フリー素材アイドル「Mika+Rika」のその素顔に迫る!?

Vol.161
フリー素材アイドル Mika+Rika
「フリー素材アイドル」として、著作権フリー、肖像権フリーの素材を提供し、大きな話題を集めた双子のアーティスト「Mika+Rika」さん。フリー素材の特設サイトオープン初日にサーバダウンするほどアクセスが殺到し、500社以上の企業に広告として採用され、数々の広告賞も受賞して、一気に知名度が高まりました。今回は「Mika+Rika」さんにフリー素材アイドルとなるキッカケや活動の戦略、今後の展望まで、幅広いお話を伺いました!

目指せ「くまモン人間バージョン」!?知名度アップの戦略「フリー素材アイドル」

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「フリー素材アイドル」として、著作権も肖像権も放棄して素材を提供するようになったキッカケを教えてください。

Mika:二人で組んでヒップホップアーティストをやっていたんですが、知名度がまったくなくて、ライブに全然お客さんが来なかったからです。プロモーションをしたくても、私たちにはお金がない。お金をかけなくても、何とか多くの人に自分たちを知ってもらおうと、いろいろなアイデアを考えたのですが、その中のひとつが「著作権も肖像権も放棄して、フリー素材としての写真をサイトで提供しよう」というアイデアでした。

Rika:当時、ゆるキャラの「くまモン」が流行っていたんですよ。くまモンは、熊本県の許可があれば、企業が自由にキャラクターを使った広告や商品を作ることができるんですよね。それで多くの企業が「くまモン」を使い、結果的に「くまモン」の知名度が上がったことを参考にしました。

Mika:くまモンの人間バージョンになろう、という戦略でした(笑)。

フリー素材を提供する特設サイトを作った反響は?

Rika:もうビックリするくらい反響がすごかったです。2014年12月にオープンしたのですが、いきなり初日にサーバがダウンするくらいのアクセス数でした。著作権に対して厳しく考えるようになってきた時代に、いきなり著作権も肖像権も放棄する、と宣言したのでインパクトがあったんですよね。

Mika:ちょうど企業がTwitterで公式アカウントを開設して、そこでユニークな発言をして拡散を狙ったプロモーションをしていく流れが定着したころでした。その流れの中で、「わさビーフ」の山芳製菓さんと、「あずきバー」「あんまん」の井村屋さんが、Twitterの公式アカウントで、私たちの素材と自社のお菓子を合成した画像を作って、競うようにアップしてくれたんですよ。その画像が拡散し、他の企業さんも真似をしたりして、どんどん広がっていきました。

「広告あるある」の設定で撮影。500社以上採用の人気素材に!

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たくさんのフリー写真素材をサイトにアップしていますが、どこにポイントを置いて素材を作ったのですか?

Mika:広告に使ってもらいたいと思っていたので、広告に使われている写真を研究しましたね。「広告あるある」の設定で撮影しました。

Rika:例えば、「時計の広告に使ってもらいたいな」とイメージして、時計広告のグラフィックにあるようなポーズを意識して撮影しましたね。撮影している時は「私は今、時計の広告のモデルだ!」となりきって、夢を見ていました(笑)。

Mika:あと、合成しやすいことを心がけていました。同じ設定、同じポーズでも、右からと左からの両方を撮影して、文字の入れ方によって素材を選べるようにしたり、よけいな余白を作らないように、指差すポーズも脇をキュッと締めたり。

Rika:切り抜きやすいようなポーズを考えたりもしましたね。光も、作り込まずにシンプルにして。

Mika:加工も自由ですから!

加工も自由なんですね!今までどのくらい使われているんでしょうか?

Mika:素材を使った広告やWebを作ったら教えてくださいね、とお願いはしているんですけど、義務ではないので、はっきりした数字は私たちもわからないんです。

Rika:500社以上の広告に使われています、と言っていますが、たぶんもっと使われていますね。Webサイトを見ていたらバナー広告に自分の顔が出てきたり、街を歩いていたら屋外広告に自分の顔が現れたり、しょっちゅう知らないところで頑張っている自分を見かけてます(笑)。

Mika:フリー素材アイドルとして活動し始めた頃、急に私たちの素材が使われるようになったので、友だちに「最近すごく売れてるね!あちこちの広告に出てるじゃない!稼いでいるんでしょう?」と聞かれましたね。もちろん、フリー素材では、私たちにまったくお金は入ってこないのですが。

Rika:でも、知名度を上げたくて始めたことなので、私たちの想像以上にたくさんの方に使っていただいて、さらに想像もしなかったような使い方をしてもらっているので、ありがたいな、と思っています。

“本物”のCMにも出演!自治体のお手本となる成功事例に。

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この活動がキッカケで本物のCMにも出演されましたよね。「本物」という表現もちょっとおかしいかもしれませんが(笑)。

Mika:大手企業の方に声をかけていただいて、CMやポスター用に専用の撮影をして、出演させてもらいました。まさか本当にCMに起用してもらえるなんて、考えてもみなかったことなので、うれしかったですね!

Rika:知名度が上がったことで、CMや広告の仕事、レポーターとしての仕事をいただけるようになりました。こちらの仕事は、きちんとお金が入ってきます。まだまだですが…。

出身の埼玉県三郷市のPR大使にも就任されましたね。

Rika:PR大使になることは、夢のひとつでした。叶えることができて、うれしいです。

Mika:フリー素材アイドルと自治体って、すごく相性が良いみたいです。私たちはフリー素材アイドルになることで、お金をかけずに知名度を上げることができました。この「お金をかけずに知名度を上げる」というのは、多くの自治体が直面している課題なんですよね。実は、自治体の広報担当者が集まるセミナーや勉強会などで、講師として呼ばれることが多く、予算をかけずに知名度を上げるプロモーションの事例として、この経験をプレゼンテーションしています。

Rika:そこではアイドルとしてではなく、ビジネス寄りの話をしていますが、その中で三郷市の担当者の方も私たちのことを知ってくれて、PR大使のお話もいただきました。

今後は個性を活かしながら、受け身ではなく自ら発信して動きたい。

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「フリー素材アイドル」が実際に登場して、話をしたり動いたりすると、ちょっと不思議な感じがありますね(笑)。

Rika:よく言われます!ネット上のキャラクター、架空の人物のように思われているみたいです。

Mika:もちろん、戦略として、フリー素材はいろいろな広告に使ってほしいので、年齢を非公開にしたり、個性を出しすぎないようにしたりしています。そのせいか、すごくシンプルな性格に思われますよね。実際の私たちはそれぞれ個性もあるのですが。

Rika:私はマイペースで文化系です。モノづくりが好きで、小さい頃はケーキ屋さんになりたいと思っていました。実際はSEとして就職し、プログラムを書いたり設計したりするのが好きでした。

Mika:何をするにもRikaは遅いんですよ(笑)。私はまったく逆でせっかちだし、体育会系の性格をしています。仕事も、海外で国際的な仕事をしたいと考え、商社に就職しました。最初に私が会社を辞めて、そこからRikaを巻き込んで活動するようになったので、Rikaの人生を変えちゃったかな、と悩むこともあります。

Rika:Mikaは元気な体育会系のわりに、意外にくよくよ悩むんですよ。私はマイペースなので、全然気にしていないんですけどね。

話していても、二人のタイプがまったく違うのがよくわかります。そんな個性はフリー素材からは感じられないので意外でした。今後はどのような活動をしていきたいですか?

Mika:これからは、双子であることの強みを活かしつつ、それぞれの個性を生かして、活動していきたいと思っています。私、おすぎさんとピーコさんが理想なんです。それぞれが一人でも活躍できるほどの個性や芸を持っていて、二人が一緒になると、また違うパワーが生まれるような存在になりたいです。

Rika:私もずっと双子として活動していきたいです。今までフリー素材は頑張ってくれていましたが、リアルな私たちはあまり頑張っていなかったので、もっと動きたいですね。

Mika:いろいろなお仕事をいただくようになっていますが、受け身で来た仕事をこなすだけでなく、自分たちから積極的に仕掛けていきたいとも思っています。「フリー素材アイドル」として自ら発信していくことで知名度が上がったので、待つのではなく自分たちから発信していくことが私たちには合っていると思うんですよね。これからも皆さんに興味を持ってもらったり、面白がってもらえるようなことを発信していくので、MikaRikaに注目してくださいね!

取材日:2018年12月12日 ライター:植松 織江

プロフィール Mika+Rika/フリー素材アイドル

MikaとRikaの双子姉妹。
Mikaは元大手総合商社勤務、Rikaは元財閥系IT企業のシステムエンジニア。
丸ノ内界隈でOLとして働いていた2人だが、脱サラしてラップユニットを結成。
翌年の2014年12月末には、自分達の写真の肖像権・著作権を放棄し、“日本初、双子のフリー素材アイドル”としてデビューした。
サイトにアップされた1,000点以上の彼女達の素材は、誰でも無料で自由に使える。
結果、月間30万ダウンロードを突破、500社以上の企業広告に起用され話題に。
ACC広告賞、釜山国際広告賞、AMDアワード2018など、国内外で多数の賞を受賞した。
2018年8月~埼玉県三郷市PR大使 就任。
最近は、CMに数多く出演。
ソニーモバイル「だから私は、Xperia。」TV-CM、東京消防庁「優マーク」、山芳製菓「わさビーフ」、MCリテールエナジー「まちエネ」CM、トマト銀行「Q-Li」TV-CM 等。
音楽活動としては、フリー素材楽曲「ただの女」リリース。
他、講演イベントやメディアへの出演をするなど、フリー素材兼タレントとして活動の幅を広げている。

Mika+Rika OFFICIAL WEB SITE http://mikarika.jp/
【私たち、無料です。】フリー素材アイドル MIKA RIKA http://mika-rika-free.jp/

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