香ばしい香り

東京
コピーライター
TOKYOそういえば日記 73
コジマカツヒコ

Instagramを眺めていたら気になるハッシュタグを見つけました。

 

#当たり前界隈

 

投稿していたのはテレビ番組にナレーションなどを付ける仕事をなさっている

ナレーター・北川原志於(きたがわら しお)さんのアカウント

 

どんなのかというと

 

    「朝起きると 夢から醒めていた」

 

    「?????」

 

“朝起きたのだから夢から醒めてるのは当たり前だろう” という訳です。

 

 

     香ばしい香り

 

     頭痛が痛い

 

こういった短いタイプの古参は有名ですけれど長めのセンテンスにも意外と多いのです。

ネットを調べると他には

 

    「空を見上げると雲があった」(まぁまぁ雲あるよね)

 

    「買い物したらお金が減った」(そりゃそうだろう)

 

どこかポエムの風味さえ漂うこのシュールで薄味な言葉の笑い。

 

 

コピーライターにとってはいささか痛いところを突かれた感もあります。

ボディコピーの出だしで「もうちょっとカマしたいな!」と要らない言葉を足して

 

    「叶えたいのは、未来のこと。」なんてカッコつけて書いたら

 

刷り上がりを見た先輩に「…叶えたい事はそもそもぜんぶ未来だわな?」って。

 

あと少し盛りたい!  と思ったところでガマンする。スマートな作文におけるコツのひとつであります。

 

 

デザインでもときどき #当たり前界隈 があります。

 

いつか見たあれは何だったんだろう、投げ込みチラシだったか?  

 

商品はレギュラーコーヒーでビジュアルはテーブルの上のカップに注がれた一杯のコーヒー。

 

背景には斜体の英文で大きく「Coffee」。

 

カップの中の黒々とした液体。はい、どこからどう見てもコーヒーですね。

 

 

個人的にレジェンドだと思っているのは有名な“牛乳石鹸の赤箱”。

 

赤い地色に白と黒の乳牛の絵。その上に「COW」。

 

    「牛」

 

そうですね、どう見てもそれは牛です。

プロフィール
コピーライター
コジマカツヒコ
そろそろChatGPTを導入しようかなと。納品物にそのまま使うとアレなので、アシスタントとして役立つといいなぁ。

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