運転席もハンドルもないロボタクシーZoox、より快適で清潔な車内へ
ラスベガス、サンフランシスコを走行する電動ロボタクシー、Zoox(ズークス)。
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Zooxは2025年9月にラスベガスで一般向けの無料乗車サービスを開始し、同年11月にはサンフランシスコで招待制の無料乗車プログラムをスタートしています。
その後、両都市で約50万回の乗車、250万マイル以上の走行を重ね、そこで得た知見を反映した改良型を2026年6月に発表。「より快適で、汚れや臭いに強い乗り物」へとアップデートされました。
そして、これまで無料だった乗車料金が、2026年8月10日から、ラスベガスで正式に有料となりました。
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Zooxがどのような乗り物なのか、もう少し詳しく説明しましょう。
Zooxは、運転席もハンドルもない完全自動運転の電動ロボタクシーです。同じく自動運転の電動タクシーにWaymo(ウェイモ)がありますが、一般的な電気自動車をベースにしているため、運転席やハンドルが残されています。一方、Zooxは最初から無人で乗客を運ぶことを前提に設計されています。そのため、一般的な車とは車内のつくりも大きく異なり、4人の乗客が向かい合って座る座席が配置されています。
4人の乗客が向かい合って座る座席が配置されているZoox。
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運転席とハンドルが残されているWaymo(Jaguar I-PACEがベース)
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Zooxの利用方法は、Uber(ウーバー)やGOに近い仕組みです。専用アプリで乗車場所と目的地を選び、配車を依頼します。車両が近づくと到着予定時刻やナンバープレートが表示され、指定された乗車地点から乗り込みます。
現在、ラスベガスでは一般利用が可能です。一方、サンフランシスコでは、まずアプリからウェイティングリストに登録し、招待を受けた利用者が乗車できる限定的な仕組みになっています。
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前述したように、今回の改良には、実際の乗客の行動から得られた知見が反映されています。車内での忘れ物はもちろん、禁止されているにもかかわらずタバコや大麻を吸う人がいるほか、乗客が嘔吐することもあるそうで、Zooxはこうした現実を前提に、清掃のしやすさや臭い対策、落とし物の見つけやすさまで考えて車内を設計し直しました。
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新型では座席のクッションを柔らかくし、座るスペースや肘掛けを広げました。カップホルダー、スマートフォン用の充電パッド、ヘッドレストも改良されています。当初は15〜20分程度の短い移動を想定していましたが、渋滞などで1時間以上乗るケースもあるため、長時間でも快適に過ごせる設計へ変えています。
内装の色も淡いグリーンとグレーに変更されました。単に見た目を明るくするだけでなく、スマートフォンや鍵などの忘れ物を見つけやすくする狙いがあります。充電パッドには端末が滑り落ちにくい溝を付け、カップホルダー周辺には飲み物の結露を受け止める加工も施されています。
ドア付近には、新しくスピーカー、マイク、小型画面を備えた操作モジュールが追加。緊急時に乗客や警察、消防などが車両とやり取りするためのものです。
またZooxは前後どちらの方向にも走れるため、「どちらが前か」が走行方向によって変わります。しかし法律上、前方の反射板は黄色、後方は赤でなければなりません。そこで車両の四隅に、進行方向に応じて赤と黄色が機械的に切り替わる反射板を付けています。
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Zooxの始まりは、オーストラリアで広告映像やアニメーションを手がけていたデザイナー、ティム・ケントリー=クレイが、当時Googleが開発していた自動運転車を知ったことにより着想を得たものです。
ティムは「自動運転は従来の車に新しい機能を加えるだけのものではなく、移動のあり方そのものを変える技術になる」と考え、その発想からZooxは、運転手の存在を前提としない車両をゼロから設計する道を選びました。
そして、スタンフォード大学で自動運転を研究していたジェシー・レビンソンと出会い、二人で2014年にZooxを設立します。
2015年に最初の実物大モデルが完成。この段階ですでに、前輪・後輪ともに曲がる、乗客が向かい合って座る、運転席を設けないという、現在のZooxにつながる考えが検討されていました。
Toyota Highlanderを改造したテスト車両を使って、2016年からサンフランシスコ周辺の公道でデータ収集と自動運転技術の開発をスタート。2018年には5億ドルを調達、企業価値は約32億ドルと評価され、ロボタクシー業界の有力企業になります。
2019年にIntel出身のアイシャ・エバンスがCEOになり、2020年にはAmazonがZooxを買収、現在もZooxはAmazon傘下の企業です。
2020年12月に完成車を初公開。ハンドルもペダルもない、完全電動、4人が向かい合って座る、前輪・後輪ともに曲がる、前後どちらにも最高時速75マイルで走れる、車体の四隅にセンサー、双方向走行に対応した独自のエアバッグ、という機能を持った車体に。構想開始から約8年、会社設立から6年を経て、ティムが描いた「人間が運転しないための車」が実物になりました。
そして、2025年9月にラスベガスで一般サービス開始、2026年8月に正式に商用化されました。
本社はカリフォルニア州フォスターシティにあり、シリコンバレーとサンフランシスコの間に位置しています。
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会社設立から12年を経て今回、ラスベガスで正式に商用化したわけですが、料金はと言うと、価格帯はUber(ウーバー)のComfortクラスに近く、一般的な配車料金より約20〜40%高い水準になると説明されています。
通常のUberより安いロボタクシーとしてではなく、広く快適な車内を売りにした、少し上のサービスとして価格を設定しているようです。金額は距離、時間帯、目的地によって異なり、実際にかかる料金はアプリで配車する際に表示されます。
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日本でも、GoやUberなどのアプリによってタクシーを簡単に呼べるようになり、利便性は高まりました。一方で、運転手の数は年々減少しており、タクシー業界では深刻な人手不足が続いています。
こうした問題を考えると、日本でもZooxやWaymoのようなロボタクシーの開発と実用化を、さらに進めていく必要があるのではないでしょうか。特に交通手段が限られる地方では、高齢者や車を運転できない人の移動を支える、新たな選択肢になる可能性があると思います。
(参考)
Zoox redesigned its robotaxis for more comfort and less stink – Fast Company
Zoox to start charging for robotaxi rides in Las Vegas – Tech Crunch
Self-Driving Cars for Everyone [Entire Talk] – STVP
10 years of building Zoox – Zoox
Amazon’s Zoox to start paid robotaxi rides in Vegas next week – Reuters

foxylilly.com
Instagram: @foxylilly






