文学フリマが育ってる
5月の休日、友人に誘われて文学フリマに行ってきました。
文学フリマ。SNSで聞いたことはありました。文字を扱う仕事をしているのに何の催しなのか
ぜんぜん知らなかった私です(ちょっと恥ずかしい気分)。
公式サイトによると『出店者が「自分が〈文学〉と信じるもの」を自らの手で販売します。』とのこと。
第1回目が開かれたのが2002年で、現在は北海道から九州まで全国8箇所の会場で年に9回開催されているそうです。
「自分が〈文学〉と信じるもの」このフレーズにグッと来ました。
私が行ったは5月11日(日)の『文学フリマ東京40』。
午前11時に東京ビッグサイトで友人と待ち合わせると入り口にはすでに長蛇の列ができていました。
後日公式のアナウンスによると来場者数は16,111人(出店者: 4,850人・一般来場者: 11,261人)だったそうです。
東京ビッグサイトといえば有名なのがコミケです。コミケの来場者数は1日約15万人×2日間。それには遠く及びません。
だけどコミケの歴史は1975年から。こちらは2002年から。
歴史の差を考えれば善戦。ましてやコスプレしているセクシーな人もそれをとりまくカメラを持った人もいません。
なのに「文学を求めて長蛇の列に並ぶ」の風景を見て「いやこれ、かなり盛り上がっているよね?」と感じた次第。
会場を見渡すとこんな感じ。なかなかの熱気を感じませんか?
売られているものはホチキスでとめた手製の詩集から立派に製本された小説、絵本、ぺらっと紙1枚に書かれた短歌などいろいろ。
街の公園でよく見かけるフリマと違うのは古本は売られていません(自著の古本や新古書はOK)。
出店料は1ブースにつき6,600円(東京の場合。地域によって少し異なります)だそうです。
ブースごとにみなさんそれぞれ雰囲気が違っていて、ぶらぶらと練り歩いていたらあるブースでのお客さんと出店者さんの会話。
「カクヨムでいつも読んでます!」「あ、◎◎さんですね、会えて嬉しい!」
なんて微笑ましい光栄にも出会えました。
(※カクヨムとは小説のコミュニティサイトです)
入場料は1,000円。18歳以下は無料。
繰り言っぽくなっちゃうんですけど「知らない人の作品を買いたい人」が1,000円を支払って1日に1万人以上集まる。
ネットでたいていの創作物がタダで楽しめる時代にこれって、すごいことですよね。
賞を取ろうが取れまいが誰でも作家デビュー。そういうマーケットのタネが温かく育っているのを実感しました。
この次、直近の文学フリマは岩手県で6月15日(日)開催。以降の各地のスケジュールもリンクを張っておきます。ぜひ!
