イベントに足を運ぶということ

東京
ライター
来た、見た、行った!
かつらひさこ

趣味のひとつに、お芝居など「生のイベントに参加すること」がある。

そのイベントのチケットを買うということは、公演時間だけでなく、その会場に行くまでの時間も割かねばならない。

例えばその日が平日だとしたら会社を早く出なければならず、そうなると仕事をどのようにスケジューリングしたものか…など、そういった手間暇も含めての時間だ。また、その日の朝に体調を崩す、台風による天災や電車が止まるなど、買ったイベント当日にちゃんと会場まで行けるという保証はないのだ。

そう考えると、チケットを予約させ、実際にその会場まで足を運ばせるという、「人を動かす」ということの難しさをしみじみと感じる。

 

実は近々、仲間内でちょっとしたイベントを開催することになったのだが、こんな運営ど素人に対して「参加したい」と手を挙げてくださった方が思ったよりも多く、もうひとりの主催者と多少たじろいでしまった。

天候や交通機関、体調不良などによる参加者の突然のキャンセル、もちろん自分の体調管理も含め、いろいろなハプニングを想定して対処しなければならず、何事もなく終わりますようにとヒマさえあれば祈ってしまう。

困った時の神頼みというが、今は「困ったことが起こりませんように」と、困る前段階で頼み込んでしまっているのだ。

今まで参加側だったのがいざ主催側に立ってみると、こんなプレッシャーと日々付き合っていたのかというのが理解でき、イベンターへのリスペクトは今までよりも大きくなった。

何となくの流れで関わることになったイベントだが、それがわかっただけでも今までより視野が広がったなと思う。

 

演劇などイベントは、生で味わえる何かしらの快を求めて足を運ぶ。

お時間をいただく以上はどうか少しでも楽しんで帰ってもらえますようにと、ひよっこイベンターはただただ祈るばかりなのである。

 

プロフィール
ライター
かつらひさこ
1975年札幌市生まれ。自分が思い描いていた予定より随分早めの結婚、出産、育児を経て、6年前からライティングを中心とした仕事を始める。毒にも薬にもならない読みやすい文章を書くことがモットー。趣味はクイズと人間観察。

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