お客様のことが「好きすぎる」注目のウェブ制作会社 ~徹底的に寄り添い本当に意味のある課題解決を

広島
株式会社フォノグラム
代表取締役
河崎 文江
広島のウェブ制作会社「株式会社フォノグラム」。役職に関わらずあだ名で呼び合う程の風通しの良さやそのユニークな企画が注目を集めていますが、設立からわずか16年で急成長した秘密は、決してそれだけではありません。単なる「ウェブ制作会社」とは一線を画し、お客様ととことん関わろうとする独自の経営方針についておうかがいしました。
 

お客様のことを第一に考えるコンサルティング力と「もちゃもちゃ営業」

フォノグラム様は、様々な企業のホームページを作っている会社ということでよろしかったでしょうか。

はい。ただ「単にホームページを売る会社」ではなく、お客様の事業を促進したり、新しい事業を一緒に作ったりする会社でありたいと思っています。その時にウェブが必要なら、ホームページやウェブサービスをお作りする、といった感じで。

ということは、作らない場合もあるということですか?

はい。ホームページの作成を希望するお客様に対して、まずは「ホームページを作る必要があるのか?」というところから入ります。

かなり衝撃的なのですが(笑)。詳しくおうかがいしてもよろしいですか。

 

ホームページを作りたいという言葉の奥には、集客や採用など、その時にお客様が抱えている何らかの課題があります。「今どきホームページを持っていないなんて恥ずかしい・・・」といったような理由で来られる方も、少なくありません。課題の本質的な内容とお客様の会社の特色などを鑑み、別の方法や別の企業様をご紹介することもあります。

す、すごいですね!損にならないんですか。

 

お客様にとって本当に意味のある課題解決を第一に考えています。もちろんウェブが最も良い方法と判断した場合は、そちらの方で全力でお手伝いします。 ありがたいことに別の方法や別の企業様をご紹介した場合も、その後また違うお仕事で関わらせていただいたり、何か変わったことにチャレンジしたいという時などにフォノグラムを選んでいただいたりしています。

なるほど。信頼あってのことですね。 なぜそこまでお客様のことを第一に考えられるのでしょうか。

 

お客様のことが大好きだからです。うちの営業の特徴はコンサル力があるところと、お客様と仲良くする力があるところです。

お客様と、仲良くする力。

 

はい。あまりビジネス感のないウエットな営業で、私たちは『もちゃもちゃ営業』と呼んでいます。プロジェクトが終わった時に、「フォノグラムさんと一緒に仕事をして楽しかった」と言われたい。昨年はお客様と遊ぶために、会社でレーシングカートを二台購入しました。

レーシングカート!(笑) なぜそこまでお客様のことを好きになれるんですか。

えっ、なぜ好きか…。それはちょっと、考えたこともなかったですね。うちはみんなお客様のことが大好きで、「お客様と苦楽を共にしたい」と口々に言っています。

創業から現在に至るまで変わらない経営方針の軸

河崎さまは社長であり創業者であるとのことですが、もともとウェブ関連のお仕事をされていたのですか。

起業前は広告会社に勤めており、当時できたばかりのインターネット事業部の部長をしていました。

20代にして新規事業の部長だなんて、すごいですね!

いえいえ、他にできる人がいなかっただけで……(笑)。 その頃はチラシ制作を発注してくださったお客様に何かサービスがしたいとのことで、チラシの内容を無料でホームページにしてプレゼントしていました。

無料で!まだウェブの価値が社会に定着していなかったんですね。

そうですね。わたし自身はその頃からすでに、デザインのみで一方通行の情報伝達である紙媒体に対して、デザインだけではなくツールとしての機能を持つホームページやウェブサービスに興味がありました。

その後、2001年に創業。

 

はい。当時の部下と一緒に3人で「有限会社Dキューブ」を立ち上げました。Dキューブは、自分たちが責任を取れる範囲で自分たちが試したいことに自由に挑戦する、インディーズバンドのような会社でした。

試したいこと、というと?

 

今とあまり変わりません。お客様ととことん関わるようなやり方で仕事をしていた、ということです。その後、4人目の社員を採るために子会社(現・株式会社フォノグラム)を作りました。

なぜ新入社員のために子会社を?

 

新しく入ってくる人にも主体的に、自分が社長をしているような感覚で関わってほしかったからです。バンドのメンバーを増やしこれからオーケストラとして壮大な音楽を奏でていくためには、各々の主体性が薄まらないよう、さらに会社が必要だと考えました。

これまでに、何かターニングポイントになるようなお仕事はありましたか。

まったくの異業種から派遣事業を始めたいというお客様からご相談をいただいたことです。最初から既存の派遣会社と同じように運営するのは難しいので、まずは求人ポータルサイトを作ってマッチングサービスのようなことから始めてはどうか、という話になりました。この時あらためて、これからも「ホームページやウェブサービスを提供するだけでなく、お客様の事業自体をサポートしていく役割」を担っていきたいと思いました。

あとは、ちょうどサービスを立ち上げたばかりのプロバイダのお仕事をいただくご縁がありまして。そのお仕事をきっかけに、会社が(経営的に)しっかりと回るようになった気がします。それまではたまに無料で引き受けたり、現金ではなくハーゲンダッツとか…キジ肉でお礼を頂戴したこともありました(笑)

キジ肉…(笑)

職業としてクリエイターを目指すなら

創業以来変わらぬ経営方針で走り続けてきたということですが、やはりそれを浸透させるための人材育成や採用には力を入れてこられたのでしょうか。

年に一回のマインド研修の他、毎週、いや毎日、自分たちの目標や大切にしたいことを再確認しています。 採用の時は「何ができるか」ということよりも、その人がこれまで「どんなことに興味を持って生きてきたか」に注目します。センスもスキルもこれから何年か努力すれば誰でもある程度のものになるので、採用したい人物像も持ち味の方から考えます。例えばこの前は、「うっかり八兵衛」みたいな人がほしいね~って言ってました。

うっかり八兵衛(笑)最初からうっかりした人を採ろうとするなんて変わってますね。

愛嬌のある、愛されキャラがほしいなあと。ちなみに今は「花沢さん」のような人を探しています。

最後になりますが、クリエイターを目指している方々にメッセージをお願いします。

 

職業としてクリエイターを目指すなら、手がけるものは、利用する方のことを一番に考えたものでないと難しいと思います。作品を作りたいとか、自分を良く見せたいとかではなく。 ビジュアルへのこだわりや高い技術よりも、本音のところで「人の役に立ちたい」という気持ちがあることが大切だと思います。

ありがとうございました!

取材日:2019年3月5日 ライター:甲斐 寛子

株式会社フォノグラム

  • 代表者名:代表取締役 河崎 文江
  • 設立年月:2003年2月
  • 資本金:500万円
  • 事業内容:1.ウェブを活用した課題解決支援2.ウェブを活用した事業創出支援3.企業の生産性を上げる独自ウェブサービスの開発・運営
  • 所在地:〒730-0806 広島県広島市中区西十日市町9-9 広島三井住友海上ビル5F
  • URL:https://www.phonogram.co.jp

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

風雲会社伝をもっと見る

TOP