長すぎる自粛生活で気づいた、大切なこと

広島県
コピーライター、エディター
Kyoko Kittaka
橘髙京子

昨年に引き続き不要不急の外出を控え、手洗い・うがい・マスク・手指の消毒の徹底…きっと、ここを覗いている読者の皆さんも、しっかりと新型コロナウイルス感染対策に心掛けておられるであろう。この記事を書いている時期は、広島県も緊急事態宣言の真っ只中。行きつけの飲食店も休業中。お酒大好きな人間にとっては、本当に苦痛の毎日。酒は家でも飲めるだろう、と思う方もいるかも知れない。いや、違う! 店内の雰囲気や、そこでしか味わえないような酒の肴、店主との会話…これ、とっても大事! 仕事で溜まりに溜まったストレスを吐き出し、明日への活力を養う。これ、とっても大事! 大事なことだから二度言いましたよ。特に単身の場合、家に帰っても話し相手がいない。犬や猫が大好きなのに、あいにくペット不可のマンション。このご時世、友達を誘って遊びに行くこともできない。もう、ストレスで気が狂いそうだ。

長々と愚痴を吐き出してしまったが、苦しい思いをしている人は私だけではないのは分かっている。そして、日本だけでなく、世界中の皆さんが不自由な生活を強いられているのは重々承知だ。コロナ禍以前は毎日当たり前にできていたことが、今はできない。大好きな人たちとマスクなしで会話したり、思いっきり笑ったり、手をつないだり、抱き合ったり…そのすべてが濃厚接触と言われる。家族や恋人とスキンシップをすることは、情緒を安定させたり、ストレスを軽減させる効果があるそう。これは、ご存知の方も多いと思うが、脳から「オキシトシン」という神経伝達物質が分泌されるから。「幸せホルモン」「癒やしホルモン」など、いろいろな異名で呼ばれている。さらに、ステイホームで太陽光を浴びることも激減してしまった。太陽の光を浴びることでビタミンDが生成されるそうだが、このビタミンD、なんと、免疫力アップに効果があるらしい。

それにしても、なぜ、こんなに世知辛い世の中になってしまったのだろうか…会いたい人たちに会うことも、ままならない。そんな中、自分の周りにいる人たちの考え方や感覚は千差万別だ。テレビやインターネットで情報発信している医師や学者の皆さんも、それぞれ考え方や見解が違う。素人の私には何が正しいのか、間違っているのか、良く分からない。各自がしっかり考えて選択し、行動するしかないのかなと思う。私が、このコロナ禍で学んだことは、家族やパートナー、親友であっても「自分の思いや考えを相手に押しつけてはならない」ということ。そして、リアルに人と人が触れ合うことの素晴らしさだ。一日も早く、人間らしい暮らしが戻ることを願わずにいられない。

写真は数年前に訪れた広島県世羅町の世羅高原農場。毎年この時季がダリアの見頃で、550品種7500株が咲き誇る。近々、大切な人と一緒に行けますように!

プロフィール
コピーライター、エディター
橘髙京子
大学卒業後、広告代理店のコピーライターや出版社の編集者・ライターとして勤務。現在は映像業界のプロデューサー、フリーライターとして活動中。

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