2026.04.07
合格しても、桜は咲かない北海道
北海道
フリーライター
youichi tsunoda
角田陽一氏
「試験に受かってサクラサク」
当てはまらないのが北海道
春は合格の季節
入学の季節。
そして「サクラ」の季節。
だからこそ試験に受かれば「サクラサク」。
だがこれはあくまで「内地」。
それも関東以南の話だろう。
合格の2月3月。
昨今の温暖化に合わせ、3月半ばを過ぎれば花がほころぶ。
下旬にははや満開。
そして4月を迎え肝心の入学式を迎えれば、関東ではすでに葉桜になりかけ。
多くの出版社はじめメディアが控える関東。
関東のメディアが作り出した「満開の桜の下で入学式」はもはや「昭和」の回顧だ。
現在なら緯度がさらに北の北関東、あるいは南東北で何とか可能な「満開の桜の下で入学式」だろうか。
ではさらに北上して津軽海峡に至れば…
入学式の折に桜など何それ?な環境。
根雪がようように融け、雪解け水も流れつくして乾いた路面が現れる。
畑土が顔をのぞかせる。
それが北海道の4月の上旬。
北海道の合格通知は「サクラサク」ではなく「ユキトケル」にすべきだろう。
4月下旬にサクラサク
それが北海道
4月も下旬になってようやく本物のサクラサク。
咲くのは「内地」でおなじみのソメイヨシノではなく、北海道在来のエゾヤマザクラ。
節くれだって怪異な樹形のソメイヨシノとはこと変わり、スラリとした樹形。
開く花は濃い桜色、そして咲いた時から「葉桜」になる。
津軽海峡を越えた「道南」
あるいは札幌近郊の「道央」で桜は花開くのは、昭和期にはまさにゴールデンウイーク。札幌市の花見の名所は中央区の円山公園。行者ニンニク入りのジンギスカン。
温暖化の昨今では4月下旬開花。ゴールデンウイークには散る。
北海道を北上し、あるいは東へ向かう桜前線は道東地方へ。
北方領土を望む根室の街に至るのは5月半ば。
桜が散れば爽やかな初夏、あとは一気に夏へ向かう。
試験に受かっても桜は咲かない北海道。
それでも雪は融ける北海道。
メイン画像は
©ノボホショコロトソ
プロフィール

フリーライター
角田陽一氏
1974年、北海道生まれ。2004年よりフリーライター。アウトドア、グルメ、北海道の歴史文化を中心に執筆中。著書に『図解アイヌ』(新紀元社 2018年)。執筆協力に『1時間でわかるアイヌの文化と歴史』(宝島社 2019年)、『アイヌの真実』(ベストセラーズ 2020年)など。現在、雑誌『男の隠れ家』『時空旅人』で記事を執筆中。






