映像を通じて、感動や笑顔を届けたい

名古屋
有限会社 映像プロ 代表取締役
Takashi Matsuda
松田 卓

名古屋を拠点に企業映像、学校映像、イベント映像、CM、番組、ブライダルなどの撮影編集、映像関連事業を行い、たくさんの笑顔を生み出す「有限会社 映像プロ」。2019年に代表のバトンを受け取った若きリーダーの松田卓(まつだ たかし)さんに、映像の世界に飛び込んだきっかけや社長になるまでの経緯、コロナ禍を乗り越えるための新規事業、クリエイターへのメッセージなどを伺いました。

学生アルバイトから社員、そして代表へ

映像業界に入られたきっかけを教えてください。

きっかけは、大学のアルバイトです。名古屋造形大学でデジタルメディアを学んでいたため、関連する職種のアルバイトを求人誌で探して当社を見つけ、学生アルバイトとして2年ほど過ごし、そのまま入社しました。

大学では映像以外の領域も学んでいたのですが、アルバイトを通じて大学の課題では体験できない実践と責任感の重さに魅力を感じ、映像の世界にどんどんのめり込んでいきました。

他企業への就職は考えられましたか?

検討はしましたが、映像プロの仕事が気に入っていたのと、社長やスタッフがとても良くしてくれたので入社することにしました。すでに人間関係が構築できていましたし、多彩な業務に携われると思ったのです。実際、社員になって企画・撮影・編集からディレクション、プロデュースまでの一連の仕事を経験することができました。

社員から社長に抜擢されたいきさつも教えてください。

入社4年目で結婚したのですが、そのタイミングで創業者から「会社を継いでみませんか?」と打診を受けました。そこから8年ほど異業種交流会や経営者の勉強会などに参加して経営を学ぶ時間をいただき、2019年11月に代表のバトンを受け取りました。前社長にはとても感謝しています。前社長がいなければ今の私はいないと思います。

社長になることへのプレッシャーはありましたか?

多少はありましたが、勉強の時間もいただけたので事業を継承する覚悟ができました。勉強会などで多くの経営者と交流していくうちに「自分も経営者として力を発揮してみたい!」という思いが膨らんでいきました。子供の頃から野球をしてきたこともあり、チームビルディングへの興味も湧きました。

社長に就任して数カ月後にコロナ禍が…

映像プロの事業内容について教えてください。

学校や幼稚園、イベント映像やブライダルの撮影・編集をはじめ、テレビ番組の撮影やテレビCMの企画・撮影・編集など、映像に関連するほとんどの業務を行なっています。

会社の強みはどこにあるとお考えですか?

ネットワーク力だと考えています。名古屋では老舗の部類に入る映像会社ですので、業界内やさまざまな企業の経営者との強いパイプがあります。そのため、どのような依頼にも柔軟に応えることができます。

また、守備範囲の広さやフットワークの良さも強みだと感じています。「以前お願いした映像会社は納品までにすごく時間がかかったけれど、映像プロさんはスムーズに進むからありがたい」というお声もいただいています。

社長になられてから半年ちょっとですが、状況はいかがですか?

スタートダッシュがうまくいき、社長になってからの2カ月ほどは前年以上の結果を残すことができたのですが、3月からは新型コロナウイルスの影響で、イベント関連の仕事が軒並みキャンセルになってしまいました。まさか、こんな状況になるとは思ってもみませんでした。

厳しい状況のなか、どんなことをなさいましたか?

まずはお金のケアに全力を尽くしました。お金は「会社の血液」と言えるものなので、円滑に回るよう心掛けました。補助金などの情報にもアンテナを張って申請を行うなど、大変な状況を乗り切るための知恵を絞りました。さらに、これまでの事業とは別のフィールドでの新規事業を模索しました。

模索された新規事業とは?

映像関連のオンラインサービスです。これまでのように依頼された映像を撮って、編集・納品するというスタイルではなく、各家庭に眠っているVHSなどの映像資料を郵送してもらい、デジタル化して返送するビジネスです。預かった映像に編集を加え、付加価値をつけることも検討しています。新規事業のウェブサイト立ち上げまでにはもう少し時間がかかりますが、インターネットを介さないリアルの領域では、すでに複数の依頼をいただいています。

映像を通じて人々を幸せにしたい

映像技術は日進月歩のように見えますが、大変なことはありますか?

私が映像の世界に入った当時はアナログが主流でしたし、カメラの小型化や映像の進歩のスピードはすさまじいものがあります。現在のように結婚式の会場で当日の映像が流れるようになるとは思いもよりませんでしたし、映像を編集するパソコンも、スペックが劇的に向上するため数年ごとに刷新が必要です。

しかし、そのスピード感が映像の世界の大きな魅力でもあります。カメラの性能や上空から撮影できるドローンや手振れを補正するスタビライザーなど、新たな機器や撮影手法を積極的に取り入れることにワクワクしています。

松田社長が日々心掛けていることを教えてください。

「映像を通じて、会社に関わるすべての人を幸せにします。」という理念に基づいて毎日の業務に向き合っています。映像制作の依頼をいただいたお客さんや納品データを見ていただける方を笑顔にすることはもちろん、共に働く仲間たちもイキイキと仕事をしてもらうことを心掛けています。

映像プロの今後の展望をお聞かせください。

まずはコロナ禍を乗り切ることが重要ですが、5年先、10年先には正社員を10人程度に増やす計画を立てています。若い社員と自分自身が共に成長し、やりがいと誇りをもってイキイキと働くことができる組織を構築したいと考えています。

事業については新規事業の立ち上げに加え、企業PVなどのB to B(企業間取引)の仕事を増やしていく予定。さらに、学校イベントなどのライブ配信事業も仕掛けていきたいですね。「映像を通じて笑顔が広がるビジネス」を、着実に進めていきます。

最後に、若手クリエイターにメッセージをお願いします。

クリエイターとして生きていくために最も大切なのは「人脈」です。技術力や人としての誠実さはもちろん大事ですが、広い人脈を持っているクリエイターには当然多くの声がかかります。だから、日頃から人付き合いを大切にすると良いと思います。

人脈を広げるには、人が集まる場所に積極的に、何度も顔を出すことが重要です。また、名刺交換だけで関係性が途切れることがないよう、自分から相手に興味をもってコミュニケーションをとったり、逆に興味をもってもらえるようアピールすることが大切です。クリエイターとして成功したかったら、ぜひ勇気を持って飛び込んでください!

取材日:2020年7月16日

有限会社 映像プロ

  • 代表者名:代表取締役 松田 卓
  • 設立年月:1991年4月
  • 資本金:300万円
  • 事業内容:CM企画制作、VP制作、各種イベント撮影編集
  • 所在地:〒451-0062 愛知県名古屋市西区花の木3丁目17-14 第一新日本ビル4F
  • 電話番号:052-522-2458
  • URL:http://home.att.ne.jp/theta/eizopro/
  • お問い合わせ先:

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