WEB制作のプロフェッショナル。 次に目指すのは、後進の育成と自社パッケージの創造。

福岡
株式会社ユー・ステーション 経営企画室室長 兼 管理部部長 西岡和也氏
 
福岡県のシステム制作会社としてスタートし、現在はWEBサイトの企画・デザイン・制作からシステム・アプリの開発までをトータルで手がけるユー・ステーション。多くの顧客の信頼を勝ち得てきた同社が20周年を目前に改めて目指すものは何か? そのホンネを、経営に最も近い立場にある、経営企画室室長 兼 管理部部長の西岡和也さんにうかがってみました。

WEBシステムとデザインをワンオーダーで実現できるのが強み

西岡さんがユー・ステーションに入社した経緯を教えてもらえますか?

前職では3DCGスタジオで制作ディレクターを担当していました。当時、その会社を辞めてからユー・ステーションに入った仲間がいて、「マネジメントのできる人材を必要としている」と声をかけられたことがキャリア入社のきっかけとなります。

実は私はクリエイターとしてはかなり遅咲きで、デジタルハリウッド福岡校で修学したのが25歳のときでした。そのころから若手に比べるとスキル面で及ばないと気づいていたので、デジハリ卒業後はマネジメントで強みを発揮したいと考えていたのです。前職の3DCGスタジオもその役割を担える大変よい職場でしたが、もともとWEBの企画・制作に興味を持っていた身としては、ユー・ステーションにより魅力を感じた次第となります。

西岡さんは現在どのようなお仕事をしているのでしょうか?

現在は経営企画室室長 兼 管理部部長として、当社の人事・労務・総務に関するマネジメントや、代表の経営サポートをしています。デジハリ時代から目標にしていた「マネジメントに携わる」という意味で、今はとても充実した日々を送れていますね。

経営に近い位置に立つ西岡さんから見て、ユー・ステーションの強みはどこにあるとお考えですか?

創業時はシステム開発会社というポジションで、システムやアプリケーションをクライアントのオーダーに応じて納品する事業を展開していました。しかし、お客様と長く接していると、システム開発だけでなくホームページのデザイン・制作なども打診されるようになります。これも当然の話で、ホームページを作る会社とシステムを組み込む会社が別の場合、どうしても運用や管理の面でギャップが生まれてくるからです。

こうした声に耳を傾け、運用しやすく管理しやすいシステムを構築し、同時に企業カラーにマッチしたベストなサイトの企画・制作をワンオーダーでできるようになった点が、当社の強みといえます。

20周年という節目を迎えて、絶対に叶えたい夢

ユー・ステーションは今年で20周年を迎えますが、今後の飛躍に向けて計画していることはありますか?

当社はこれまで主に不動産関連のお客様とお取引をさせていただきました。そのためスタッフもマンション・戸建に関するサイトの企画・制作のノウハウなどでは他社に負けないものを積み重ねられたと自負しています。

しかし、景気の波が安定しない現在のような状況では、同じ業界だけをビジネスターゲットとしていては、将来性に限界があるのも確かです。そのため私たちは3年前から事業の方向を大きく舵取りし、不動産以外の分野でもお客様の開拓をするようになりました。この転換は現在のところうまくいっており、不動産関係以外のクライアント比率が半分近くを占めるほどになりました。

業界視野を広げる以外にも着手したい、あるいは着手していることなどはありますか?

これについてはかなり以前から構想だけはあるのですが、なかなかスタートできていない部分としてお聞きください。

当社は受託開発型の企業としてお客様のオーダーに沿ったWEBサイトやシステムの納品をしていますが、20年近くに及ぶ実績やノウハウもあり、ビジネス課題を解決するための提案などはすでにできております。しかし、今後はお客様の課題解決に役立つパッケージウェアを自分たちの手で制作することで、お客様の課題を事前にクリアするような取り組みをしたいとも考えているのです。例えば福岡県であれば健康食品やコスメを扱う企業が多いので、そうしたお客様に向けにECサイト構築の支援パッケージを制作するなどは、ひとつの回答になるでしょう。

自社パッケージ創造へのアプローチは行っているのですか?

昔は自社パッケージを作れるのは巨大な資本を持つ企業くらいでしたが、現在はスマートデバイスの隆盛もあって、自社のアイディアを形にしやすくなっています。これはとてもよい傾向だと思っています。すでに当社もWEBとスマートデバイスをリンクさせるビジネスアプリの開発などは行っていますが、これらの中でより手応えのあるものに新しい形を与えれば、自分たちの財産として誇れるパッケージウェアを得ることも夢ではありません。

ただ、当社にはプロジェクトマネージャーやシステムエンジニアといった開発寄りのエキスパートは多いのですが、お客様の立場でビジネスを考え、同時に演出するプロデューサーやプランナーの該当者が不足しているのが悩みです。こうしたスタッフを新規に得るか、あるいは外部スタッフという形で迎えるかが、夢の実現に向けた一番の課題といえます。

後進のための育成プログラムを確立することが目下の課題

現在ユー・ステーションで働いているスタッフは、日々どのような部分に楽しみを感じているのでしょう?

制作会社であればどこも同じ回答になるかと思いますが、やはり仕事に決まった形がない点だと思います。福岡の企業では広告に対する紙媒体の信仰はまだまだ根強く、予算の8割が紙媒体に割かれ、残る1~2割がWEB関連ということも少なくありません。その中で私たちはベストなツールをお客様に提案し、企画・制作・運用といった点で成果を上げなければいけないのです。

これは非常に困難なミッションといえますが、一方でアイディアが勝負を決定づけるケースも多く、そこに面白さが凝縮されているといえます。この最適化にたどり着くには技術トレンドへの知識とお客様のニーズをくみ取る感受性などさまざまな要因が求められますが、当社のスタッフは平均年齢が30歳前後と脂の乗った人材が多いので、誰もが積極的に課題解決と向き合ってくれるのが頼もしい部分です。

まさに人材は宝といった形ですね。

おっしゃる通りです。現在はスタッフ15名が目の届く範囲で各自の役割をこなしており、代表もその中に加わって上下分け隔てのない良好な関係が築けています。

ただし、私は15名でベストパフォーマンスを発揮する現在の姿もおおいに魅力的だと感じていますが、そろそろ次のステップに進みたいという欲もあります。というのも、20周年を迎える当社が今後も安定して事業を続けていくには、キャリア入社のスタッフだけでなく新卒社員も迎えたいからです。そのためには既存スタッフを教育役として昇華させ、彼らに後進の指揮・指導を任せなければいけません。現在の良好な関係を維持しつつ、同時に後進の育成も考えることは非常に難しい部分ですが、それを実施するのが私の役目なのでがんばるしかありませんね(笑)

ユー・ステーションで働く際に覚えておいたほうがいい点などはありますか?

ユー・ステーションのステーションとはそのまま「駅」であり、ここを訪れた人が社員・クライアントを問わず何か楽しみを見いだせればいいね、というのが社名の由来となります。

20周年を迎える今、当社ではこの「ステーション構想」を一段階上に進んだものとして、人と人、企業と企業が触れあうことで面白いことができるようにしたいと考えるようになりました。例えば当社のクライアントでまったく面識のない企業同士を私たちが仲介すれば、そこから新しいビジネスが誕生するかもしれません。この「つなぐ、そして創造する」を実現するために、当社のスタッフに求められるのはコミュニケーション能力です。人が集まり、温かい場所で「縁」を育んでいけるような優しい心を持った方が仲間に加わってくれると、これほど頼もしいものはありませんね。

株式会社ユー・ステーション

  • 代表取締役CEO:運天 左久子
  • 設立年月:1994年4月
  • 事業内容:企画・戦略の立案、WEBサイト制作、スマートフォンサイト・モバイルサイト制作、WEBプロモーション運用管理、ECサイト構築、SEMマーケティング、ASPサービスの運用管理、WEBコンサルティング、WEB連動型のソリューション開発
  • 所在地:〒810-0042福岡県福岡市中央区 赤坂2-4-11 トライアングル赤坂
  • URL:http://www.u-station.co.jp/
  • お問い合わせ:上記URL内、お問い合わせフォームより
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