2025年上半期公開の心に響いた映画作品5選
毎年思う事ですが、今年も早半分が経過しました。残り半年も早いんだろうなと思いながら本記事を執筆しております。
そして今回の記事は2025年上半期公開映画の中で、個人的おススメを5作品ご紹介します!
国宝
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©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025 映画「国宝」製作委員会
6月6日公開の本作、公開から一ヵ月ですが、大大大ヒットの話題作ですね。
私は国宝のキービジュアルを拝見したときからずっと公開を楽しみにしておりました。期待を裏切らないどころか遥か上をいく圧倒的芸術作品です。
歌舞伎の世界がテーマで、夢を追い続けた二人の女形の役者の生き様が描かれています。歌舞伎を知らない人でも国宝の世界に呑まれていくと思いますし、知っている人が見ると史実が盛り込まれていたり、この人物のモデルは○○さんかな?と気づく事があるかもしれません。
2時間54分という長尺ですが、主演の吉沢亮さん、横浜流星さんを始め渡辺謙さんや田中泯さんらの魂を削る演技に目が離せません。予告編以外の事前情報なしで観たのですが、人間国宝、小野川万菊役の田中泯さんは本物の歌舞伎役者さんかと思いました。
映像美も注目してほしいところなので、是非迷っている方は映画館のスクリーンで鑑賞する事をおすすめします。
花まんま
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Ⓒ2025「花まんま」製作委員会
鈴木亮平さん有村架純さんが兄妹を演じる本作。若くして両親を失った二人は、兄の俊樹が親代わりを務め二人で暮らしてきました。
そして妹のフミ子には実は不思議な秘密があり…。
「カラスと話せる青年」などファンタジーの要素がありつつも、大阪の人間模様などがコミカルに描かれており、笑いあり感動ありのヒューマンドラマ。ファンタジーとリアルが絶妙に融合しているのが本作品の魅力なのではと個人的に思います。
鈴木亮平さんが演じる人情味のあるお兄ちゃんが最高で、鑑賞後は優しい気持ちになれる作品です。
35年目のラブレター
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©2025「35年目のラブレター」製作委員会
主人公、西畑保は過酷な境遇で育った故に、文字の読み書きができません。60歳を迎え、妻へのラブレターを書くために夜間中学へ通う事を決意します。
この作品の注目すべきは実話がベースになっているところです。日本に貧困やイジメが原因で学校へ通えず読み書きを習得できなかった人がいる事にもショックを受けました。
長年支えてくれた妻への深い愛情も美しく、素敵な夫婦関係が描かれています。
二人が出会った頃と、現在の2本の時間軸で描かれているのですが、若いころの保と妻の皎子を重岡大毅さんと上白石萌音さん、現在の二人を笑福亭鶴瓶さんと原田知世さんが演じています。
敵
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(C)1998 筒井康隆/新潮社 (C)2023 TEKINOMIKATA
全編モノクロで進行し、独特の世界観を放つ作品。定年を迎え、人生の最期の日を自ら決め、その日に向かって淡々と平穏な日々を過ごしていた主人公渡辺。そんな彼のもとへ「敵」からメールが届く。
渡辺の淡々と、規則正しい日常と夢の中の出来事が描かれており、出来事が夢なのか現実なのか映画鑑賞者も分からなくなります。渡辺自身も夢と現実が混ざり合い、奇妙な出来事は全て夢だと思い始めます。
「大丈夫ですよ。これは僕の夢ですから」果たして本当に夢なのだろうか。
夢と現実の判断がつかなくなるのも、謎の「敵」に怯えるのも老いのせいだとしたら…?と考えるといさかか怖くなった。
そしてこの作品は、今よりもっともっと年を重ねた時に観ると理解が深まり、同時に共感も沸くような気がしています。逆に学生の頃観ていたら、ポカンとしてしまったかもしれません。
ある意味で見る人を選ぶのですが、深い作品だと思います。
#真相をお話しします
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©2025 映画「#真相をお話しします」製作委員会
Mrs. GREEN APPLEの大森元貴さんとtimeleszの菊池風磨さんのW主演が話題となった本作。
大森さんは初演技にして初主演だそうです。ご活躍が留まるところを知りません。
「ネット配信」「暴露」「バズ」「承認欲求」などネットを主軸とした超現代的な要素がテーマとなっています。金になる暴露が次々と配信され、テンポよくストーリーが進みます。命を落とす登場人物が1人や2人ではなく、命が軽く扱われているのも現代的ネット世界を感じました。そして、最後は唐突に…。
考察の余白が多分にあるのも計算された結果なのだろうと思います。語る余白があるものはバズりやすいので、そういう点においても現代的なエンターテイメント作品となっています。
最後に
2025年上半期公開の作品を5作紹介しました。
どの作品もそれぞれ魅力がありますが、国宝は私の人生の中でも好きな作品上位にとなりました。下半期も「8番出口」「ズートピア2」など観たい作品が控えているので楽しみです!
※掲載の映画名ほか各種名称は、各社の商標または登録商標です。







