「売る側」の実務経験が強み。ECに強いWeb制作と内製化支援で、中小企業の未来を支える
Web制作を軸に、ネットショップ構築やビジネススキル関連セミナーなど幅広く手がける京都の株式会社メディアクリエイツ。代表取締役の北野 典子(きたの のりこ)さんは、さまざまな出会いと興味を形にしていく行動力を強みに、ECに強いWebサイトを制作しています。近年は生成AI関連のセミナー開催にも精力的に取り組む北野さんに、これまでの歩みと未来へのビジョンを伺いました。
きっかけは偶然、続けたのは好奇心。出会いに導かれたホームページ制作の仕事
会社立ち上げまでのキャリアを教えてください。
大学卒業後は、証券会社で店頭営業を担当していました。株価下落で資産を失ったお客さまと向き合う日々が続き、2年ほどで退職することになります。
インターネット業界へ移った転機は、住んでいたマンションの大家さんの紹介でした。日本初期のインターネットカフェの立ち上げに携わることになり、お客さまにネットサーフィンの方法を教える中で「ホームページってどうやってつくるんだろう」と興味を持つように。そこからHTMLを教わったことをきっかけに、Web制作のスキルをほぼ独学で身につけていきました。
以降はフリーで制作を続けつつ、デジタルハリウッド大阪校で動画や3DCGも学び、1998年頃から講師としても活動を開始。さらに専門性を深めたい思いから印刷会社のデジタルコンテンツ部やWeb制作会社に勤めるなど、Web制作の現場で経験を重ねました。

株式会社メディアクリエイツを設立するまでには紆余曲折があったと伺っています。
Web制作を続けながらも、実は医療の仕事にもずっと憧れがありました。医大を目指して予備校に通っていた時期もあります。そのときインターネットカフェのネットワークを構築してくださった京都大学の先生に、「医療の現場だけが人の役に立つ場所じゃない。インターネットには可能性があるし、別の形で困っている人を助けられる。君はこっちに進んだほうがいい」と背中を押されたんです。諦めたというより、「この道でも人の役に立てるかもしれない」と思えたことが、独立へ向かう大きなきっかけになりました。
「制作会社」ではなく「売る側」から事業をスタート。ECサイトに強いWeb制作会社へ

当初は、ECサイトを運営するための会社としてスタートされたそうですね。
Webサイト制作の経験を重ねる中で、特に興味を持ったのがECサイトでした。つくるだけでなく“売る側”にも挑戦したいと思い、自社ECで売上をつくる会社を立ち上げたんです。
一方で、制作現場のハードさからWeb業界に戻るつもりはありませんでした。ところが前職の制作会社が閉業することになり、「北野さんに引き継いでほしい」と指名された3社の案件を引き継ぐことに。そこからWeb制作のご依頼も増えていきました。
「ここは他社に負けない」と感じている強みは何ですか?
自社サイトをはじめ、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなど複数のECプラットフォームを10年以上運営してきた経験が、今の「運営まで見据えた支援」につながっています。商材はあるのに「どう売ればいいかわからない」というお客さまは多く、まずは「どんなふうに売っていきたいか」を丁寧に伺います。
たとえば、コストを抑えたい場合は固定費のかかりにくいYahoo!ショッピングから、広告費をかけられるなら自社サイトから、というように状況に合わせて提案はケースバイケースです。売上に一喜一憂しながら改善を重ねてきた実体験があるからこそ、現実的で続けられるやり方を一緒に考えられる。それが強みだと思っています。

クライアントと接する際に大切にしていることを教えてください。
最も大切にしているのは、「今、この方は何に困っていらっしゃるのか」を正しく理解することです。ご相談の表面だけで判断せず、背景や本当の課題を丁寧に伺ったうえで、「私たちで解決できることは何か」「どうすれば少しでも楽になれるか」を考えて提案しています。できないことは正直にお伝えし、できることは最適な形を一緒に組み立てる。一方的に売るのではなく、伴走する姿勢を大切にしてきたことが、長いお付き合いにつながっていると感じています。
売上につながる施策をワンストップで行った事例を教えてください。
最近の事例では、着物ブランド「FUROUYA KIMONO」さまのECサイト制作があります。サイト構築だけでなく、商品選定のための買い物同行から撮影、運用コンサルティングまで一貫して支援しました。
この企画で大切にしたのは、着物を「特別な日」だけのものにせず、「普段着」として楽しめる提案にすること。現代のライフスタイルに合った今どきのコーディネートを企画し、着物に詳しくない方やこれから始めたい方にも、「自分にも着られそう」と具体的にイメージできる見せ方を実現しました。制作・運営・現場感覚を一体で考えることで、売上につながる具体策をご提案できると思っています。
Web・EC運用を内製化する力を。現場で使えるスキルを育てるセミナー

Web・EC運用やデジタルマーケティングのセミナーを始めた経緯を教えてください。
ホームページは作っただけで終わってしまうケースが、実は少なくありません。「固定費はかけられないから、何かあったときだけ助けてほしい」という場合は、サイトが放置されてしまうことが多いんです。だからこそ、更新やメンテナンスの方法までお伝えして、できるだけ社内で回せる状態をつくることが理想だと思っています。作ったものを納品して終わりでは、本当の意味で役に立ったとはいえません。
こうした経験から、WebやECの運用を内製化(インハウス化)できる力を社内に持つこと、そしてそのための人材育成が、これからの企業にはますます重要になっていくと考えています。現在はWeb・EC運用やデジタルマーケティングに加えて、業務効率を高める生成AI研修にも力を入れています。
具体的にはどのようなセミナーを開催されていますか?
WordPressの使い方をはじめ、Google アナリティクスを使ったアクセス解析、リスティング広告の運用・出稿方法、Canvaを使ったデザイン、生成AIの活用など、テーマは幅広いです。定期的に開催しながら、受講者の課題に合わせて内容も随時アップデートしています。
最近は、セミナー費用を最大75%抑えられる「リスキリング助成金」を活用し、Google Workspaceでチームの生産性を引き上げる研修を行っています。経営者や現場の方がすぐに使えて楽になる実務直結型の内容にこだわっています。
生活に仕事を合わせる時代へ。デジタル人材育成で“働く”をもっと自由に
社員に常に伝えている思いがあれば、教えてください。
「働く場所や環境に縛られずに仕事ができる人を増やしたい」という思いです。子育てや介護、病気など、人それぞれ事情やライフステージがあります。だからこそ、仕事に生活を合わせるのではなく、生活に仕事を合わせる。そういう考え方を大切にしてほしいと思っています。まだ道半ばではありますが、関わる人みんなが少しでも“ハッピー”になれるような、自由な働き方のお手伝いができたらと考えています。

これからやっていきたいこと、将来のビジョンなどをお教えください。
少子高齢化が進み、中小企業の人手不足は年々深刻さを増しています。だからこそ、社内の人材が力を発揮できる環境づくりが重要です。私たちは内製化に向けたサポートを通じて、一社でも多くの企業が自走できる体制を築き、持続的な成長につながる未来を支えていきたいと考えています。
また、今後はWeb制作にとどまらず、デジタルを使いこなして無理なく働き続けられる人材を育てる会社として、デジタル人材育成事業に力を注ぎたいですね。
取材日:2026年1月26日 ライター:上野 典子
株式会社メディアクリエイツ
- 代表者名:北野 典子
- 設立年月:2002年10月
- 資本金:500万円
- 事業内容:デジタル人材育成(生成AI・ITリテラシー・Webマーケティング研修)、Webサイト・ECサイトの企画/制作/運営支援、ネットショップ運営・集客コンサルティング、SNS活用・Webマーケティング支援、印刷物の企画/制作、看板の企画/制作、デジタルサイネージ企画/制作ほか
- 所在地:
【本社】
〒600-8491 京都市下京区室町通四条下る鶏鉾町480番地 オフィスワン四条烏丸 7F
【制作部・研修事業部】
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