第8回 学生短編映画祭FFF-S 受賞者インタビュー 4分間に込めた想いと、その先に見えた景色

Vol.252
第8回学生短編映画祭FFF-S
最優秀賞
久我 日和梨、阪口 綾、森垣 心湖
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毎年、多彩な才能が集まる「学生短編映画祭FFF-S(Fellows Film Festival for Students)」。第8回学生短編映画祭FFF-Sでは、【実写部門】【アニメ・CG部門】【小学生部門】の3部門から、それぞれ個性あふれる最優秀賞作品が選ばれました。 4分以内という限られた時間の中で、学生たちは何を見つめ、どんな想いを映像に込めたのでしょうか。

今回は、最優秀賞を受賞した久我 日和梨さん(実写部門)、阪口 綾さん(アニメ・CG部門)、森垣 心湖さん(小学生部門)に、作品制作の裏側や受賞の実感、そして次に挑戦したいことまで伺いました。
学生短編映画祭FFF-Sへの参加を考えている学生クリエイターに向けた、リアルな言葉をお届けします。

実写部門 最優秀賞 久我 日和梨さん

実写部門 最優秀賞受賞おめでとうございます。最優秀賞受賞の感想を教えてください。

ありがとうございます。本当にまさか受賞するとは思ってなかったので。最優秀賞受賞は、すごい驚きでした。実写部門で一番初めに上映されて、後から他の人の作品を見て、想像以上にクオリティも高いし、映像も綺麗で……。だから、まさか自分が受賞するとは、思っていませんでした。とにかく嬉しい気持ちでいっぱいでした。

最優秀賞の賞金は、何に使いましたか?

もう全部使っちゃったんですけど、念願だったカメラを購入できて、そのカメラで、表現の幅が広がった感じはしますね。

学生短編映画祭FFF-S に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

学校の授業の一環として、修了制作の作品を学生短編映画祭FFF-Sに応募することになっていて、毎年、歴代の学生たちが、この映画祭に応募しているんです。それで、私も去年応募しました。

参加してみてどうでしたか?

他の参加者の作品を見て、自分には考えられないような映像や技術的にも素晴らしい作品があったので、すごい刺激を受けました。

作品の中で、一番こだわったシーンはどこでしたか?

こだわったシーンは、やはり最初のカットです。最初に何かインパクトのある撮影技法を使ってみたいなと思って。(かき氷のお皿を)上から撮るシーンは、こだわりました。
他の参加者からも、あのシーンの撮影はどうやったのって聞かれましたね。

受賞の要因として、どこが評価されたと思いますか?

審査員の方から、余白っていうか、考えさせられるカットが多いって言われました。でも、そこは自分ではあまり気にしてなくて、気にせず映像を撮っていたんです。審査員の方からそう言われて、確かに余白のあるカットが多いなと気が付きました。勝手にそうなったというか。撮影している中で自然とそうなったと思います。

次回、参加を考えている人へアドバイスをお願いします。

私がこの映画祭で思ったのは、人の感性とか、考え方っていうのは、本当に人それぞれだということです。
今回、私が応募した作品は、最初に先生に見せた時、批判とかまでいかないんですけど、あんまりいい評価はもらえなかったんです。でも、それを修正せずに応募しました。だから映画祭で賞をもらえて、他の学生や審査員の監督から、いいコメントをいただけて、いろいろな人に自分の作品を見てもらうことが大事だと思いました。この映画祭で、勇気をもらえました。だから、一人の人に批判されても、迷わずに自分が作った作品を応募すること、みんなに見てもらうことは、すごく大事なことだと思います。

実写部門 最優秀賞「ふれる」(3分54秒)

 

アニメ・CG部門 最優秀賞 阪口 綾さん

アニメ・CG部門 最優秀賞受賞おめでとうございます。最優秀賞受賞の感想や受賞後の変化など教えてください。

私がまさか選ばれるとは思ってなくて、他の入賞作品全てクオリティが高すぎて、その中から選んでいただけたことが本当に嬉しかったです。学生短編映画祭FFF-Sに応募する前は公募とかもちょっとためらっていたというか、「こんな作品で応募してもいいのだろうか」と思っていたんですけど、受賞させていたいだことで勇気をもらえたので、いろんな公募に出してみることが増えました。

学生短編映画祭FFF-S に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

作品自体はもともと学校の課題として制作したんですけど、完成してどこかのコンペに出してみたいと思って、Webで検索して「アニメーションの公募」で出てきたのが学生短編映画祭FFF-Sでした。応募期間のタイミングが良かったのと、作品がちょうど4分だったので、ぴったりだと思って応募しました。

参加してみてどうでしたか?

アニメーションを作っている人や、実写を作っている人と交流ができました。私の周りには、あんまりアニメーションを作っている人がいなかったので、作っている人同士で話したことがなかったんですけど、そういう人たちと話せてとても楽しかったです。また、今まで同学年、同じ年ぐらいの人たちの作品を見る機会があんまりなかったので、こんな作品を作っているんだとか、技術とかを見られてすごく刺激になりました。いろいろ学ばせていただきました。
また、審査員の方からは、今までとは違う意見がもらえました。もっとこうした方がいいという点も教えていただけたので、次の作品にも活かせそうで、良かったです。

作品について伺いますが、今回、ほとんどすべてご自身で制作されたと聞きました。
自分のやりたいことに対して、自分の技術では出来ないことがあった時、どうやって折り合いをつけているのですか?

基本、ほとんど一人でやっているんですけど、音響とかは学校の先生に頼りました。頼れるところは頼って、できるだけ自分の理想に近づけました。そして私一人でやれるアニメーション映像の部分は、理想通りに表現できるようにひたすら頑張りました。
提出期限ギリギリまで頑張って、無理だったらそれが限界っていうことで折り合いをつけています。

今回の作品はどうでしたか?

今回の作品は、結構私の理想通りというか、それ以上の力を出せたかなって思っています。

作品の中で、一番こだわったシーンはどんなところでしょう。

基本はデジタルで作画をしているんですけど、途中、一部アナログで描いたシーンがあるんです。ペイントオングラスというガラスに、絵の具を塗って一コマずつ描いたシーンに一番時間がかかって、そこが一番こだわったんですけど、楽しかったのはそこなんです。

受賞の要因として、どこが評価されたと思いますか?

アニメーションらしさみたいなものが、結構出ていたのかなと思います。アニメーションでしかできないことを手法として結構取り入れていたので、それが評価していただけたのかなと思っています。

次回、参加を考えている人へアドバイスをいただけますか?

今回が初めての映画祭への参加でした。参加するハードルが、自分の中でめちゃくちゃ高くて、なかなか出せなかったんですけど、1回出してみると結構勇気が出て、バンバン出せるようになったので、まずは1回出して参加してみたほうがいいです。本当にいいことしかないので、出した方がいいです。今回の審査員の京田知己監督(アニメ演出家・監督)から直接コメントをいただいて、めちゃめちゃ嬉しくて。いただいた言葉でやる気になりました。

アニメ・CG部門 最優秀賞「Mise en abyme」(4分)

 

小学生部門 最優秀賞 森垣 心湖さん

小学生部門 最優秀賞おめでとうございます。最優秀賞受賞の感想を教えてください。

嬉しかったです。やっぱり時間をかけて撮ってきたものが表彰されるとなると嬉しいです。

学生短編映画祭FFF-S に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

小学生の男の子※が映画祭で賞を受賞したっていうニュースがテレビで流れているのを見て、小学生でも応募できるって知って、応募してみたいなーって思いました。

※当時小学6年生(11歳)の今井環(いまいめぐる)くんは、「第5回フェローズフィルムフェスティバル学生部門」(2023年)に、短編ホラー作品『ウツル』を出品し、史上最年少で入賞・特別招待作品として上映されました。

ニュースを見る前から映画は作っていたんですか?

映画というより物語、絵本とかを作っていて、それを映像にしたいなって思って。
物語は、1年生の頃から、映像は、3年生の夏休みからです。

脚本から作ったということですが、アイデアはどこから生まれたのですか?

アイデアというより、こうしたいならこうした方がいいが積み重なって1コマ1コマ、脚本を書いてできました。ホラー系にするか友情系にするかとか、まず大きな選択から作っていきます。
もともとは友達が引っ越しちゃって悲しい思いをした私の体験が元となっていますが、クラスの係で作っていたので、メインキャストが男の子となり、私の体験したエピソードではなく「ボール遊び」とかがいいんじゃないかなって思って、『返って来ないボール遊び』ができました。

クラスの係で作ったということですが、どんな係なのですか?

ドラマ係です。クラスの係でドラマを作って学期の最後にみんなの前で発表したりします。クラスに提案して自分で作った係で、それとは別に、学校全体でドラマクラブも作りました。

ドラマを撮るためのクラブも作ったのですか?

4年生からクラブに入れるんですけど、なんか今までのクラブを見てて、クラブに入ってまでやりたいものがなくて。3年生の時に、担当の先生に作りたいクラブの内容、理由、場所、使うものなどを紙に書いて提出しました。
新しいクラブを作るには、4年生2人、 5年生2人、6年生2人と、 2人ずつは必要で、なおかつ全校で10人以上いなきゃいけなくて、男女両方いるのが好ましいっていう条件があり、全部揃ったら、クラブが作れるんです。

映画作りで、一番楽しいところはどこですか?

物語を考える時です。こうやったら良くなるかなと自分の中で考えてる時が一番楽しいです。

今後も映画作りは続けていきたいですか?

将来は映画監督になりたい。やっぱりやってみて楽しくて、これが職業になったらいいなーって思いました。

小学生部門 最優秀賞「返って来ないボール遊び」(3分59秒)

取材日:2026年4月2日 取材:編集部


第9回 学生短編映画祭 FFF-S

株式会社フェローズが主催する「学生短編映画祭 FFF-S」では、国内の学生を対象に4分以内のショートフィルムを募集しています。
応募期間:2026年7月1日(水)~9月6日(日)

詳細はこちら→https://www.fellow-s.co.jp/fff-s/

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