Apple、Teslaの元社員が開発!アプリから遠隔操作も可能、電動キャンピングトレーラーPebble Flow

Vol. 55
FIND IT. LOVE IT.
Sayuri Fujii
藤井さゆり

2023年10月、カリフォルニアに拠点を置くEV(電気自動車)スタートアップPebble(ペブル)が、電動キャンピングトレーラー「Pebble Flow」を発表しました。

 

 

Pebble Flow | All-Electric Hassle-Free RV | Pebble

 

トイレ、シャワー、テーブル、簡易キッチン、ベッドが付いて寝泊まりができるキャンピングトレーラーは、ロードトリップが盛んなアメリカでは結構見かけますが、コロナ禍の影響により、パンデミック以降はさらに需要が高まっています。

 

しかしこの「Pebble Flow」、アメリカの映画でよく見る大型のごっついトレーラースタイルではありません。長さ約7.6メートル、高さ2.6メートル、幅2.3メートルありますが、iPhoneやMacを連想させるかのようなモダンかつ未来的な外観。270度外を見渡せる窓ガラスは、プライバシーを確​​保するために不透明にできる機能を持っています。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by Pebble (@pebblenow)

 

Pebble Flowには大型のEV用LFPバッテリーが搭載され、自宅、公共の駅、キャンプ場の充電スタンドで充電ができ、最大一週間再充電する必要なく動作するよう設計されています。 ​​また、屋根に取り付けられた1,000ワットのソーラーパネルから自己充電し、常に電力供給が行われます。

 

また、けん引中に電動アシストを可能にする「デュアル電動モーター」がPebble Flowのホイールの後ろ側に配置されており、これにより自走ができるため、多くの燃費消費率(ガソリン1ガロンあたりの走行距離)を獲得できるそう。特に、EVでこのサイズのトレーラーをけん引する場合は多くのバッテリーが必要になりますが、バッテリーを消耗することなくけん引することができるそうです。

 

内部は多機能でありつつもすっきりとしたデザインで、最大4人まで寝泊まりでき、キッチン、トイレ、シャワー、大人二人が眠れるフルサイズのベッドルーム、ソファ・テーブルが設置されたラウンジエリアがあり、ラウンジエリアはクイーンサイズのベッドに、壁に収納されたデスクを開ければオフィスにもなります。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by Pebble (@pebblenow)

 

キッチンは、窓を開ければ外と対面式で使えたり、シンクには360度動かせる蛇口が付いているのでトレーラーの外側にいても水が使えるのも機能的。料理が十分にできるようカウンターも広々としていて、収納スペースもたくさん付いています。

 

その他、外に持ち出してアウトドアで使用できる取り外し可能なIHレンジ、その隣の壁にはエアフライヤー、コンベクションオーブン、電子レンジの3つの機能を持つオーブンレンジ、その下には冷蔵庫が設置されています。

 

バスルームには、大きなシンクの付いた洗面所、シャワー、トイレが付いており、通常シースルーとなっているドアは、プライバシーを確保するためにタッチすると不透明になる仕組みとなっています。

 

 

Pebble Flow Debut Highlights | LA Auto Show | All-Electric Hassle-Free RV | Pebble 

上記は、11/17〜11/26までロサンゼルスで行われたLAオートショーの様子。

 

このようにさまざまな機能が盛りだくさんのPebble Flow、現在は予約注文を受付中。500ドル(約73,000円)のデポジットで予約注文でき、トレーラー自体の価格は109,000ドル(約1,600万円)で、「マジックパック」と呼ばれるサポート機能を付けると125,000ドル(約1,800万円)となります。納車は2024年末を予定。

 

この「マジックパック」には、デュアルモータードライブトレインというアップグレード機能が搭載されます。これは、アプリを介してPebble Flowの遠隔操作が可能になり、Magic Hitchと呼ばれるけん引車とPebble Flowとが自動連結する機能や、遠隔操作でPebble Flowを所定の位置に駐車できる機能が付け加えられます。

 

この「けん引車をキャンピングトレーラーに連結する」のが初心者にとっては困難で、Pebble Flowはセンサーを通じてキャンピングトレーラーとけん引車の位置を自動的に調整​​して連結するよう設計されているのだそうです。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by Pebble (@pebblenow)

 

Pebbleの創業はなんと昨年の2022年で、Pebble Flowを開発したのは、Apple、Tesla、Volvo、Lucidモータースの元メンバー。

 

CEOのビングルイ・ヤン氏は、アップルで十年近く iPhoneに従事した後、自動運転車両を開発するGMクルーズとZooxでハードウェア開発を指揮。 CTOのステファン・ ソリョム氏はAppleに七年間、Volvoに十年間勤務しています。

 

Pebble Flowのテクノロジーとデザイン性の高さの出所が伺えますね。

 

今年、2023年の初めには、Pebbleは投資ラウンドで1,360万ドル(約20億円)を調達。この資金はプロトタイプの完成に使用されています。急速に成長しているスタートアップPebbleですが、電動キャンピングトレーラーLightshipやバンGroundedを開発する企業との競争に直面しているとのこと。

 

 

Pebble Flow Digital World Premiere Highlights | All-Electric RV | Pebble

 

他の企業が開発した電動キャンピングトレーラーやバンもチェックして見たのですが、デザイン性、機能性、使いやすそうかどうかというところを考慮すると、個人的にPebble Flowに軍配が上がります。

 

Pebble Flowのアイディアは、CEOのビングルイ・ヤン氏が、パンデミック中だった3年前に、初めてキャンピングトレーラーで旅行をした時に思いついたそう。旅行は自由でよかったそうですが、トレーラーを車両に連結させることや、トレーラーを駐車することが難しく、キャンピングトレーラーの製品自体に不満があったそうです。その不満が、前述のMagic Hitchやトレーラーの遠隔操作といったイノベーションに繋がっていったわけですね。

 

ちなみに、バッテリー容量が大きいため、自宅が停電になった場合にPebble Flowを緊急バックアップ電源として使うことや、他のEVへの充電も行うことができるとのこと。

 

最初は見た目のデザインに目が奪われますが、とてもユーザーの利便性を考えられた製品だと思いました。キャンプやグランピングも流行っていますし、Pebble Flowでのロードトリップは憧れますね。値段は高級車並みですが、ノマドライフができて高級車を買える財力があるならPebble Flowを買う方が使えそうかも?

 

(参考)

Pebble Flow

Apple and Volvo alums just designed the remote-controlled RV of the future – Fast Company

The Pebble Flow Is a 100% Electric RV Designed to Remain Off-Grid for a Week – Design Milk

Pebble’s $100K+ EV travel trailer can live off the grid for 7 days – TechCrunch

Pebble Flow Electric RV Pulls Its Own Weight – CNET

プロフィール
FIND IT. LOVE IT.
藤井さゆり
東京生まれ、2008年ニューヨークに移住。 公益法人に勤務の傍ら、仲間内で企画したクラブイベントのフライヤーデザインをしたことから、デザインの面白さに目覚め転職。 転職後は、都内商業施設のウェブサイトの販促用ページ企画と取材、ライティングを経験。 ニューヨーク移住後は、ウェブマーケティングを企業にて経験、ウェブデザインをフリーランスで行う。 現在は、日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」のオーナー兼デザイナーを務める。
https://lnk.bio/foxylilly
Instagram: @foxylilly

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP