WEB・モバイル2019.04.03

チャレンジする楽しい会社をつくりたい

仙台
株式会社オンエモーション 代表取締役 石原 敏行 氏
オンエモーションはWebサイト、アプリケーションの企画・制作を中心に、新たな事業の柱としてEC(eコマース)を展開されています。偶然から始まったフィンランドとのご縁で「Nordic Baby Basket」をスタートさせ、これまでの業務とは全く違う物販に最初は戸惑い、周囲からも驚かれたとのことでした。プログラミングという無機質なもので、意外性をもって人を驚かせたい、感動させたいという思いが「オンエモーション」の社名に込められていますと石原氏。今後も仙台にとどまることなく、活動の場を広げていきたいと語ってくださいました。

好きなことを仕事に

会社を立ち上げるまでのキャリアについてお伺いできますか

大学を卒業してから、最初は中高生対象の学習塾で講師をしていました。夕方から夜が勤務時間で、お昼の時間や就業時間後にプログラミングを独学で学び、Webのプログラム制作を外注として受けるようになりました。20代後半のころ本格的にWeb制作の業界にシフトしたいと思うようになり、フリーランスの道も少し考えましたが、一度Web制作の会社へ入社し、1年半くらい勤務して、そこで知り合った現ミライトス社長の鈴木圭介氏と二人で独立しました。

独学でも学ぼうと思われたきっかけはありましたか

大学時代は全く違う専攻でした。Webやプログラミングに興味を持ったきっかけは、当時の先輩が自宅に来たとき、自分がたまたま持っていたWindows95のパソコンを「繋いであげる」とインターネット接続してくれたことでした。インターネットは私にとって衝撃的でしたね。 当時すでにプログラミングに関する本も出版されていたので、自分でも勉強すれば習得できるのかなと思いました。幾つかプログラム言語を勉強しましたが、やはりインターネットが好きで、後にWebのプログラム制作の外注を受けようになり、現在へと繋がっています。

新たな事業の柱を作りたくてECを始めました

現在の事業内容についてお伺いできますか

Webサイト・アプリケーション、モバイルサイト・アプリケーションの企画・制作をはじめ、オンラインショップ企画・制作、Webサイト運営・コンサルティング等、Web関連サービス全般を行っています。なかでも自社でECを行おうと始めた「Nordic Baby Basket」は第2の柱となる事業として今後も育てていきたいと思っています。

Nordic Baby Basketについてお伺いできますか

「ECを自社でやろう!」と商材で何を扱うか模索しているとき、仙台市主催のフィンランド企業ビジネスマッチングに参加したことがきっかけで、会場のパネルで「アイティウスパッカウス」という、出産した母親にベビー用品を詰めた大きな箱が政府から支給されるというフィンランドの政策を知りました。フィンランドの民間企業でもそのコンセプトの商品を扱っている会社があったので、輸入して自分たちが日本人向けに販売するサービスを考え、仙台市を仲立ちに、この商品を取り扱っているフィンランドの民間企業を紹介していただいたのです。

フィンランドと同じ商品を販売されているのですか

フィンランドの会社に協力してもらい、日本向けにとオリジナルで1年以上をかけて、服やおもちゃ、おくるみ布など30数点が入った「ノルディックベイビーバスケット」を完成させました。服はデザイン性だけではなく、オーガニックコットンを使用するなど質にもこだわっています。
参考URL https://nordic-baby-basket.jp/

本業と全く違う業態である物販について戸惑いはありましたか

輸入についてはゼロからスタートでしたから、通関手続きや慣れない英語でのやり取りに苦労しました。発注しても納品するまでに長いもので半年かかることもありました。 また一番違ったのはWeb制作には製品を持つ在庫感覚がありません。当初、在庫や仕入れの考え方、キャッシュフローなど大きなギャップを感じました。

反響はいかがでしたか

日本にはない商品だったので、かわいい、見たことないなどの反響は頂きました。また、大手ブライダル企業のキャンペーン商品に採用していただいています。 同業者や取引先からはこの事業に驚かれましたが、本当の意味で第2の柱に育った時が、本来の目的であったEC事業を成立させたということですので、まだまだ注力していく必要があると思っております。

仕事をされるうえで大切にしていることについて教えてください

自宅とオフィスを分けて気持ちを切り替えるようにしています。そして、ご縁を大切にすること。お取引先の企業や同業者など、ご紹介からがほとんどです。信頼に応えていくことの積み重ねがご紹介いただくことに繋がるのかなと思います。幸運なことで有難いことだと感じています。

パートナー達と共に前進していきたい

オンエモーションを今後どのような会社にしたいと思いますか

まずは、社員とパートナーの方たちと家族が本当に安心・満足できる収入が得られる仕事を行える環境を作ることです。そして、理想論かもしれませんが余裕が生まれたときに社会に還元できる企業になりたいです。

一緒に働くスタッフの方にどのようなことを期待されますか

弊社の行う仕事を好きになってくれる方と一緒にやっていけたら嬉しいですね。 制作業にとどまらず、ベビーバスケットやいろいろなことにチャレンジしていますので、本業と違うことを始めたり、投資することに対して理解してもらって、一緒にチャレンジしてみようと思ってほしいです。 また、スタッフにやりたいことがあれば、できる限りそれをサポートしたいですね。

後進の方に伝えたいこととは

20代のころから10数年間はプログラミングが本当に好きで、いろんな言語を覚え、色々なものを作れるようになりたいと、毎日ひたすら書いていました。 これを他の人に同じようには求めませんが、好きなことに対して時間をかけられる、かけてしまうという熱量みたいなものは必要だと思います。これが後々仕事に対する自信のベースになり、自らを支えるのではないかなと思います。

取材日:2019年2月15日 ライター:桐生 由規

株式会社オンエモーション

  • 代表者名:代表取締役 石原敏行
  • 設立年月:2008年4月
  • 資本金:300万円
  • 事業内容:システム開発、Webサイト制作業務、Nordic Baby Basketの企画及び運営
  • 所在地:〒980-0821宮城県仙台市青葉区春日町10-22第2春山ビル2-M
  • URL:https://on-emotion.com
  • 電話:022-797-0475
  • FAX:022-797-0475
続きを読む
TOP