れていました。

OTOGIは、演劇パートと舞踊ショーの二部構成となっています。

演劇パートの演目は「川北長次」でした。演劇は公演期間中、日替わりなんですよ。リピーターの人も毎回新しい演目に出会えるんですね。

この日のゲスト俳優は、三咲暁人さん、三咲隼人さん(劇団暁)、横山一敏さん。

「川北長次」のプロローグを簡単に書きますね。

あるところに良い親分と悪い親分がいて、良い親分が早乙女さん演じる川北長次です。
長次は生き別れとなった父親を日々探しています。悪い親分は、長次のことを目の敵にしていて、早く始末したいと思っています。
ある日、悪い親分は人斬り松五郎という剣客と出会い、長次を始末するように依頼します。……

という流れで物語が展開します。

クスッと笑える場面もありますが、松五郎と長次の関係性が切ないストーリーなんです。
兄弟の絆、親子の絆。最後、雪の降る丘で「冷たくなったお方」に葛藤しつつも着物を掛けてやれない長次の姿にグッときます。

すべてが終わった後、丁寧に丁寧に素足の長次の足を温める弟分・マサ吉の姿も印象的でした。

OTOGIの第二部は、なんと客席から狐面の怪しげな一行が登場してスタートします。
そして、ステージ中央の赤い大鳥居へと向かう幻想的な演出でした。

第二部の舞踊ショーも圧巻です。

「ワダツミの木」で薄いベールの中で舞う早乙女さんは、異世界の聖人のようでしたし、「銀の龍の背に乗って」ではステージいっぱいに立ち込めた霧がまるで天空のようで、ファンタジーを感じました。

そして早乙女さんだけではありません。ゲストの三咲暁人さん、三咲隼人さんも凄かったです。

能を思わせる舞踊と中国の「変面」を組み合わせたようなパフォーマンスは凄すぎて、思わず「えっ」と声が出そうでした。顔に装着したお面がくるくると瞬時に入れ替わっていて、その瞬間がどうなっているのか、わりと近くで見ていたのに分かりませんでした。

美しくしなやかで、時に力強いパフォーマンスに息を呑みます。

TOKYO INSIDE CLUB “The Last Dance”とOTOGI、タイプの違う圧巻のステージを鑑賞し、余韻に包まれながら会場を後にしました。

●最後に

早乙女さんの公演のレポートを書くときは、いつも言っている気がしますが、ぜひ一人でも多くの人に見てもらいたいです。世界中の人に見てもらいたい気持ちでいっぱいになります。

映像でもその美しさは伝わると思いますが、やっぱり直接その目で確かめてほしいですね。殺陣のときもドタバタしないし、とにかく軽やかで、しなやかで、美しいんです。やっぱり生なんですよ、この感動は。

30周年という区切りは今回で終わりますが、これからのご活動も応援したいと思います!

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プロフィール
WEBクリエイター
いのうえ
WEBクリエイター(デザイン/コーディング/ディレクション) 官公庁系サイトディレクション、デザインの他、企業系大規模サイトリニューアル、ECサイト運営などに携わる。fellowsでのセミナー講師経験もあり。 ここでは個人的に情報収集・発信している日本文化とデザイン、映画レビューについて紹介します。

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