“困った”に向き合う「ITの救命ボート」。地域密着で名古屋の中小企業を支える

名古屋
株式会社らいふぼーと 代表取締役
Kenichi Hirota
広田 建一

名古屋市を拠点に、中小企業や個人事業主の「困った」をITの力で解決し続ける株式会社らいふぼーと。ネットワーク構築・パソコンサポートの事業を経て、現在はホームページの制作と保守・管理をメインに事業展開しています。代表の広田建一さんは、地質調査会社でのサラリーマン時代に社内のパソコン周りのお困りごとを解決していたことがきっかけとなり、起業を決意。地域の商工会や経営者団体とのつながりを大切に、きめ細やかな対応で信頼を積み重ねてきました。広田さんにらいふぼーとの強みや制作事例、展望、若いクリエイターへのメッセージなどを伺いました。

地質調査会社からITへ。得意の道を生かし独立へ

子どもの頃や学生時代の将来像や夢を教えていただけますか?

将来の明確な夢はなく、プラモデルや虫取りが好きな、いわゆる“ふつうの男の子”でしたね(笑)。また漫画が好きで、漫画の模写もよくしていました。
高校は普通科に進学し、大学は秋田大学に進学しました。

大学では何を学ばれましたか?

進学した秋田大学では「鉱山学」を学びました。日本で唯一の地下資源を扱う学部で原油がどこにあるか調べたり、そのシミュレーションをしたりと地下資源の研究を行いました。卒業後は地質調査の会社に入り、新潟市に配属となりました。

就職された会社では、どのような仕事に携わったのでしょうか?

地形の成り立ちや地下層の状態を調べ、そこに大きな構造物を建てても崩れないかを調べる仕事でした。ボーリング作業といわれる穴を掘って地盤の状況や地層境界の深度などを調べる際に用いられる地盤調査の現場を見て「この場所の地下はきっと、こんな感じに広がっているんだな」と想像してみたり、データをもとに報告書を書いたりと仕事はすごく面白かったです。

独立に至るきっかけを教えてください。

当時からパソコン周りの業務が得意だったので支社のネットワーク構築をはじめ印刷機のトラブル対応、そのほか社内のさまざまなパソコン周りの相談に乗っているうちにふと「ITの道の方が向いているんじゃないか?」と思ったのがきっかけです。地質調査会社に4年勤めた後、2002年に名古屋に戻り独立しました。

どのような思いで独立されたのでしょうか?

当時のパソコンやオフィス機器のサポートサービスは、サービスマンに来てもらうと結構な費用がかかりましたので、それをもっと安くできないかと試行錯誤して自社のサービスに落とし込みました。しかし、料金を安くしすぎると商売が成り立たなくて……。後から考えると当時の相場も適切な金額だったんだなって思います(笑)。

2006年に法人化した理由を教えてください。

株式会社の制度が変わって1円で立ち上げられる環境でしたし、社会的信用も得られると考えました。

ITの「救命ボート」として駆けつける

社名の「らいふぼーと」の由来を教えてください。

起業時、パソコンのサポートをメインで行っていたので「救命ボート=何かあったら助けに行くよ!」という意味で名付けました。漢字ではなくひらがなにしたのは、優しそうな雰囲気にしたかったからです。

150サイトを管理。地域のお客さまに寄り添い紹介で案件増加

現在メインであるホームページ関連の事業へはどのようにシフトしていきましたか?

パソコンの設定やトラブル対応を重ねていくうちに「1人で動いて稼ぐのには限界がある」と気づき、ちょうどホームページが流行り始めた頃だったので事業をスライドさせていきました。現在もパソコンのサポートやネットワーク構築を行ってはいますが、売上の7割くらいがホームページ関連となっています。

御社ではドメインやサーバーも一括管理されているんですよね?

サーバーもドメインも、できる限り当社で管理する方針で進めています。現在では150ドメインほど管理をしています。昨今ではコンテンツを管理するソフトウェアがウイルスにかかるリスクもあるので「当社で管理すれば適切なセキュリティ対策と迅速なトラブル対応が含まれるので安心ですよ」というセキュリティの面でもメリットがあります。
営業活動は人からの紹介がほとんどです。地元・守山区の商工会をはじめ中小企業家同友会や異業種交流会など、地元のつながりとお客さまの紹介で自然とビジネスがつながっています。

「らいふぼーと」の強みはどんなところにありますか?

ITについて詳しくないお客さまにも対応できるところが強みです。私自身、学校の講師も長年経験しているので「ITの知識やトラブル対応について何がわからないのかがわかっていない人に、どう伝えるか?」がわかっているという自負があります。対象者に合わせて伝え方を変える工夫が必要で、メールを使うことができないお客さまにホームページの修正確認をファックスで送っていたこともあります。
また、当社では公開後の管理費の中にサポートも含んでいるのですが、ホームページと関係のないネットワークのトラブルを一緒に解決することもあります。ITに詳しい人材が社内にいればいいのですが、たいていはいろいろ物事を押し付けられて負担になります。そういったサポートを引き受けています。

お客さまに合わせたページ制作。信頼構築で追加受注を獲得

印象に残っている制作事例はありますか?

愛知県弥富市にある、かとう歯科医院さま(https://kato-dental-clinic.net)の事例が印象に残っています。ここで歯科医院を長年続けてこられたお父さまから息子さんにクリニックを引き継いだのですが、少しブランクがあったので患者さまが離れてしまっていました。そこで、先生の似顔絵とロゴの開発をはじめ、イメージカラーの設定やクリニック前の看板パネル、ホームページ、診察券などのツールも一式デザインさせていただきました。体格の良い先生だったのでクマのキャラクターにしてかわいく仕上げ、結果として多くの患者さまが戻ってきてくれました。
名古屋市の株式会社愛光電気さま(https://aiko-denki.com)も成功事例のひとつです。開業2年目の若い社長が率いる勢いのある企業さまで、はじめてのホームページ制作でした。仕上がりのデザインやコピーワークを気に入っていただき、新たなロゴマークの作成依頼や社内のネットワーク構築依頼も追加でいただくことができました。仕事が認められ、新しい依頼につながるとうれしいです。

目指すのは「遊ぶように働く会社」。AI時代もお客さまと密に

今後どのような会社にしていきたいですか?

会社が進んでいく方向としては、以前から「遊ぶように働く会社」を思い描いています。社員らで沖縄旅行に行ったり、旅先にパソコンを持って行って仕事しながら遊ぶワーケーションを実践したりと、刺激がある環境が次の仕事につながると思っています。
最近はAIの話題も多いですよね。今現在はコーディングの工数が減るメリットを感じているのですが、次の段階ではコーダーの役割がなくなってしまう可能性もあります。しかし、お客さまと密に接しているからこそ、AIの台頭には負けずにビジネスを進められると思っています。
お客さまから毎月の管理費をいただいている分、お客さまの懐に踏み込んでさらなる貢献をしていきたいです。今後は「Google Analytics」のアクセスレポートを使って毎月オンラインでサポートするような、コンサルティングの領域にも力を入れていく予定です。

人員の増強はお考えでいらっしゃいますか?

現在は私と2人の社員、そしてパートさんが2人という少数精鋭で行っていますが、今後は会社規模の拡大を見据え、ぜひ増強したいですね。次はデザイナーさんを迎え、デザイン力をさらに強化したいと考えています。

東南アジアのアートを見て!広くアンテナを張り、感性を磨き続け長く活躍を。

最後に、世の中のクリエイター、特に若手に向けてアドバイスをお願いします。

いろいろなことに興味を持って、さまざまな角度からものを見ることをお勧めします。雑誌やテレビ、ポスターなど、日常のどんな場所にもクリエイティブのヒントがあるので、常にアンテナを張っていてほしいです。
また、最近は東南アジアのアートがすごくかっこいいのでぜひ体感してください。タイはとても刺激的でした。日本のクリエイティブや西洋のアートだけではなく、アジア全体など広い目で見ることで新しい発見があると思います。そのように感性を磨き続け、長く活躍してほしいです。

取材日:2026年2月3日 

株式会社らいふぼーと

  • 代表者名:広田 建一
  • 設立年月:2006年9 月
  • 資本金:150万円
  • 事業内容:ホームページ企画・制作・管理/ホスティング/ICTコンサルティング/情報リテラシー教育
  • 所在地:〒463-0067 名古屋市守山区守山2-8-14
  • URL:https://pc-lifeboat.com
  • お問い合わせ先:https://pc-lifeboat.com/contact/

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP