電話番号CMアンソロジー
かつて「用があったら電話をかける」という時代がありました。
もう少し正確に言うなら「用があったら電話をかけるしかなかった」時代。
スマートフォンが普及し始める15年前くらいまでだったでしょうか。
今はメールやLINEが普通。ホテルやレストランには予約フォームも出来て便利になりました。
今回は電話番号CMの思い出についてちょっと。
「用があったら電話をかけるしかなかった」時代によくあったのが「電話番号を覚えてもらうCM」。
“こちらへお電話ください”というコンセプトのCMですね。
記憶に残っている名作をいくつか。
文明堂のカステラ
“カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂~♪”
「電話は2番」はどういう事かというと、電話が普及し出した1890年代の
文明堂の電話番号が文字どおり「2番」だったのです。
その昔、電話をかけるには受話器を上げると「交換手」と呼ばれる電話局の人が出て、
その人に「新宿の2番につなげて」などと伝えることで電話がかかる仕組みだったそうです。
割り当てが「2番」ですから早いですよ。ちなみに当時の1番目は東京府庁(現在の東京都庁)。
文明堂は「電話は2番」を広めるために各地域に電話局が開設されるとすぐさま
2番を買い取っていたそうで、現在も店舗や工場の電話番号の下1ケタは「2」となっています。
ハトヤ
“伊東へ行くならハトヤ、電話は4126(ヨイフロ)~♪”
最初のCMはモノクロで昭和36年頃からの放送だったそうで、作詞は野坂昭如、作曲はいずみたく
という貴重な作品でもあります。
ハトヤが凄いのは電話番号CMだけではなく「新・海底温泉」「三段逆スライド方式(釣り堀)」といった、気を引く「何それ!?」なパワーワードがいくつもあったこと。
個人的に好きだったのは「ハトヤ消防隊」でしょうか。
ハトヤ消防隊は私設の消防隊でもともとは火災警備のため設置されたものですが、立派な消防自動車も
持っています。
もちろんナンバープレートは「41-26」!
この文明堂とハトヤ。電話番号CMの世界における2大横綱と呼んでよいと思います。
ほかにも、覚えている準名作をいくつか。
駅前留学NOVA 0120-324929 “みによくつく”
アートネイチャー 0120-17-2323 “いいな、フサフサ”
アデランス 0120-78-9696 “くろぐろ(黒々)”
最後に。コレは微妙なんですけど、、、東京新聞。
0120-026-999 “お風呂でキュッキュッキュッ、東京新聞~♪”
お風呂と新聞、何の関係もないですよねぇ。。
でも覚えちゃったから凄い!







