3つのビジネスで「3方よし」を体現!独自のアイデアで名古屋に新しい風を起こす

名古屋
合同会社ALTO 代表社員
Daisuke Utsumi
内海 大輔

名古屋を拠点に商社、マーケティング、シェアハウス事業を展開する合同会社ALTO。共同経営者の内海 大輔(うつみ だいすけ)さんは、テレビ・映像業界で培ってきた技術とアイデアを武器にマーケティング事業を牽引し、シェアハウス事業の一環でクリエイター支援にも情熱を注いでいます。3つの事業を同時に進めることによって、「名古屋に新しい風を入れ、地元を元気にしていきたい」と話す内海さん。起業までの豊富なキャリアやALTO設立のいきさつ、現在のビジネス展開から今後の展望までを伺いました。

バラエティ番組のADからキャリアをスタート

独立までのキャリアを教えてください。

昔からテレビのバラエティ番組が大好きで、将来は番組の作り手になりたいと思っていました。愛知県から和歌山大学の経済学部に進み、マスコミ関連のゼミで学んで東京のテレビ番組制作会社に入社しました。
入社してすぐに東京のキー局に出向し、ADとしてクイズ番組をはじめさまざまなバラエティ番組づくりに携わったのですが、2年ほどで愛知県にUターンしました。

Uターンされた理由やきっかけを教えていただけますか?

一つは金銭面でした。当時のお給料は手取りで15万円ほど。東京で一人暮らしするにはギリギリの金額で、住まいの更新費を払うためには借金をしないといけない状況で…。また、地元に戻って地域に密着した仕事もしてみたいと思っていたので、刈谷市のケーブルテレビ局に転職したんです。
ケーブルテレビ局ではディレクターとして地域の情報番組に携わり、自分でカメラを回してインタビューしたり、編集したりとさまざまな経験ができました。

ビジネスパートナーと出会い、ALTO起業へ

起業に至るまでのいきさつも教えてください。

ケーブルテレビ局で4年ほどキャリアを重ね、次は名古屋で有名なCM制作会社に転職しました。そこでは大手スーパーマーケットの店頭コマーシャルをはじめ、名古屋エリアの企業CMなども手がけました。
そして2018年、私が34歳になる頃に「働き方改革」によって業界の状況や仕事の進め方が一変し、そのタイミングでフリーランスの映像ディレクターとして独立しました。その後にビジネスパートナーの西山剛と出会い、意気投合して2021年に合同会社ALTOを立ち上げました。

共同代表の西山さまとの出会いや関係性をお聞かせください。

西山も実は和歌山大学の出身で、名古屋で催された大学OB会で出会いました。西山は商社勤務で営業も得意だったので、私のプロモーションやクリエイティブの力と組み合わせたら何かおもしろいことができそうだという予感がありました。
ちょうどその頃に、以前から懇意にしていた顧客からある商材の代理店契約の打診があり、その受け皿として合同会社ALTOを一緒に設立したんです。

会社名「ALTO」に込めた想いをお聞かせいただけますか?

ALTOには「優れた」「上位の」といった意味があります。その意味に「“あると”いいな」という想いを重ねています。世の中にあるといいものを私たちが発信していくイメージです。
また、ロゴマークの「O」の文字上にある3つの点は、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の3方よしを意味しています。

自分たちが共感した「いいもの」を世界へ

企業理念「いいものを 一歩先へ」についても教えてください。

人々の生活の快適・安心・安全の本質的なレベルを向上する商品やサービスをお届けしたいという気持ちを込めています。
私たちはゼロからのものづくりはしていませんが、私たちが共感した「いいもの」を、私たちの販売力やプロモーション力で先に進めるお手伝いをしたいと考えています。

現在手がけられている事業を教えてください。

「商社事業」「プロモーション事業」「シェアハウス事業」の3つの柱でビジネスを進めています。
西山のノウハウが生きる商社事業では、素晴らしいものづくりをする企業さんと提携してインターネットなどで販売を行なっています。クラウドファンディングを有効活用した販路の開拓も計画しています。
プロモーション事業は私の領域です。長年培ってきた映像制作に加え、メタバース領域のコンテンツ開発やライブ配信サービス「SHOWROOM」の活用などにもチャレンジしています。メタバース領域では、庭づくり企業と組んでバーチャル庭体験ができるコンテンツを開発しています。投げ銭ができる「SHOWROOM」では、ライバーを使ったランキング形式のイベントをプロデュースし、企業・商品プロモーションで実績を重ねています。
シェアハウス事業は2022年からスタートした新たな事業です。

クラファンを活用し、クリエイターの交流拠点を設立

ALTOクリエイターズハウス
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シェアハウス事業ではどのような活動を行なっているのですか?

名古屋で空き家活用を手がけている企業から紹介をしていただき、名古屋城のすぐ近くに3階建ての物件を購入しました。その場所を「ALTOクリエイターズハウス」と名づけ、クリエイターが成長できる交流拠点を設けました。 支援を募ったクラウドファンディングも好評で、現在はWebディレクターやマーケター、フォトグラファー、建築デザイナーなどが入居しています。 また、さまざまなキャンプギアを展開するi campさんとも連携して、ALTOクリエイターズハウスのメンバーによる協業ビジネスプロジェクトもスタートしました。週1ペースで作戦会議を行い、互いがワクワクするアイデアを出し合っています。

シェアハウス事業を始めたきっかけはあるのでしょうか?

フリーランスになってすぐに入ったコワーキングスペース「プロコワ」さんでの体験が大きかったと思います。
プロコワではクリエイター同士のタテヨコのつながりが自然に生まれ、有機的に広がっていました。「自分が中心となって、プロコワ2号店のような場所をいつか作ってみたいな」という構想がずっとあり、それがやっと実現できました。ALTOクリエイターズハウスが、若手のクリエイターが活躍するためのベースになればいいなと感じています。

顧客と一緒に上を目指していく喜び

日々の仕事で心がけていることを教えてください。

会社の指針として「3方よし」を掲げているのですが、やはり、お客さまにしっかりと利益が出る仕事をすることを心がけています。ビジネスなので自社の利益も大切ですが、お客さまに喜んでいただき、地域貢献しながらいっしょに成長していきたいという想いが強いです。
また、メタバースやSHOWROOMなど新たな潮流とこれまでの経験を組み合わせ、私たちにしかできない企画やイベントの提案を心がけています。

今後のビジョンや展望を教えてください。

私も西山も、大学時代に地域の活性化やまちづくりについて学びました。だからこそ、事業を通じてまちづくりに貢献していきたいという想いがあります。
名古屋は土地柄として新しい動きが起きにくいというか、保守的でいまひとつ盛り上がりに欠けるエリアな気がします。商社、プロモーション、シェアハウスそれぞれの事業によって名古屋に新しい風を入れ、地元を元気にしていきたいですね。シェアハウスの数も必要があれば増やしていきたいと思っています。
クリエイターが活躍できる場が増えれば、名古屋のクリエイティブ業界もさらに盛り上がると思うんです。シェアハウスで発生するビジネスプロジェクトで利益を生むことができれば、家賃をなくしてしまうのもアイデアの一つです。
独立したてのクリエイターがうちに来れば、なんとかなる状況をつくりたいですね。

クリエイターに大切なのは「自分の軸」

最後に、世の中のクリエイターにアドバイスをお願いします。

クリエイターとして大切なのは「自分の軸を持つこと」だと思います。これは、独立しているクリエイターにとっても、組織で働くクリエイターにとっても同じです。
フリーランスで独立しているクリエイターの方は特に、ビジネスの指針となる“経営理念”をぜひ考えてみてください。クリエイティブの仕事を「何のためにやっているのか?」「誰のためにやっているのか?」「自分の価値はどこにあるのか?」「自分はどう生きたいのか?」などをしっかりと見つめないと、継続して仕事をとっていくのは難しいと思います。
たとえばカメラマンだったら、作品集をいっぱい抱えて「こんな写真も、こんな写真だって撮れますよ」と技術をアピールするより、1枚の写真を見せて「最高の1枚が撮りたくて、こんな想いでシャッターを押しました」とアピールする方のほうが、私にとっては魅力的に見えます。
自分の理念を考えるのはなかなか難しい作業ですが、ぜひ逃げずに向き合ってみてください。自分の生き様を文章としてカタチにすることできっと、ビジネスへの姿勢に深みも出てきますよ!

取材日:2023年2月27日

合同会社ALTO

  • 代表者名:西山 剛・内海 大輔
  • 設立年月:2021年7月
  • 資本金:60万円
  • 事業内容:商社事業・プロモーション事業・シェアハウス事業
  • 所在地:〒451-0031 愛知県名古屋市西区城西1-10-18
  • 電話番号:070-8344-6521
  • URL:https://alto-llc.com
  • お問い合わせ先:https://alto-llc.com/contact/

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