金沢の春を彩る「花咲く工芸」展

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

お花見シーズンの兼六園から小立野方面に出てすぐの「いしかわ生活工芸ミュージアム(石川県立伝統産業工芸館)」で、春らしいイベントが開催中です。

「花咲く工芸」と題して、九谷焼や竹工芸、蒔絵や加賀象嵌などの作家さん8名が花をモチーフにした工芸品を約100点を出品しました。

こちらは漆芸作家の時田早苗さんの作品「赴くままに-ペンタス」(上)と桜色に染まったクマがかわいい「まっかっか」(下)。

漆と言えば「漆黒(しっこく)」と表現されるように深い黒のイメージですが、本来は茶褐色なのだそう。

漆そのままの色合いを活かした2つの作品は、どちらも柔らかく温かな印象です。

ガラス工芸の大塚麻由さんの「Flowers」も花という有機物を瞬間的に無機物へ閉じ込めたような、不思議な魅力があります。

陶芸家の荒谷翔さんの白磁線刻の鉢や壺も、花の蕾のような姿が美しい作品でした。

廣瀬知惠美さんの竹細工のカゴは、竹それぞれの色や風合いの違いが楽しめるのも面白いポイントです。

展示紹介には作家さんそれぞれの「好きな花」とエピソードも書かれていて、個々の感性が伺い知れるようでした。

花見に出かけるのもいいですが、生活の中にこうやってちいさな春を見つけていくのもいいものです。

花咲く工芸
2025年3月14日(金) ~ 5月12日(月)
いしかわ生活工芸ミュージアム(石川県立伝統産業工芸館)1階
住 所:〒920-0936 金沢市兼六町1番1号
TEL:076-262-2020
FAX:076-262-8690
開館時間:午前9時から午後5時 (入館は4時45分まで)
休館日:4月~11月は、毎月第3木曜日
12月~3月は、毎週木曜日及び年末・年始 (祝日の木曜日は除く)
入館料:1階は無料、2階は大人=260円、高校生以下=100円、65才以上=210円

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者やインターネット回線、動画配信サービスのまとめ記事などを執筆しながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

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