夏嫌いが好きな夏
夏が嫌いでしょうがない。
とにかく暑いのが嫌。冬生まれだからか、暑さというものに耐性がない。さらにここ最近の夏の暑さときたら殺人級だ。夏なんてなくなっちまえ、と毎年悪態をついている。
しかし、この最悪な季節の中にも「夏っていいな」とおもう瞬間はある。
夏の暑さはもちろん、強烈な紫外線が嫌い。
わたしは日焼けをすると肌が赤くなり火傷のようになってしまうので、日焼け対策は欠かせない。
しかし今年5月、真夏日を記録した日に油断をして日焼け対策が中途半端になった。
そんな日に限って、急に長時間にわたる外での取材が入った。
その結果、首の後ろが例によって火傷を負ったようになり、数日間にわたってヒリヒリとした痛みに襲われた。
2ヶ月経った今は痛みはひいたものの、首の後ろが黒くなり、背中の肌色との境目が現れ、はっきり言ってとても恥ずかしい見た目である。
「はやく治らないかな」と同僚に愚痴をこぼすと「今年はもうこれでがんばるしかない」と諦めるよう諭され、わたしは「いやだ、いやだ」と繰り返し何も悪くない同僚を困らせた。
泳ぐのが苦手なので、海もプールも好きじゃない。蚊にも怯えて過ごさなければならないので最悪。
いろいろと夏の悪口は出てくるのだが、やはり一番嫌いなのは暑さだ。
夏の太陽にはわたしの生命力を吸い取られている気がする。
毎日ご機嫌に過ごしたいのに、夏のせいで自分の機嫌を自分でとるのも一苦労。たまったもんじゃない。
その一方で、夏になるといいこともある。
まず、おいしいスイカとトウモロコシを食べられること。
特にわたしはスイカが大好きで、スーパーでスイカを見かければカートに入れるし、ふらっと入ったカフェや喫茶店などにスイカのデザートがあれば必ずといっていいほど注文する。
ただし、スイカに人工的な甘味料がプラスされすぎたものはあまり好みじゃない。
スイカ本来の瑞々しさと甘さを味わえるものが好き。
あとは、夏の夜に散歩するのも好き。
すずしくなった夜に散歩をしていると、いつも見ている景色がなぜか急に違って見える。
「夏の夜」というだけなのにどことなく特別感のある時間になるのが好き。
時間もゆっくりと流れて、仕事や日々のことでフル回転していた頭がクールダウンされる感じもいい。
いいアイデアが生まれるときは、だいたいクールダウン中が多い気がする。
そして、去年から興味をもっているのは肝試し。
わたしはホラーが大の苦手なのだが、肝試しはもう一度体験してみたい。
血みどろの本格的なやつじゃなくて、ゆるく変装したオバケがコンニャクを持って隠れているようなやつ。
そういうお化け屋敷だったら入ってみたい。
こうして夏の楽しみを考えていると、小学生の頃は「夏」に特別な気持ちをもっていたとおもう。
小学生で体験した「夏」はもう戻ってこない。そう考えると、さみしくなる。
夏は嫌いでも、楽しもうとする気持ちまでは諦めたくない。







