“建設DX研究所”主催の記者向け勉強会に参加しました
建設DX推進による建設業界の課題解決を目的として、建設テック6社が立ち上げた建設DX研究所が、7月25日、アンドパッド本社にて記者向けに勉強会を開き、活動報告を行いました。建設DX研究所が運営する情報発信メディアや勉強会、交流会の紹介、今年新たに加わった5社によるプレゼンテーション、国に対して行っている政策提言の内容などの報告が行われました。
クリステ編集部もこの勉強会に参加、建設DX研究所についてレポートします。
建設DX研究所とは
建設DX研究所とは、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することを目的として、2023年1月に、建設テックベンチャー等6社により設立された任意団体です。建設業界が抱える課題を、DXによって解決することを目指しています。
建設DX研究所メンバー
建設DX研究所には、建設テック事業者を中心に、様々な分野の企業が参画しています。
株式会社アンドパッド(クラウド型建設プロジェクト管理サービス)
株式会社構造計画研究所(エンジニアリングコンサルティングファーム)
セーフィー株式会社(クラウド録画カメラ)
株式会社Polyuse(建設用3Dプリンター)
株式会社株式会社Liberaware(屋内小型ドローン)
ローカスブルー株式会社(クラウド型3D点群処理プラットフォーム)
2025年3月に、新規参画した5社
株式会社青山芸術(設計人材プラットフォーム)
株式会社アーバンエックステクノロジーズ(都市インフラ管理)
株式会社DeepX(建設機械の自動化)
株式会社ホロラボ(XR/AR/MR技術の活用)
株式会社BONX(音声コミュニケーション)
建設DX研究所の活動
主な活動内容は3つ。
- ウェブメディアを通じた情報発信
最新の政策や最先端テクノロジーに関する情報をnote等で発信しています。
- 勉強会の開催
建設DXベンチャー、省庁、アカデミア等と連携した勉強会を開催しています。
- 政策提言
関係省庁や議員に対して、建設DXを推進するための政策提言活動を行っています。
建設業界が抱える課題
①労働生産性の低さと高齢化

深刻な人手不足の要因は高齢化。
建築業は、労働環境が過酷で生産性が低く若手が参入しにくい。
②中小企業の建設事業者のDXの重要性

建設業の約95%は、中小企業。建設業界全体のDXのためには、中小建設事業者のDXが不可欠。
③人手不足・コスト増加による工事の打ち切り

人手不足に加え、人件費・材料費の高騰による工事費増加により工事量の減少・打ち切りも顕在化。
(出典:日経XTECH、日本経済新聞)
生活に不可欠な社会資本の整備・維持管理が立ち行かなくなるおそれ。
④頻発する災害、急務になったインフラ維持

頻発化・激甚化する災害対応、インフラ維持管理への対応は急務。
建設DXの活用は今後の社会基盤維持のために必須。
建設DX研究所 記者向け資料より
これらの深刻な課題解決のため、鍵となるのが「建設DX」です。建設DX推進によって労働環境のデジタル化を図り、作業効率の上昇・生産性向上を進めていくことは、建設業界が変革を遂げ、上記の深刻な課題を解決していく上で必要不可欠であり、引き続き中小企業の声を政治に届ける活動にも注力していくそうです。
今後の活動について

今年の政策提言内容の紹介をした建設DX研究所 代表の岡本杏莉 氏は、「建設業界の課題は一朝一夕に解決するものではありません。建設DX研究所は積極的な情報発信と現場の声を拾い上げる地道な活動をつづけていきます。また、これらの活動を通して国とのリレーションを構築し、政策提言を通して現場に即した建設DX促進を推し進めます。」としめくくりました。
まとめ
建設業界は、労働力不足や高齢化、生産性向上といった課題を抱えています。これらの課題解決には、デジタル技術の活用が不可欠です。
また、建設DXを成功させるためには、斬新なアイデアと技術力、そして建設業界の専門知識を融合させることが不可欠です。建設DXが進むことでクリエイターの活躍の場が生まれる可能性を感じさせられました。クリエイターズステーションでは、今後も建築業界のDX化の動きを注視していきたいと思います。
建設DX研究所(任意団体)
団体代表:岡本杏莉(株式会社アンドパッド 上級執行役員 経営推進本部長)
建設DX研究所 事務局(株式会社アンドパッド内)
HP:https://construction-dx.org/
Note:https://note.com/kensetsu_dx/
X:https://x.com/kensetsudx_lab
Email:Kensetsu_dx@andpad.co.jp






