人との出会いを大切に、クリエイティブの力で感謝の思いを体現する

沖縄
株式会社AJIMA 代表取締役社長
Shinya Goya
呉屋 真也

社名の「AJIMA(あじまあ)」は、沖縄の方言で「交差点」という意味。その言葉の通り「人との出会いが交差し、縁が生まれたことで会社を作れた」と語るのは、代表取締役社長の呉屋真也(ごや しんや)さん。Webマーケティングの世界に足を踏み入れたのは20代後半と決して早くはないものの、会社設立以来、順調に事業を拡大しています。

綿密に事業計画を立てて来たのだろうと思いきや、「流れに身を任せてきただけ」と自然体。また、社員からの提案や希望には「基本的にNOと言わない」と、驚くほど寛容です。一般的な社長像には当てはまらない呉屋さんに、会社を運営するうえで大切にしていること、今後の展望などを伺いました。

意図せず急成長したクリエイティブ事業部

会社を設立された経緯を教えてください。

20代後半でWeb広告に強い大手広告代理店に就職し、最先端の運用方法やマーケティングについて学びました。沖縄にも支社を持ち規模も順調に拡大していたのですが、東京の黒子(ニアショア)的な位置付けということもありクライアントとの直接的な折衝がなく寂しさも感じていました。

場所と時間を超えられるインターネットの世界、沖縄にも、もっとクライアントと直接向き合えて高度なコンサルティングを提供できる場所があってもいいと感じ、紆余曲折、様々な人や会社にサポートして頂き2014年に会社を立ち上げました。

現在もその方針は変わりませんか?

はい。創業当初からお付き合い頂いているクライアント様も数多くいますし、そこからご紹介頂けているクライアント様も多数います。沖縄からでも十分に満足して頂ける結果を残しているからだと思います。これからもそのような「本当に必要とされる価値」を提供できるメンバーを育成し、一緒に会社を育てていけたらと考えています。

また、弊社は「デジタルマーケティング事業部」「クリエイティブ事業部」という2つの部署がありますが、メンバー構成としては1/3ほどが「デジタルマーケティング事業部」、そして2/3が「クリエイティブ事業部」に在籍しています。

「クリエイティブ事業部」の業務内容を教えてください。

YouTubeを始めとする投稿動画サイト用の動画や広告動画の制作、編集、傾向分析など、動画にまつわるさまざまなことを担っています。4人という少ない人数で立ち上げたのですが、あっという間に30人ほどになりました。

急成長の理由を教えてください。

最初から大きくしようとは全く考えていませんでした。東京の大手動画マネジメント会社と連携して業務を行うことが多いのですが、一生懸命先方の要望に応えていればおのずと仕事が増えますし、その分人が必要になります。そのような流れに自然と身を任せていたに過ぎません(笑)。

気負われていないのに、規模が大きくなるのはすごいことだと思います。では御社の強みは、Web広告のマーケティングや運用に加え、動画編集にも長けていることでしょうか?

その前に「クライアントや仕事に対する誠実さ」ということだと思います。必ず全力で誠実にというマインド徹底は外部講師のお力も借りて浸透させています。

その上で、トレンドにある「インターネット広告の運用ノウハウ」と「動画を社内で一貫して作れる体制」を持ち合わせています。2つを掛け合わせて、動画を中心としたクリエイティブを用いた広告やプロモーションをWebで展開できる点も弊社の強みだと思っています。

また弊社のクライアントは地方中小企業から国内大手企業まで幅広く、色々な視点でのマーケティングに携われているほか、媒体社とも深くお付き合いをさせていただいていますので最新の情報や技術を得られる点も強みだと思います。

クライアントはどちらの地域が多いですか?

多くは東京です。最近少しずつ沖縄の企業ともお付き合いが増えてきましたが。クライアントとのやり取りはインターネットさえあればどこからでもできますので、東京だろうと沖縄だろうと関係ないと感じます。

ただ実際に作業する場所は、自然が豊かで環境の良い沖縄の方がいいと思います。休みの日や仕事終わりに釣りやBBQなど気軽に自然と触れ合える環境が地元ながら好きですね(笑)。

活発に意見を交換し合い、風通しの良い職場に

呉屋代表(左)とクリエイティブチームリーダー、野々部さん(右)

会社運営において、何か心掛けていることはありますか?

風通しのよい会社でありたいと思っています。社員が増えてしまうと、どうしても誰が何を考えているのか見えにくくなってしまい、風通しが悪くなりがちです。そのため、会社を設立した当初は、10人以上の規模にするつもりはありませんでした。

しかし先ほど言いましたように、自然の流れに身を任せていたら社員が増えました。流れには身を任せましたが、人数が増えることの弊害が生まれないよう、皆が気負わず意見を交換できような環境作りにはすごく心がけています。

具体的にどのようなことをされていますか?

弊社の企業理念は「AJIMAと関わる全ての人を幸せにする」です。クライアントに対する高度なスキルやノウハウ提供は当然ですが、働くメンバーのことも大切にしたいと考えています。その為、リーダーたちには社員に声を掛けるように常々言っています。何か困っていることはないか、悩んでいることはないか。聞きやすい雰囲気や感じる力を醸成していけるよう促しています。

また、やる気と根拠さえしっかり持っていれば、メンバーからの提案は大体通すようにしています。たとえ失敗したとしても今後のいい糧になりますし、誰かに迷惑をかけてしまったら、私が出向いて謝ればいいので、ひとまずやってみてほしいと思っています。基本的に「ノー」とは言わないようにしています。

すごいですね! 首をかしげたくなるような提案はありませんか?

幸いなことに、あまりありませんね。向上心の強い社員が揃っているせいか、自主的に何かしたいと手を挙げる人が多くてうれしい限りです。

たとえば、「クリエイティブ事業部」は動画の編集が主な業務ですが、自分たちで撮影もやってみたいという社員がいました。撮影の技術向上は大歓迎ですので、カメラの購入を許可したこともあります。休日を使って皆で会社に集まり、撮影の勉強会を自主的に開いていたようです。

他にも何か取り組んでいることはありますか?

社内だけではなく、社外、つまりIT業界の風通しもよくしたいと思っていまして、そのための活動にも地道に取り組んでいます。この業界は、離職率が高いことが長年問題になっています。入社前に正確に会社の情報を伝えないために、入社後にギャップを感じて辞めてしまうことが原因だと考えています。

そうならないよう、さまざまな会社の人事担当の方などをお招きし、この業界を志す方々との交流会を開催して、ざっくばらんに語り合う機会を作っています。そのせいか弊社に限って言うと、離職率は低いので、このような取り組みが業界全体に広がればいいと思っています。

多くの人が行き交い、成長できるチャンスを得られる「あじまあ=交差点」でありたい

最後に、今後の夢や展望を教えていただけますか?

「デジタルマーケティング」「クリエイティブ」の両事業部を生かした自社サービスを作っていきたいですね。また、沖縄はインバウンドビジネスが進んでいることもあり、アジアを中心とした世界にも動画を使ったビジネスを展開していきたいと考えています。実は詳細は明かせませんが、既にどちらのサービスも着手中です。

社内的なことを言うと、引き続き積極的に意見を交わし合える風通しのよい会社でありたいと思っています。社名の通り、多くの方々との出会いと助けによって私自身成長させて貰っていますので、今度は私が多くの人にそのようなチャンスを与えたいです。昨年から入社人数を増やしたのも、もちろん業務上必要だから採用しているのですが、彼らと一緒に面白いサービスや事業を作っていきたいですし、どんどんチャンスも作っていきたいですね。

取材日:2020年4月8日 ライター:仲濱 淳

株式会社AJIMA

  • 代表者名:代表取締役社長 呉屋 真也
  • 設立年月:2014年3月
  • 事業内容:リスティング広告やSNS広告等、Web広告における運用代行、教育コンサルティング事業、ホームページやランディングページ・SNSページ制作事業、動画制作、制作サポート事業
  • 所在地:〒900-0013 沖縄県那覇市牧志3-18-38 2F
  • URL:http://www.ajima34.com/
  • お問い合わせ先:098-917-1546

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP