WEB・モバイル2026.03.04

仙台から世界のクリエイティブを。北日本ナンバーワンへの道

仙台
株式会社ASA 代表取締役社長
Naoki Suzuki
鈴木 直樹

仙台を本拠地に、東京・ロサンゼルスにも拠点を構え、Webや映像制作、QAサービスを展開する株式会社ASA(アサ)。ソニーグループのSMN株式会社の100%子会社である同社を率いるのは、グラフィックデザイナー出身の代表・鈴木直樹(すずき なおき)さんです。クリエイターとしてキャリアをスタートさせ、働きながらMBAを取得。現在は経営者として組織を牽引し、事業の進化を加速させています。地元・仙台への貢献や、同社が描く将来の展望についてお話を伺いました。

クリエイターから経営者へ。

これまでのキャリアについて教えてください。

キャリアのスタートはグラフィックデザイナーでした。当時はDTP(Desktop Publishing/印刷用データ制作)が普及し始めたばかりで、紙の上でレイアウトを指定する「版下制作」からデジタルへの移行期でしたね。2000年頃にマルチメディアブーム、続いてインターネットの波が来たことで、Webデザイナーに転身しました。表現の幅が格段に広がり、自分の手がけたものがダイレクトに評価される面白さに没頭したのを覚えています。
その後、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社に入社し、長らく法人向けの事業に従事しました。2024年から同社と兼務する形で株式会社ASAの経営に携わり、2025年1月に代表取締役社長に就任しました。

もともと経営者への意欲はあったのでしょうか?

いつかは経営を……という思いはありました。ただ、役職が上がるにつれ、クリエイター出身の自分には「経営の体系的な知識」が足りないことを痛感したんです。
そこで、働きながら大学院に通いMBA(経営学修士号)を取得しました。独学では習得しにくいマネジメントや会計を体系的に学び、実在企業のケーススタディを重ねた経験は、今まさに直面している経営課題の解像度を上げてくれています。現場感覚と経営理論。その両方を持っていることが、今の自分の強みだと思っています。

23言語に対応。仙台からグローバルなWeb制作とQA事業を展開

現在の事業内容について教えてください。

クリエイティブエージェンシーとして、Web制作を軸に、広告デザイン、映像制作、そして品質保証サービス(QA事業)を展開しています。
特にQA事業では、グローバル展開するクライアントさまのニーズに応えるため、多種多様な検証端末を取り揃えています。社内には約10人の外国人スタッフが在籍し、23言語に対応した動作検証やローカライズが可能です。
単なる制作会社ではなく、世界市場に出るプロダクトの品質を担保するパートナーでありたいと考えています。

 

御社ならではの強みはどこにありますか?

東京とロサンゼルスに営業拠点を持ち、「仙台にいながらグローバルな案件に携われる」点です。
ソニーグループの案件をはじめ、海外大手シューズメーカーやレコードレーベル、またリーバイスやビームスといったファッションブランドのWeb・映像制作も手がけています。制作の中心は仙台がメインです。地方に拠点を置きながら世界基準のプロジェクトを動かす、その実践こそが私たちの強みです。仙台からでも、世界基準の仕事はできる。それをこれからも証明し続けていきたいですね。

アウトプットの先にある「笑顔(アウトカム)」を追求する

仕事をする上で、組織として大切にしていることは何ですか?

弊社のミッションは「ものづくりを通して、多くの人を笑顔にすること」です。
クリエイターは「納品すること(アウトプット)」をゴールにしがちですが、私はその先にある「アウトカム(成果や、それによって生まれる笑顔)」を意識してほしいと社員に伝えています。それによって誰の行動が変わるのか。誰が前向きになるのか。どんな体験が生まれるのか。そこまで想像する力こそ、AIには代替できない人間の価値だと思っています。
クリエイティブは見た目を整える仕事ではありません。人の気持ちや行動を動かす仕事です。そこまで責任を持つのが、私たちの仕事です。

地域のスポーツ支援と、行政との連携で仙台を盛り上げる

仙台を本拠地としている経緯と、地域への思いを教えてください。

ASAは25年前に仙台で創業しました。2019年にデジタル広告を担うSMN株式会社のグループに入ったのですが、親会社にとっても、IT人材が豊富な仙台にクリエイティブ拠点を持つことは大きな魅力でした。
日本のIT人材不足という課題に対し、地方創生の観点からも、東北エリアでの採用を積極的に行い「仙台をクリエイターの街にしたい」という強い思いがあります。地方創生という言葉にとどまらず、本気で地域に仕事を生み続ける存在でありたいですね。

スポーツチームへの協賛など、地域貢献も積極的ですね。

就任後、すぐにベガルタ仙台や仙台89ERSのチームへのスポンサー活動を開始しました。
元ベガルタ仙台の遠藤康さんとのご縁で、震災復興支援団体「東北人魂」が主催する小学生向けのサッカー大会にも協賛させていただきました。震災を知らない子どもたちへ防災を伝えるワークショップを併催するなど、その理念に深く共感したからです。企業として成長することと、地域に根ざすこと。その両立を大切にしています。

行政との関わりでも大きな実績があったと伺いました。

2025年8月の仙台市長選挙では、仙台放送さまとタッグを組み、選挙啓発プロモーションのクリエイティブ全般(メインビジュアル、ポスター、テレビCM等)を担当しました。
大々的なイベントも含め、複数のメディアを連動させたクロスメディアな展開ができ、クライアントからも高い評価をいただきました。今後もこうしたプロモーション全体を一気通貫で担う仕事を増やしていきたいですね。

 

北日本ナンバーワン、そして世界へ。ともに挑戦する仲間を募集

今後の展望を教えてください。

目標は明確で、「北日本ナンバーワンのクリエイティブエージェンシー」になることです。
東北・北海道エリアにおいて、まずは社員数と売上でナンバーワンを目指します。その基盤の上に、クリエイティブの質でも「北日本にASAあり」と言われる存在になりたい。「仙台+グローバル人材+ソニーグループ」という強みを最大限に生かし、制作事業をさらに拡大させながら、仙台から世界へと価値を発信し続ける会社でありたいと考えています。

どのようなクリエイターと一緒に働きたいですか?

Webの世界は日進月歩です。常にスキルをアップデートし、新しい技術に「面白い!」と飛びつける好奇心のある方ですね。AIが進化する今だからこそ、つくるだけで満足せず、その先にどんな価値や体験が生まれるのかまで考えられる方と一緒に挑戦したいと思っています。

最後に、読者のクリエイターへメッセージをお願いします。

現在、業務量の拡大にともない、積極的な採用を行っています。ASAなら、仙台にいながら世界的企業のプロジェクトに挑戦できます。「地方だから」と夢のスケールを小さくする必要はありません。大きな舞台で自分の力を試したいと考えている方は、ぜひ私たちと一緒に、仙台から世界を驚かせるクリエイティブをつくりましょう。

取材日:2026年1月6日 ライター:川村忠寛

株式会社ASA

  • 代表者名:鈴木 直樹
  • 設立年月:2001年7月(株式会社ディー・エム・ピーとして設立)
  • 資本金:3,000万円
  • 所在地: 仙台市青葉区一番町1丁目4番28号 小松物産ビル 2階
  • 事業内容:Webデザイン、映像制作、Web QA(品質保証)サービスの提供
  • URL:https://asadigital.co.jp/jp/
  • お問い合わせ先:022-214-2772 / info@asadigital.co.jp

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