WEB・モバイル2024.03.19

「IT業界で一番になる」思いで時代とともに前進。ワンストップでかゆいところに手が届くようなサービスで、リピート受注!

大阪
株式会社ファーストネットジャパン 代表取締役
Shinya Saito
齊藤 真也

Web制作やWebマーケティング、グラフィック、翻訳サービスなどを手がける、大阪の株式会社ファーストネットジャパン。代表取締役の齊藤 真也(さいとう しんや)さんは、インターネット黎明期の1998年に個人でWebサイト制作をスタートさせて以来、常に進化するIT業界の中で時代の流れをつかみながら、25年以上にわたり事業を広げていきました。社名のとおり「IT業界で日本一」を目指す同社の設立までの経緯や展望などについてお話を伺いました。

「ホームページ制作はこれから伸びる」と立ち上げ。元不動産勤務の代表が、起業したきっかけ

Web黎明期に事業を始めるまでのキャリアをお聞かせください。

大学卒業後の1996年、就職した京都の不動産会社で物件情報が検索できるホームページを作ることになりました。中学時代からゲームをプログラミングして遊ぶほどパソコンを触るのは好きでしたが、ホームページ制作は初めて。プロジェクトメンバーと一緒に独学で勉強し、慣れないソフトと格闘しながら完成させました。
もともと祖父や父、親戚も経営者で、自分もいずれは起業したいと思っていましたが、「ホームページ制作ならこれから必ず需要が伸びる」とピンと来たのです。でも当時まとまった資金がなく、まずは経営を学びながら準備しようと1998年に退職して故郷の香川県に戻り、家業のレンタルビデオ店を手伝いました。

そのあと、どのような経緯で会社を立ち上げることになりましたか?

レンタルビデオ店の仕事の手が空いた時間にサイト運営に関するポータルサイトを制作し、ホームページの作り方やアクセスアップ方法などの情報を発信していました。
また、Yahoo! JAPANなどの検索エンジンにサイトを一括登録できるシステムを開発し、登録代行を低価格で請けていました。それを機にホームページ制作やシステム開発の依頼が来るようになり、個人事業として始めました。

「IT業界で一番になる」想いで、時代の流れとともに成長

社名にはどのような由来がありますか?

「IT業界で一番になる」という意味を込めて付けました。2000年頃当時の検索エンジンでは記号や数字の若い順から上位に表示されていたので、Webサイトのタイトルを「1stネットジャパン」としたところ、Yahoo!の上位に表示されアクセス数が上昇して、そこから仕事の依頼が一気に増えました。

時代とともに順調に成長を続けて、のちに法人化されたのですね。

ECサイト構築パッケージソフトやアフィリエイトソフト、アクセス解析ツールなどを業界に先駆けて開発・販売していました。
2004年に有限会社、2006年に株式会社となり、以前から都会で勝負してみたい想いもあり、2007年に大阪へ移転しました。

サイト制作から翻訳代行まで幅広く。Webのことならワンストップで対応

現在の事業内容や御社の強みをお聞かせください。

Webサイト制作やWebシステム開発、Webマーケティング、Webコンサルティング、グラフィック、翻訳代行サービスを行っています。長年の経験からシステム構築と制作に加えて、Webマーケティングにも長けていることで、ワンストップでまるごと対応できることが強みだと思います。
また、時代の流れに応じて、2017年からはWebシステム開発、Webデザイン制作やHTMLコーディングなどの下請けサービスも始めましたが、外注パートナーとして好評いただいています。

翻訳代行サービスも手がけておられるのですね。

2013年にサービスを始めた当時は、政府が日本を観光立国にするという方針を掲げ始めた頃。今後来日観光客が増え、Webサイトの多言語化により翻訳の需要は高まると判断したのです。英語や中国語をはじめ12言語に対応していて、優秀なネイティブの翻訳者による高品質・低価格・スピード翻訳が特長で、大手企業や官公庁にご利用いただいています。多言語サイトを制作する際に、時短やコストカットができるのが強みですね。

人に会うこと、言われた以上の仕事をすることが、次の受注にもつながる

営業方法はインターネットが中心ですか?

これまではSEOによる集客が中心で、私自身は作業に打ち込みたくて社内にこもって仕事をこなしていました。しかし、5年ほど前からクリエイター同士の交流会に参加したのをきっかけに人と話す楽しさを知り、積極的に人と会うようになりました。
飲みながら話すなかで、不思議と仕事の受注にもつながっています。もっと早く20代の頃にわかっていたら、今とはまた違う自分になっていたかもしれません。

仕事においてどのようなことを心がけていますか?

当社の経営理念は「お客さまに喜ばれるものを提供する」ことです。いかに言われた以上の仕事をするか、かゆいところに手が届くようなサービスを行うかによって、2回目以降のリピート受注にもつながると思います。香川時代から20年近くシステム開発でお取引いただくお客さまがいますが、毎回「こんなのがほしかった!完璧です!」などと喜んでいただけるのが本当にうれしいですね。
また、スタッフにもいつも言っていますが、「レスポンスは早くすること」も大切です。問い合わせの中には確認しないとわからないものや、無理難題だろうというものもありますが、わからないなりにも「明日までに調べます」「検討させてください」などとすぐに返信した方が相手に不安を与えずに進められます。

社員が長く働きやすい職場環境を整える。ランチ会なども実施

以前から社員が働きやすい環境づくりにも取り組んでいるそうですね。

会社としても長く腰を据えて働き続けてもらいたいので、業界では珍しいと思いますが、立ち上げ当初からスタッフは基本的に残業せず、定時の18時半で退社しています。
プライベートな時間を楽しむのとともに、技術やビジネススキルの勉強に充てたり、ニュースを通じて経済の動きもキャッチすることを推奨しています。また、社内のコミュニケーションを充実させる目的で、時折飲み会やランチ会も行っています。

自社オープンソフトウェアで上場を目指す。関西の業界を盛り上げようとイベント開催

御社の展望をお聞かせください。

これまでは受託メインでやってきましたが、コロナ禍を機に自社サービスやツール開発が必要だと感じて、2020年に無料のお問い合わせフォーム作成ツール「EasyMail」を立ち上げました。既存サイトのデザインに合わせて作れるオープンソフトウェアで、今後伸ばしていきたいと考えています。Webサイトはお問い合わせが来てナンボなので、ここを最適化させることで営業にも活用できます。
誰もが使いやすいアプリにバージョンアップさせて、まずは日本で実績を積み上げて世界中に広げたい。そしてCMSなら世界シェアNo.1のWordPress、ECサイトならEC-CUBEのように、お問い合わせメールフォームなら「EasyMail」というポジションをいずれ確立させて、上場を実現したいですね。

関西の広告業界を盛り上げる取り組みも始められていますよね。

大阪は、東京と比べて広告業界関係者の交流の場が少ないと感じていたんです。私自身もここ5年でいろいろな人との交流で仕事にもつながった経験から、関西の広告業界をもっと盛り上げたいと思い、「大阪広告業界Meetup」という交流会を立ち上げました。隔月で開催予定なので、広告業界で人脈を作りたい方はぜひご参加ください。

AI時代の今、クリエイターとして生き残るための策を考える

クリエイターを目指す方に向けてアドバイスをお願いします。

スタッフにもよく言っていますが、AIの進化にともないクリエイターとして生き残るためにどうするか、危機感を持って考えないといけません。一つの技術をつきつめたI型の人材は数年のうちに淘汰されていきます。クリエイターならばデザイン×ディレクションなど、技術力とコミュニケーション力のせめて二軸を持ったT型人材である必要があるのです。さらにはもう一つ、0から1を生み出す開発力やマネジメント力などと合わせた3つの軸を持つπ(パイ)型人材を目指してほしいですね。

取材日:2024年2月19日 ライター:小田原 衣利

※掲載の社名、商品名、サービス名ほか各種名称は、各社の商標または登録商標です。

株式会社ファーストネットジャパン

  • 代表者名:齊藤 真也
  • 設立年月:2004年12月
  • 資本金:1,000万円
  • 事業内容:Web制作、Webマーケティング、Webシステム開発、Webコンサルティング、グラフィックデザイン、翻訳サービス
  • 所在地:〒541-0058大阪市中央区南久宝寺町1-7-10 シャンクレール南久宝寺201
  • URL:https://www.1st-net.jp/
  • お問い合わせ先:TEL 06-6777-3688または上記サイトの「Contact us」へ

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