WEB・モバイル2026.01.28

要望を叶えて、動く。ノウハウゼロからスタートし25年、「口コミ」絶えぬサイト制作会社へ

東京
株式会社メディア・ラボ 代表取締役
Keiji Suzui
鈴井 桂司

Web業界で25年以上、インターネット環境の進化とともに成長の軌跡をたどった東京の株式会社メディア・ラボ。「信頼による『口コミ』で事業を広げてきた」と語ったのは、創業者であり代表取締役の鈴井 桂司(すずい けいじ)さんです。相手を思い「1を聞いて10を汲み取れる人」と一緒に仕事がしたいと願う鈴井さんに創業秘話や主力事業、今後の展望などを聞きました。

サイト制作のノウハウゼロから起業

前身は1999年設立の株式会社オートエイド・ジャパン。当時は自動車の経費節約サイト「オートエイド・ジャパン」を運営されていたそうですね。

立ち上げたのは、29歳のときですね。私自身、大学時代には自動車部でレースにも出場するほどの車好きだったこともあり、インターネットを使って安くクルマの中古パーツを売り買いするためのサイトを作りたかったんです。中古パーツを持つ解体屋さんや個人と、パーツを求めるユーザーを結びつけるマッチングサイトを立ち上げました。

オートエイド・ジャパンの立ち上げ当時、サイト制作のノウハウはあったのですか?

まったくなかったので、HTMLベースのコーディングやデザインの知識をゼロから学びました。マッチングサイトの性質上、データベースのノウハウも必要だったのですが、そこは当時のインターネット業界にいた友人に任せました。
サイトを広めるために当時流行りつつあったメールマガジンを活用し、「経費節約」をテーマにした記事を書いていました。

大手広告代理店の直請け案件が転機に

2000年には、現在の株式会社メディア・ラボに改称されていますね。

「オートエイド・ジャパン」を立ち上げたものの、当時はネットユーザーが少なく、思ったように成長しなかったので、他社のサイト制作事業をスタートしたことがきっかけでした。当時は現在のような光回線ではなく、電話回線を通じてインターネットに接続する時代で、ホームページを作れるノウハウを持つ会社が現在ほど多くはありませんでした。友人や知り合いを介した中小企業のホームページ制作をはじめ、口コミで依頼が増えていきました。

光ファイバーやWi-Fiなどのブロードバンド環境が進化するにつれて、事業も拡大していったのでしょうか?

いえ、満足には広がらなかったですね。2000年代の半ばには「Movable Type」や「WordPress」といったCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)をいち早く導入したり、QRコードによる携帯電話会員証システム事業をスタートしたりと、常に時代の先を行くためと張り切ってはいましたが、2018年頃までは2〜3人のスタッフで毎日の案件を回すだけで精一杯でした。

2018年頃に、大きな転機があったのでしょうか? 

他社のサイト制作事業へ舵を切った2000年から2018年頃までは、広告代理店から受ける孫請けやひ孫請けの案件は、短納期かつ低単価だったために引き受けず、むしろ代表の顔が見える中小企業のサイト作りにやりがいを感じていたんです。しかしながら、2018年頃に大手広告代理店から直請けの案件を受けられるようになって、大きな転機を迎えました。2〜3人しかいなかったスタッフも、案件の規模が大きくなるにつれて1人、2人と増えていき、こじんまりとした制作会社を脱することができました。

ギブアンドテイクではなく「ギバー」でいよう

現在の主力事業もやはり、サイト制作なのでしょうか?

はい。ただ、コーディングやデザインだけではなく、主力事業はサイト全体のプロデュースです。例えば、お寺のプロデュースを手がける会社さんのサイトを手がけた際は、新しいお墓の形である樹木葬墓地の案内や、終活サポート、寺院案内など、お客様の事業に合わせて、多数のサイトを構築しました。

彩プロダクツ:https://saiproducts.co.jp/

サイトを介したビジネスモデルの提案までが弊社の役割だと思っていますし、スタッフの多くも、クライアントの意思を汲み取って動けるディレクターやプロデューサーが中心です。近年では、SEO、Webマーケティングにも領域が広がっており、社内でもあらゆるクライアントからの要望にも対応できる体制を目指しています。

過去には口コミで依頼が増えたとおっしゃっていましたが、現在はいかがでしょう?

口コミで依頼をいただくのは、変わらずですね。ありがたいことに、サイトを手がけたクライアントからの紹介で「うちもお願いしたい」とおっしゃっていただく機会が多いです。スタッフも人の輪を広げることが上手な人間が多く、スタッフを介して依頼をいただくこともあります。
僕は常に「ギブアンドテイクではなく、ギバーでいよう」とスタッフに伝えています。みんな理解してくれますし、損得ではなく、相手のために動ける人間が多いですね。

人のために動く。その考えが根付いた原体験が、鈴井さんにもあったのでしょうか?

弊社が今の形にはなっていなかった30代の当時、他業種の経営者などが集う青年会議所に所属した経験が生きているのだろうと思います。40歳の卒業まで一生懸命に社会貢献活動に取り組んだ経験が、自分は社会で「何ができるのか」と強く考えるきっかけになりましたね。当時の人間関係は続いていて、新しい取り組みをするときには、青年会議所の後輩たちにも協力してもらいました。

クライアントのために要望を叶え、動くのが軸に

サイト制作事業に加えて、電子チラシサービス「チラシLAB」、Google検索やGoogleマップで表示されるGoogleビジネスプロフィールの管理サービス「マップLAB」なども展開されていますが、始められたきっかけを教えてください。また人材獲得に強いサイト制作を担う「採用LAB」はどのようなサービスでしょうか。

大手広告代理店のクライアントであるドラッグストアチェーンから、相談を受けたことがきっかけで「チラシLAB」がはじまりました。そのドラッグストアチェーンは全国に店舗を構えているのですが、店舗ごとで取り扱う商品のジャンルが異なるので、セール期間に店舗別のチラシを作るのが大変だと聞きました。そこでまず、弊社が提案したのが、店舗ごとで個別に商品の情報や価格を管理できるシステムで、電子チラシにも活用できるようにしました。
「マップLAB」もきっかけは同じです。先述のドラッグストアチェーンでは、店舗ごとに営業時間も、処方せんの受け付けの有無、決済方法などが異なります。店舗ごとの様々な情報を管理画面から入力することはもちろん「Googleビジネスプロフィール」との自動連携を可能にしたシステムをつくりましたので、そのノウハウを活かしたサービスを始めました。
そして「採用LAB」の原点は、サイト制作にあたって「採用を強化したい」という相談が多かったことがきっかけでした。例えば、中小企業向けのサイトでは、Google検索で表示される求人情報「Google for Jobs」と連携できていないケースがあったので、クライアントがより使いやすくなるように、サイトを更新すれば自動的に「Google for Jobs」に情報が共有されるなど中小企業の採用において現在必要な機能をしっかりと取り入れたものをパッケージ化しました。

いずれの事業でも「よりそう、くみとる、カタチづくる。」という、メディア・ラボのモットーが反映されている印象を受けます。メディア・ラボの展望はいかがでしょうか?

“クライアントの要望を叶えて、クライアントのために動く”のは軸として変わりません。ただ、今後はさらに社会課題に対してアプローチしたいと考えています。
現在、電気部品製造販売メーカーの株式会社キョウエイさまとの協業で、高齢者向けのバイタル情報モニタリング機器「VIMOS」の開発・販売を担っているのですが、人の心拍数や呼吸数を遠隔で確認できる機器を通して、高齢者の健康管理や孤独死などの問題解決に貢献していきたいです。

最後に、どのような人と一緒に働きたいですか?

サイト制作において、デザインやコーディングのスキルが高いのはもちろん歓迎です。ただ、それだけではなく、弊社が重視しているのは相手の意図を汲み取る力、そして、汲み取った意図を表現する力です。
サイト制作ではテキスト、画像の配置、UIの設計と、細かな要素の一つひとつに意味があって、クライアントになりかわって考えなければ、相手が満足するものは作れません。生成AIも浸透する時代において「この人にお願いしたい」と指名されるためには、AIでは及ばない「1を聞いて10を汲み取れる人」が必要不可欠だと思います。そして、何事にも前向きに取り組み、日々の勉強を欠かさず、深く考えたものを形にできる人と一緒に仕事がしたいですね。

取材日:2025年12月15日 ライター:カネコ シュウヘイ

株式会社メディア・ラボ

  • 代表者名:鈴井 桂司
  • 設立年月:1999年8月
  • 資本金:2,000万円
  • 事業内容:WEB プロデュース・WEB コンサルティング、WEB デザイン・WEB システム構築、グラフィックデザイン各種 、UI/UX デザイン&プロデュース、PR 動画制作・通常撮影(空撮含む) 他
  • 所在地:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ケ谷2-1-8 Barbizon8 5階
  • URL:https://media-lab.ne.jp/
  • お問い合わせ先:03-4455-7257

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