WEB・モバイル2023.04.05

「面白くて、役に立つ」を目指して、Webメディアを運営。編集力とITとの融合で成果を出すお手伝いを

金沢
株式会社金沢日和 代表取締役
Tatsunori Kita
喜多 辰徳

前職で携わっていたWebメディア「金沢日和」。その可能性を自らの手でもっと広げていきたいと、株式会社金沢日和(びより)を起業した喜多辰徳(きた たつのり)さんは、「面白くて、役に立つ」メディアを目指して、地域情報の発信を続けます。その他、SNS広告やコンテンツ制作などにも事業領域を展開し、地元企業の集客サポートを行っています。

出版社での経験を元に、企業が発信したい情報を、ユーザーにとって「面白くて、役に立つ」情報として届ける

「金沢を探り、金沢を楽しむ」をコンセプトにした石川県発の地域情報メディアとして「金沢日和」を運営されています。現在の体制や業務内容について教えていただけますか。

メディア事業、編集プロダクション事業、行政を対象とした事業の3本の柱で展開しています。スタッフはアルバイトを含めて7名です。会社の軸はコンテンツを制作することにあります。以前は雑誌の制作に関わっていましたが、今はネット上の記事や情報を発信しています。

喜多さんのご経歴を教えていただけますでしょうか。

地元の大学を卒業後、金沢市に本社があった出版社に就職。最初は営業部に配属され22年働きました。課長となってからは広告関連のマネジメントをしてきました。

勤めた会社が事業停止。「何か一つでも残したい」との思いから「金沢日和」の運営を決意

出版社の中でWebメディア「金沢日和」が立ち上がったのはいつごろでしょうか。

2015年、北陸新幹線開業の年だったと思います。
情報発信ツールとしてインターネットが当たり前になってきた世情を受け、金沢の観光情報にシフトしたWebメディアとして「金沢日和」が立ち上がりました。

そこから会社を立ち上げられるまでの経緯を教えてください。

勤めていた出版社が、2020年4月に事業を停止しました。
「金沢日和」を運営していくことを決意しましたが、勝算があったわけではありませんでした。その後、いろいろな方々の応援や助けを受けて、少しずつ前進してきました。

情報社会の今、大切なのは記事の届け方。成果の見える化で顧客を後押し

出版社に勤務されていた当時は雑誌媒体が中心でしたが、現在はWeb上の情報発信が中心になりました。媒体の違いをどのように感じていますか。

かつてはメディアが情報発信の役割を担っていましたが、今はそれに加えて、SNSなどを通じて個人がメディアになれる時代になったということだと思います。情報量も爆発的に増えて伝えたいことを届けるのが難しくなってきました。Web上では、「よりよいコンテンツ」と「最適な届け方」が掛け算になって初めて目に留まり、読んでいただける記事になると思っています。

WebやSNSなどオンライン上にはさまざまな媒体があり、はやりもあります。

それぞれに一長一短があります。どのメディアが一番ということはなく、私は、従来のマスメディアとSNS等のネット施策を掛け合わせて、企業が伝えたい情報を知ってもらい、購入や来店にいたるまでのプロセスを最適化させていくことが大切だと考えています。「流行っているから、インスタグラムで発信する」のではなく、そのクライアントにとってのゴールがなんなのかを整理して、必要な施策をご提案します。

オンラインの広がりにより、広告も変わってきました。

そうですね。オンライン上では、広告の成果が可視化できるようになり、「次はこんなふうに進めましょう」とクライアントに提案して改善していけるようになりました。回を重ねるごとに、チューニングをしていくとでもいいましょうか、より精度の高い施策を考えたり、成果予測できるようにもなっていきます。

情報発信で成功した事例を挙げていただけますでしょうか。

金沢市内の老舗メーカーから、新商品の発売にあたり、オンラインショップを通じて効率的に首都圏にも認知を広げたいというご相談がありました。そこで、金沢日和とSNS広告を組み合わせた施策を提案。商品誕生の背景や魅力ポイントを整理し、首都圏のターゲットに向けて思いを伝えました。その結果、2カ月を待たずに当初の販売目標を達成しました。

御社がWebで情報発信を手がけられる強みはどこにあるのでしょうか。

これまでの編集記事制作の経験に、SNSの活用や、SEO対策、アクセス解析などの、マーケティング視点を掛け合わせることで、今まで感覚でやってきたことがデータの裏付けを元に、より成果に近づけていけることでしょうか。

インフルエンサーの活用が企業や商品のPRに大きな役割を果たすようになっています。

確かに。最近はインフルエンサーによる情報発信に期待するクライアントの声が増えています。「自分たちに適したインフルエンサーを紹介してほしい」、「マネジメントをしてほしい」という要望も寄せられますね。

今後の新しい展開を教えていただけますでしょうか。

「面白くて、役に立つ」をテーマにしながら、地域メディアの新しい価値を提供できるといいなと思っています。これまでは「情報」の編集を業務としてきましたが、これからはもう少し踏み込んでリアルな体験も編集、発信し、お客さまが全国からこの地に来て地域を体験していただけるようにしたいと考えています。また、地域の人たちに向けた情報発信だけではなく、全国のメディアと連携もしながら、石川県の魅力を全国や世界に向けて発信していきたいと考えています。多くの方に石川県に来ていただけるよう、地域を盛り上げる楽しいことをしたいですね。

取材日:2023年2月17日 ライター:加茂谷 慎治

株式会社金沢日和

  • 代表者名:喜多辰徳
  • 設立年月:2022年4月
  • 資本金:650万円
  • 事業内容:コンテンツ制作やプロモーション提案など
  • 所在地:〒921-8172 石川県金沢市伏見新町255サンピア泉ヶ丘511
  • URL:https://kanazawabiyori.jp/
  • お問い合わせ先:TEL 076-255-7663 Mail:

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