「映像制作を通じてまわりを豊かに」。クリエイターのための経営塾で飛躍の翼を授けていく

名古屋
プチフィルム株式会社 代表取締役
Yasuyuki Kugimatsu
釘松 靖幸

「1フレームまでのこだわりが豊かな物語を紡ぐ」という信念 のもと、企業や大学、観光地などのプロモーション映像を手掛けている、愛知県名古屋市のプチフィルム株式会社。「もともとは建築家になるのが夢だった」と話す代表の釘松 靖幸(くぎまつやすゆき)さんは、あるクラブで観たスクリーン映像に魅せられ、映像業界に飛び込みました。 全国9カ所で展開しているクリエイターの経営塾「虎翼塾(とらつばじゅく)」の運営も行う釘松さんに、仕事観、名古屋のクリエイティブ業界事情やクリエイターへのアドバイスなどを伺いました。

クラブで出会ったVJ映像に衝撃を受けて

映像の世界に興味を持ったきっかけを教えてください。

もともとは建築家になるのが夢で建築学科に進みました。しかし、あるクラブイベントに行った時に、スクリーン映像を演出するVJの先輩が手掛けていた映像を見て衝撃を受けて…それが映像に興味を持ったきっかけです。
VJ活動をスタートし、映像ソフトや編集ソフトの使い方も同時進行で覚えていきました。 その頃はVJがまだ珍しかったので名古屋ではそれなりに有名なVJアーティストになり、数百人規模のイベントでもパフォーマンスを行なったりしていました。

その流れから映像業界に入られたのでしょうか?

VJとして活動する一方で学業のほうは留年し、就職活動も行わないまま大学を卒業しました。卒業してからあわてて仕事を探し始め、アルバイトとして入った映像制作会社にそのまま入社したんです。
その会社にはディレクター志望で入ったのですが、配属先は撮影部。毎日のように現場に出かけ、撮影のサポートを行う日々でした。ディレクターになる目標は結局叶わないまま3年半で退社しましたが、映像作品に必須となる撮影のスキルを身につけることができたので良い経験となりました。

「つても後ろ盾もないまま」28歳で独立。苦しい時期を乗り越え、法人化

独立されたいきさつを教えてください。

実は、別の方と一緒に独立する予定だったのですが、その方が突然降りてしまったので一人ですることに。 なんのつても後ろ盾もないまま28歳で独立したので、はじめの数年間は大変でした。ただ、当時は独身で実家暮らしだったのでなんとか生活はできていました。 また、前職の閑散期にWebの勉強もしていたのでホームページ制作の仕事もこなしていました。

独立してすぐにプチフィルムを立ち上げたのでしょうか?

個人事業主として7年ほど過ごし、2016年に法人化してプチフィルムを立ち上げました。プチフィルム設立から5年ほどは1人でビジネスを行ってきましたが、2020年ごろからはスタッフと3人で運営しています。

我が子ができ「この先の100年」を意識。メンターとの出会いと子どもが事業を後押し

規模拡大へのターニングポイントはありましたか?

虎翼塾を一緒に手掛ける石原鉄也さんとの出会いが大きいですね。石原さんは僕にとってメンターのような存在で、クリエイティブディレクターとして仕事を運んできてくれると同時に、経営について多くを学ばせてくれました。
また、当時は一眼レフカメラを使った映像(動画)制作が認知されはじめた時期で、動画制作に興味を持つ企業さんが増えていった時期でもありましたし、僕に子どもができたのも大きかった気がしています。

お子さまの存在がターニングポイントのひとつに?

それまでは先々のことをあまり考えるタイプではなかったのですが、子どもができたことで「この先の100年」のことまでを考えるようになりました。いつか自分が死んだ先にも子どもが生きる世界があって、そこに何が残せるだろうと考えるようになったんです。お金では測れない豊かさについても深く考えるようになり、それがビジネス活動にも影響を与えている気がします 。

1コマにこだわった作品づくりに挑む。映像に合うオリジナル音源の制作も

あらためて、御社が手掛けているビジネスを教えてください。

プチフィルムは映像を使ったコマーシャルプロモーションのお手伝いを行っています。自動車産業をはじめ、ものづくりが盛んな名古屋を拠点としていることもあって BtoB企業の割合が多いと思います。
映像を軸足に、Webサイト制作の案件なども手掛けています。

仕事へのこだわりは、どんなところにありますか?

映像作品は1秒間を30コマや24コマに分割して表現を行っているのですが、プチフィルムはその1コマにこだわった作品づくりを心がけています。たった1コマの違いが印象に大きな差を生むことが、実際にあるんです。
また、僕自身は映像作品における音声情報を大切にしています 。映像の雰囲気やトーンを決めるのは、実は音なのだと感じています。例えば、バーの映像に料理番組のような音楽が流れていたら違和感がありますよね。逆にジャズが流れているとしっくりきます。映像に使う音楽のセレクトに時間をかけ、時にはオリジナル音源を作り出すこともあります。

ビジネスの発展にもつながった「虎翼塾」

さきほどお話を聞いた虎翼塾について教えてください。

虎翼塾(https://toratsuba.co.jp/juku/)はクリエイターに特化した経営を学ぶ場です。クリエイターは虎であると仮定して、そこに経営という翼をつけることでより高く、遠くまで飛んでいけるという想いが込められています。
現在は国内9カ所で展開していて、 今後はさらにエリアを広げ、全都道府県での開催を目標としています。

虎翼塾に入ると、どんな良いことがありますか?

僕自身、運営側としてですが虎翼塾を毎回拝聴しています。そこで得た学びや気づきがプチフィルムの経営にも活きていると実感しています。ここ数年、コロナ禍にあっても会社が大きく成長できたのには、虎翼塾が良い影響を与えてくれているからだと感じます。
また、虎翼塾を通じてクリエイター同士の横のつながりが生まれ、実際の仕事につながる案件も出てきています。

自分が関わることでまわりを豊かにしたい

プチフィルムの今後のビジョンをお聞かせください。

会社が大きくなれば社会に貢献できる総量も増えると思いますので、そういった意味では会社を大きくしたいという想いはあります。自分自身のことについて言うと、お金持ちになりたいといったことではなく、自分が関わることでまわりが豊かになるような、そんな存在になれたらと思っています。そのツールが動画制作なのだと思います。
うまく言えませんが、僕のことを頼ってくれる方々の期待に応え、喜んでいただけると、豊かさとして僕に返ってくると信じています。

一緒に働いているスタッフに求めていることは?

実は、プチフィルムで働いている2人のスタッフはいつか独立することを前提に入社しているんです。会社組織としてはずっと働いてもらうほうがいいのかもしれませんが、独立する気概がある人材のほうが物事を吸収するスピードが断然速いと思いますし、成長することにも貪欲だと思うんです。技術とノウハウを身につけてプチフィルムから羽ばたき、映像業界で大いに活躍してくれるとうれしいですね。そのため、僕も持っている技術やノウハウを惜しみなく教えています。

クリエイターは、人間性も大切

名古屋のクリエイティブ業界についてどんな想いを抱いていますか?

名古屋の案件は東京に比べて予算が少なく、思った通りの仕事がなかなかできないかもしれません。その一方で、限られた予算でなんとかするといったように、スキルやアイデア力が鍛えられる一面もあります。幅広い分野を手掛けるため、さまざまな要求に対応できるバランス がいいクリエイターになれると思います。
東京のクリエイターのほうがレベルが高いと思われがちかもしれませんが、名古屋にいるトップクリエイターたちは東京の方たちと遜色のないスキルを持っています。東京の案件を名古屋で制作する道筋をつけることができたら、きっと面白い展開になると思います。

最後に、クリエイターの方々にメッセージをお願いします。

技術やノウハウを磨くことはクリエイターとしてもちろん大切ですが、人間性を磨くこともすごく大切です。成長を続ける経営者の方に出会ったり著書を読んだりすると、多くの方が高い人間性を備えていることがわかると思います。
いい人だからお客さんに喜んでもらえ、それが良い循環となって会社も強く、大きくなるのだと思います。ぜひ、仕事や毎日の暮らしを通じて人間性を磨くことを意識してみてください!

取材日:2022年11月9日

プチフィルム株式会社

  • 代表者名:釘松 靖幸
  • 設立年月:2016年6月
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:企業CM・WEB動画など映像・動画全般の企画・制作と広告運用
  • 所在地:〒460-0008 名古屋市中区栄1-7-25 サンミソノビル1102
  • 電話番号:090-4154-1647
  • URL:https://puchifilm.co.jp
  • お問い合わせ先:

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