WEB・モバイル2019.07.17

お客様にとってNo.1のインターネット・サービスを提供し人や企業のブランディング力を高め、日本の活性化を目指す

大阪
株式会社ファーストブランド 代表取締役社長
Fumiko Kawamoto
河本 扶美子

「弊社の強みは人材です」と話すのは、株式会社ファーストブランドの河本 扶美子(かわもと ふみこ) 代表取締役社長。「お客様に満足を超える感動を」のマインドとスキルを持ち合わせた社員とともに、企業向けWebサイト制作等で、お客様にとってNo.1のインターネット・サービスを提供し続けています。
もともと客室乗務員として世界を飛び回っていた河本社長は、日本人にアピール力やパーソナルブランディング力の必要性を感じ、それに関連した事業に携わりたいと、学生の頃から夢だった経営者の道を決意。現在はWeb媒体のコラムや取材等多方面でもその思いを伝えています。
人や企業のブランディング力を高めることに尽力し、日本を代表するインターネット・サービス企業を目指す河本社長にお話をうかがいました。

目標を達成する秘訣とは

これまでのキャリアについて教えてください

経営者だった祖父の影響もあって、高校生の頃に漠然と「世の中を変えていくには、自分で会社を立ち上げなければ」という思いがありました。そこで、まずは世の中のお金の流れや金融リテラシーを身につけたいと思い、大学卒業後は銀行に勤務しました。その後、会社設立の資金づくりと、世界をみて自分の視野を広げたいとの思いから、外資系航空会社に転職し客室乗務員になりました。

目標を着々とクリアされていますが、どのようにして取り組まれているのですか?

目標を着々とクリアされていますが、どのようにして取り組まれているのですか? 目標達成には「俯瞰逆算(ふかんぎゃくさん)」の思考を大切にしています。まず目標を定めてから、「今何をすればいいのか」を決めます。例えば3年後にしたい事があれば、ブレークダウンして今年の目標を決め、それを達成するには今月は何をすればいいのかを明確にしていきます。やはり目標から考えていかないと自己実現って難しいと思うのです。現状の実力から考えてしまうと、今の延長のものでしか目標が立てられないんです。客室乗務員にしても、英語力を高めてから取り組むのではなく、「外資系の航空会社に受かるためには」から考えて、必要なポイントに絞って英会話を習得し、休日には専門学校にも通いました。

外資系の航空会社にはどの位勤められたのですか?

9年間勤務していました。アメリカ路線の機内通訳から始まり、社内転職で客室乗務員になり、新入社員のトレーニングにも携わらせていただきました。長く勤めていたのは、客室乗務員の仕事がすごく好きでしたし、海外旅行等のベネフィットも充実していて、それに、客室乗務員というだけで周りから1.5倍位良く見られているように感じられました。そういうのに慣れてしまっていたので、辞める理由があるのかなと思うようになっていました。

そこで起業の道を選ばれたのはどうしてですか?

人生って一回限りなので、取り返しのつかない後悔だけはしたくないと思ったのです。転職して上手くいかなくてもやり直しっていくらでもできるのですが、年を重ねた時に「あの時チャレンジしておけばよかった」というのは、どうすることもできないと思い、退職し経営者になることを決めました。

海外から見た日本人の強みと弱み

客室乗務員として世界から日本を見た時に何か気づかれたことはありましたか?

海外にいると日本人のケイパビリティ(才能や能力)や、おもてなしの心、お客様に言われる前に要望を察する力って改めて素晴らしいと思ったのですが、その半面アピール力の弱さを痛感しました。例えば、日本人は何かのポジションがあったとしても、「実力をつけてからでないと」と考え、まずは勉強から始めるんです。でも外国人は、まずそのポジションに就くことから考え行動し、勉強は後からするんですね。ポジションって人を育てますから、あっという間に抜かされてしまいます。

日本人特有の謙譲の美徳がマイナスに出てしまうという感じですね。

頑張っていれば誰かが見てくれているというマインドは私にもありました。でも、やっぱりアピールをしていかないと、自己実現って難しい気がします。日本人がアピール力やブランディング力のノウハウを身につけることができれば、国って人がつくりますから、もっと強い日本が築けるのではないかと考えました。ブランディングというものに強い関心を持ち、起業するならそういったことに携わっていきたいと思ったのです。

人生初の挫折を乗り越えて確信したもの

いざ起業となると、大変なことも多かったのではないですか?

起業時にネットバブルが弾けてしまったり、客室乗務員の時には私の起業に協力的な声をかけてくださっていた方々が退職後に連絡が取れなくなってしまったりと身動きができなくなり、初めて挫折というものを味わいました。ブランディングの会社を起業するにあたり、自分自身のブランドを作ってきたつもりだったのですが、結局、航空会社のブランドがあってこそのものだったということに気づきました。パーソナルブランディングというものがどれほど大切なのかを身をもって学び、その失敗があったからこそ、自分の事業により一層信念を持って進めることができました。

現在の事業内容についてお聞かせください

私たちのビジョンが、お客様の商品やサービスのブランディングを行うことで、国や地域の活性化を図りたいという事でして、それに基づき現在5事業部あります。その中で大規模企業向けと個人事業主向けのサービスと大きく2つに分かれます。最初に立ち上げたのが、大規模企業向けの事業で、キャンペーンサイトやブランドサイト等のWeb制作を主軸に、お客様の商品やサービスのファンを増やしていくためのブランディングを展開しています。

弊社の誇りは、お客様との長いお付き合い

お客様の反応はどのような感じですか?

大規模企業向けの案件は、広告代理店を通じて入ることが多いのですが、ほとんどのお客様が有難いことに継続を希望してくださり、私たちはそれを誇りに思っています。お仕事をさせていただく中で、お叱りや厳しい要求を頂くこともありますが、継続していただいているということは、弊社に期待をされているからこそのお言葉ですので、真摯に対応するよう努めています。

継続されている理由は何だと思われますか?

思い付きやトレンドだけに惑わされず、市場調査や分析に基づいたうえで、新しいトレンドをのせたクリエイティブをアウトプットできているところだと思います。結果的にお客様が求められているのは、ロイヤリティの高い顧客を作りブランディングをして、売上等につなげていくことになります。当然ですが、お客様からは必ず結果が求められます。弊社は、そういった厳しい環境の中で長年継続してきた経験・ノウハウを持ち合わせていると自負しています。

御社の強みは何ですか?

人材です。弊社のスローガン「お客様に満足を超える感動を提供する」を実行するため、お客様のサービス、商品をどのようにして世の中に認知してもらうかを真剣に考えるマインドと、それをアウトプットできるスキルの両方を弊社の社員は持ち合わせています。その強みを育てていくために教育等の環境も整えています。

どのような環境ですか?

一流の講師や顧問に来ていただいて、最高の教育を受けるインプットの場をたくさん設けています。後はどんどん新しいことにチャレンジしていける環境づくりです。私たち経営陣はバックアップしかできないのですが、社員はどのような環境にあっても享受してくれています。さらに、プロデューサーやディレクター、フロントエンジニアデザイナーなどのクリエイターが、それぞれの職能を磨き、成長ができる環境を整えています。また、頑張ってお客様の信頼を獲得し、結果をちゃんと出している人が評価されるシステムも整えています。

頑張った分だけ評価をしてもらえるというのは、社員のモチベーションアップにつながりますね。

そうですね、1年に1回一人ひとりの人事考課があるのですが、クリエイターであっても売上等数字の目標、職種に合わせた目標設定を本人と面談を重ねてかなり明確に決めています。そうすると、自身が1年を通じて達成出来たこと、出来ていないことが本人たちも分析できるのです、1年1年明確な目標を持つことで一過性ではなく、持続した頑張りにつながるのだと思っています。

失敗は成功の糧

やみくもに目の前の仕事をこなすだけではなく、目標を持って取り組むことは自身の成長にもつながりますよね。

そうですね。また、新しくチャレンジしたいことも書き出してもらっています。成功か失敗かは重要ではなく、失敗した時に何が悪かったのかをちゃんと分析して部署内にフィードバック出来たのかを指標にしています。新しいことってほぼ失敗すると思っているので、大切なのは、自分に何が足りなかったのかをキチンと分析して、そこから新しい学びを得ることが出来るかなんです。失敗から学んで成功すると、それは失敗ではなくなります。自分の経験上、本気で失敗をすれば必ず成功は見えてきますから。

御社の今後の展望についてお聞かせください。

会社としてのミッションを掲げており、1つめは「ブランディングで日本を強くする」で、Web上で企業をブランディングすることで、地域や日本を活性化していく事です。もう1つは「ブランディングで日本の働き方を変える」でして、ブランディングを浸透させることで、個々が自分たちの本当にやりたいことや望む働き方が出来る社会を実現していきたいと考えています。

河本社長が考える「働き方改革」とは具体的にどのようなものでしょうか?

「あなたでないとだめ」「この会社のものでないとだめ」という、個人や企業のファンを作って自分自身のブランディングをしていくことです。そうでないと、働き方って基本的に変わらないと思うのです。ブランディングをすると個人事業主であっても企業に所属する社員であっても、本当にやりたいことに取り組むことができて、時間に縛られることなく、自分たちが望む対価もいただけるようになります。より一層ブランディングを浸透させていきたいですし、弊社もそういう人をどんどん輩出していきたいです。

取材日:2019年6月3日 ライター:川原 珠美

株式会社ファーストブランド

  • 代表者名: 代表取締役 河本 扶美子
  • 資本金:4億1275.8万円(取材時点)
  • 設立年月:2002年6月
  • 事業内容:インターネット・サービス
  • URL:hhttps://www.firstbrand.co.jp/

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