WEB・モバイル2020.09.16

モットーは「No Business, No Happiness」。目指すのはお客さまも社員も幸せになれる会社

大阪
株式会社メイクスビュー 代表取締役
Ryosuke Mitsuda
光田 亮介

大阪でホームページの制作・保守・運用・コンサルティングをはじめ、不動産賃貸業のブランディング強化サイトや管理会社とのマッチングサイト、不動産売却のサポートサイトなど、幅広いサービスを展開する株式会社メイクスビュー。「No Business, No Happiness」をモットーに、顧客と社員の満足度を高めるべく仕事に取り組んでいます。ブライダルやデリバリーなど、さらに事業の拡大を進める同社の魅力について、代表取締役の光田亮介(みつだ りょうすけ)さんにお話を伺いました。

社員を幸せにする理想の組織づくりを志し起業を決意

光田さんのキャリアについて教えてください。

小学生の頃から正義感あふれる生き方をしたいという想いから、「将来は絶対に警察官になる」と決めていました。小学生から大学生まで剣道をしていて、練習場所の道場で警察官にお会いする機会もあり、地元の愛知県警を受験しました。残念なことに不採用となってしまいましたが。

民間企業は一社も受けなかったので、すぐに受けられる企業はないかと求人サイトを検索したところ、東京でWeb制作をしているベンチャー企業が見つかり、エントリーしたら営業職として採用されたのです。本当にうれしくて「この会社で頑張ろう!」と思っていました。

その会社ではどんな仕事をしていましたか?

入社3カ月目に「大阪支社を出すから責任者として行ってほしい」と言われ、現地でホテル暮らしをしつつテレアポや企業訪問をしていました。2年目には「東京でマネジメントを教える」と言われ、東京と大阪を行き来する生活になり苦労もありましたが、新人にも関わらず大きな仕事を任され、良い経験をさせてもらいました。

起業を決めたきっかけは?

24歳頃、前職の役員と話をしていたときに「人生は、最高の瞬間を再現するためにあるんだ。君の最高の瞬間はいつだった?」と聞かれ、真っ先に浮かんだのが大学卒業後にOBとして剣道部に訪れた際の出来事でした。

在学中、私はキャプテンとして剣道部を二部から一部に押し上げ、成果を出せる組織に育てました。その結果、生き生きと剣道に取り組む後輩たちの姿を見て、自分のやったことが今でも部をより良い方向へ導いていると知り、すごく感動したんです。この経験から、自分が本当にやりたいことは組織づくりだと気付き、半年後に退職し2015年にメイクスビューを立ち上げました。

理想の組織を作るために起業されたのですね。

はい。起業時はどんなビジネスを展開するかよりも、全社員が「ここに入って良かった」と思える会社を作りたいという思いが強かったです。

最初に入った会社は非常に魅力的でしたが、自分が中心となり組織を形成していくことに気持ちのスイッチが入り、起業することを決意しました。

新事業は社員の「やりたい」という熱意から始まる

さまざまな業務を展開しておられますが、土台となるのはWeb事業ですか?

そうです。Webに関しては基本的にお客さまから他のお客さまを紹介していただいています。月に約25件の案件を全て紹介で受注しています。紹介してくださった方、紹介で来られた方のどちらも絶対に後悔させない自信があります。

定額で修正し放題というサービスもありますね。

ホームページに関して短期間に契約と解約を繰り返す会社をよく見かけますが、お客さまはお金と手間がかかりますし、私たち制作サイドにとっても失注などデメリットが多い。何より想いを込めて作ったサイトがすぐに消えるのは悲しいです。

そこで定額で修正し放題にしました。新しく始める事業紹介や採用のページを作りたいというオーダーも受けています。このサービスによって、弊社は融通が利くWeb制作会社として名前が挙がるようになりました。

その方法では、売上に対して手間賃がかかりませんか?

弊社は契約をしていただいたお客さまに寄り添う仕事をしたいので、すごく手間をかけていますが、IT企業は少ない人数で最大利益を上げることが重視され、数人で何千万円も売り上げるモデルが成功という意識が主流です。

だから「時代に逆行したITパートナー」と自称しています(笑)。でも私たちに依頼してくださるお客さまがどんどん増えているのも事実です。

デリバリーやブライダルなど、新しい事業を次々と展開されていますね。

どちらも社員の企画からスタートしました。会社から「この事業を担当しろ」と言われて仕事をするより、社員自身がやりたいことを事業化した方がモチベーションと成果が上がると思うので、社員がアイデアを出してくれるのは大歓迎なんです! これからも社員企画を募っていきます。

基本的には半年に1回、プレゼン大会を実施しています。新入社員も含めて企画書を持ち寄り、「こんな事業を始めたら面白そう」とか「皆に受けそう」という企画を選んでプレゼンしてもらってます。

全く経験がない分野をやりたいと言っても、問題はないのでしょうか。

やりたい思いがしっかりしていれば全く問題ないですね。例えばブライダルを企画した社員は、そもそもコーダーとしてうちに入ってきたので、ブライダルの経験はありませんが、入社から1年たってコーディングのスキルはアップしたものの、ブライダルをやってみたいと、かなり作りこんだ企画書を持ってきました。

経験よりもそういう熱意がある人の方が、いい形で仕事ができると考えています。自社がスポンサーになって、経営を一緒にやっていければと思うんですよ。

ここなら楽しく仕事ができると思える会社にしたい

自分のやりたいことに取り組める環境は、確かにやる気が出そうです。

熱く、楽しくやりたいですよね。週5日ほど仕事をするのですから、どれだけプライベートが充実していても、仕事が面白くなければ人生の楽しみが減ってしまうと思います。「No Business, No Happiness」が弊社の理念。社員が「ここなら楽しく仕事ができる」と思える会社を作っていきたいです。

光田代表は、社員に思いを伝えようとする意識が強い印象を受けます。

そうかもしれません。先日、ある社員が「社内報を作りましょう」と言ってくれたんですよ。長く働いている人なんですが、「私たちはこれまで社長の話を聞いてこられたけれど、新人や若手はそんな機会があまりないから、その子たちに向けて発信してほしい」と提案してくれました。社員からそんな意見が出たので、涙が出そうなくらいうれしかったです。

メイクスビューという組織の中で、光田代表はどんな役割を果たされているのでしょうか。

社員の夢や希望、ビジョンをかなえる役割を担っています。具体的に言えば「これがやりたい」と手を挙げてくれた人のプランに対して利益を上げる道筋を立てたり、軌道に乗るまでサポートしたり、もし失敗しても会社が傾かないようにするのが私の役目です。

光田代表は社員に「こうしてあげたい」という気持ちが強いですが、逆に社員に求めることはありますか?

「これは自分が一番だ」と思える分野やスキルを身に付けてほしいと思います。例えばすごく優秀なデザイナーと、その人に憧れている後輩がいるとします。後輩は先輩と比べて自分を卑下するのではなく、自分にしかない長所を見つけてほしいです。もし前職が営業なら、営業ならではのものの見方を武器に、活躍してくれたらうれしいです。

オールマイティーな天才である必要はないと思います。せっかく会社という組織で働いているのだから、優れた部分は生かし、足りない部分はできる人が補っていけばいい。仕事はチームでやるものですから。

より良い未来のために、社員と一緒に大きな夢を見たい

東京に事務所を作られましたが、その理由は?

理由は2つあって、1つは自分自身をさらに成長させるためです。営業や制作で大変だった起業時に比べ、今は案件が順調に入り、いい提案ができるようになってきました。しかし、現状に満足して会社も私自身も停滞する未来が見えたので、前を向き続けるためのチャレンジとして、2019年10月に東京事務所を作りました。

もう1つは、将来性と新たなビジョンを社員に提供したいためです。3~5年ほど勤続している社員が、家族や友人に「うちの会社は東京に事務所を出したんだ」と言えるように、格好をつけさせてあげたかったんですよ。仕事をするうえで、そういう気持ちの高まりは大切だと思っています。

今後の展望についてお話をお願いします。

ちょっと漠然としていますが、「働きたい会社No.1」になりたいですね。現状で明確な指標があるわけではありませんが、全ての社員がそう思える会社を作っていきたいと考えています。業務に関しては最終的にはホールディングス化して、業務の担当者がそれぞれの会社の社長になっていけたら面白いだろうなと。

起業を目指す若い人に、メッセージをお願いします。

会社を経営することが目的なら、組織の理念は絶対に持っているべきだと思います。なぜなら理念は他社との差別化につながり、仲間としてぜひ一緒に働いてほしいと思える人たちを呼び寄せるからです。

例えば、思ってもいない適当な理念やビジョンを用意すると、それを信じた人が入社してきます。でも仕事を続けるうちに「思っていた会社と違うな」と思い始め、やがて辞めてしまうでしょう。しかし確固とした理念を持ち外部に伝えていけば、同じ想いを持つ人たちが集まるので、会社にも仕事にもいい結果をもたらすと考えます。

規模、制作力、待遇などが弊社と同じくらいの会社は、全国にたくさんありますから、弊社で働くか他社で働くかの違いは、理念や組織の性格、経営層の考え方などにあると思います。ですから人を雇う以上はそこをしっかり考え、どういう会社にしたいか決めたうえで起業すべきです。それが「会社」というものだと考えます。

取材日:2020年7月28日 ライター:櫻井 靖子

株式会社メイクスビュー

  • 代表者名:代表取締役 光田 亮介
  • 設立年月:2015年10月
  • 資本金:1,000万円
  • 事業内容:ホームページ制作・保守・運用、Webコンサルティング、物件連動ホームページ制作、印刷物デザイン、ロゴ・看板デザイン、不動産ポータルサイト制作・運用、システム開発ディレクションなど
  • 所在地:〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満5丁目8-8 VEGAⅥ高橋ビル別館6階 東京オフィス)〒106-0047 東京都港区南麻布1-27-20 カーサ麻布ANNEX402
  • URL:https://www.makes-view.co.jp/
  • お問い合わせ先:06-6125-5765

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