「不思議に導かれし者たち」と不思議に向き合った夏至の夜

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

6月、蒸し暑い夏至の夜。観光地としても人気のひがし茶屋街から少し卯辰山の方に登ったところに建つ真言宗のお寺「長谷山 観音院」で開催された「不思議に導かれし者たち展2025」に行ってきました。

画家や伝統工芸作家など6人からなるクリエイター集団「ククリビト」が主催するこの展覧会は、今年で3年目。オカルトやUMA、UFOに幽霊など「不思議」にまつわる作品を展示・販売しています。


クリエイター集団「ククリビト」

新聞風のフライヤーがもう、センスを感じません?

観音院さんの本堂には、不思議で不気味で可愛い作品が点在していました。

こちらは加賀友禅作家・久恒俊治さんのUFO皿。深みのある青が素敵です。

九谷焼作家・高辻あいさんの宇宙人たちもとってもキュート!

しっぽが2つの猫又と、さらに長生きした猫が化けるという猫魈 (ねこしょう)が仲良く長寿のお祝いで乾杯している絵皿も可愛いすぎます!

絵師のつなさんは、「実は宇宙人だったのではないか…」とも言われる「かぐや姫」を掛け軸に描きました。実は着物の柄がUFOなのです…。

画家の倉林雅幸さんは、「宇宙人&妖怪シリーズ」のお香立てなどを出品しています。

沈金師の芝山佳範さんは、UFOや卍などをモチーフにしたアクセサリーなどを制作しました。

こちらは、金沢仏壇の職人さんでもある木彫刻作家・齊藤美知代さんの作品。太陽を意味する「阿」をイメージしています。

観音院の中では実店舗のない謎の店「Infiniment(アンフィニモン」さんも喫茶を出店していました。隠し味に法具のティンシャを鳴らした、パワー感じる冷たーい加賀棒茶をいただきました!

Infinimentさんのおいしい焼き菓子と一緒に、「京バンド」さんが手掛けるテーマソングも販売中。ちょっと懐かしいゲーム音楽風の曲でこちらもおすすめ!

この夜、特別イベントとして観音院の安念住職による真言宗の「阿字観(あじかん)瞑想」のうち、「阿息観(あそくかん)瞑想」の体験も開催されました。

約30人ほどのお客さんが参加し、蝋燭が揺らめく中、安念住職の穏やかな声とともに呼吸を合わせました。

瞑想の後は外に出て、空に向かってUFOを呼びました!大の大人が寺の前で、空に向かって手を挙げて真剣にUFOを呼ぶ様はまさに、不思議に導かれし者たち。

大マジメで不思議に向き合う大人たちのパワーは、宇宙に響くほど輝いていました。

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不思議に導かれし者たち展2025
会期:2025年6月20日(金)~24日(火)
場所:長谷山観音院 (金沢市観音町3丁目4-2)
主催:ククリビト
参加作家:
【画家】倉林雅幸【木彫刻】齊藤美知代【沈金師】芝山佳範
【陶芸】髙辻あい【絵師】つな 【加賀友禅作家】久恒俊治
【特別出展】安念千尋

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者やインターネット回線、動画配信サービスのまとめ記事などを執筆しながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

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