香川県さぬき発!世界に通用する映像コンテンツを作る「ニューマーク」 地元愛育む事業も展開「さぬきに恩返しがしたい」

香川
ニューマーク株式会社 代表取締役社長
Suetsugu Eriko
末次 絵理子

香川県さぬき市に本社を置き、東京と横浜そしてベトナムにもオフィスを構える「ニューマーク」は、映像制作を中心に3DCGの制作や自治体向けの地方創生案件やインバウンドプロモーションなど、幅広く事業を展開するクリエイティブ・プロダクションです。代表取締役の末次絵理子(すえつぐ えりこ)さんは、海外での就業経験を活かし、グローバルに事業を展開しています。最近は映画をはじめとした自社コンテンツの開発に力を入れているのだとか。そんなチャレンジ精神旺盛な末次さんに、これまでの歩みや将来への展望を聞きました。

シンガポールでの出会いが人生変えた!

インバウンド向けクリエイティブエージェンシーの求められる香川県

ニューマーク起業に至るまでの、末次さんのキャリアを教えてください。

学生時代は外国語を専攻しており、卒業後は京都でメーカーの海外営業として勤務する中で、海外のお客様や拠点とのやり取りをしながら、シンガポール駐在もさせていただきました。海外での生活をしていく中で夫に出会い、結婚を機会に夫が代表を務めるクリエイティブエージェンシーの営業としてこの業界に入りました。

ニューマーク設立の経緯を教えてください。

2011年に夫がベトナムで起業し、しばらくして私は一時的に出産の為、地元香川に帰り遠隔でベトナムのスタッフと連携して仕事を継続していたのですが、その際、日本の企業や自治体から海外向けのプロモーションのご相談を想いの他沢山頂きました。ちょうどインバウンドプロモーションや日系企業のベトナム進出が相次いでいたことも後押しとなり、日本側に窓口を作る事でより香川や日本のお客様に良いサービスが提供できると考え、ニューマークを設立しました。

日本と海外の架け橋に!「さぬき市に恩返しがしたい」

本社を香川に置いたのは、なぜでしょうか?

前述したように、わたしは香川のさぬき市で生まれ育ったので、香川にある素晴らしいものを世界の多くの方に知っていただきたい、それをニューマークの仕事を通じて実現したい、というのがシンプルな理由でした。 又、土地柄やお客様の気質を理解しやすく、これは営業活動をする上でも、ご提案をする中でも、また撮影ロケーション等を探す際でも非常に有益に働いています。

ニューマーク立ち上げで、ご苦労なさった点や乗り越えてきた壁はございましたか?

ベトナム現地で勤務していたころは、とりわけ顔を突き合わせて働く事を好む仲間意識の高いスタッフ達と仕事をしていたので、ニューマークを立ち上げ後はオンラインのリモートがメインとなった為、当初お互い戸惑う事もありました。直接の話ができない分、丁寧な指示や効率的な進捗確認をできるような体制を早期に整えた事で、コロナ禍の5年ほど前からリモートワークのスタイルが確立されていたのは、良かったです。急に世界中で人との非接触が叫ばれ、リモートワークが必須となりましたが、弊社では混乱することなく、その流れに溶け込めました。

ベトナムや関東にもオフィスがあるのは、なぜでしょうか?

シンガポール勤務時代のクライアント様が多くベトナム進出をしていた流れを汲み、夫が日本より先にベトナムで起業していたので、ニューマークはベトナムの制作会社の日本窓口として始まっています。東京にはお客様が沢山いらっしゃいますし、香川のお客様で東京の展示会に参加される際の連携したサポートもさせていたけるよう関東のオフィスも重要な機能を果たしています。

地域資産と地域の人が郷土の魅力を再認識できるコンテンツを開発

ニューマークの事業内容と、特に力を入れているコンテンツを教えてください。

3DCGや映像の企画制作、主にインバウンドを中心としたプロモーション、最近はXRコンテンツなど最新テクノロジーを活用した企画開発にも力を入れています。今後は海外と地域を繋げる地方創生を絡めたコンテンツ開発を行なっていきたいと思っています。
2019年には岡山県備前市にある日本遺産に指定されている六古窯の1つ、備前焼をテーマにした映画「ハルカの陶」を企画・制作しました。最近の取り組みでは、さぬき市の中学生へ地元の良さを知っていただき将来の定住のきっかけ作りをする事業として、さぬき市出身である日本ハムファイターズ創業者の大社義規(おおこそ よしのり)氏を題材にしたショートフィルムを制作しました。
北海道日本ハムファイターズ様や地元市民の方々にもご協力して頂きました。ひとつのコンテンツを制作しながら様々な繋がりが生まれていくのはやはり、やりがいがありますね。元プロ野球選手やプロの俳優陣と一緒に撮影に参加いただいた中学生や地域の方々からは「非常に貴重な経験が出来た!」と喜んでいただけた事が作品を作る中で非常に嬉しかったことです。12月下旬頃に、さぬき市政策課の公式YouTubeチャンネルで一般公開を予定していますので、是非、ご覧になってください。

ニューマークのこだわりや重視している点を教えてください。

これだけ映像や情報など様々なコンテンツが溢れかえる時代の中で、本当に人の心を動かすことは何だろう?と常に考えています。
使い捨ての合理化されたファスト文化が主流のこの時代にじっくり熟成された伝統工芸のような非効率化された哲学をあえて大切にしていきたいと思っています。
ただ消費されるのではなく、心に残るものを作りたい。差別化という意味で、特に自社コンテンツの制作にはそのような哲学を取り入れており、ニューマークが扱うあらゆるコンテンツで「消費されないモノを作る」ことは心掛けています。

「変化を楽しめる」「やる気の溢れる」人を募集「自分たちだからこそできる」をこれからも

どんな人と一緒にお仕事をしたいですか?

前向きな人。ものづくりが大好きで楽しみながら、主体的に取り組んでくれる人と一緒に働きたいです。クリエイティブ業界だけではなく、どの業界も今大きな時代の転換期にあると思います。常に最新のテクノロジーを学び、そういった変化を楽しめることが大切だと思いますし、そういう人が向いていると思います。
自分が好きでやりたいから主体的に学習すると、どんどんスキルが上がるし、自分のためにも会社のためにもなる。 社内では常に従業員のアイデアを歓迎し、それを実現する方法をみんなで考え、検討しています。ニューマークでは、なりたい自分と、自分のやりたい事を会社を使って実現するぞ、そんなやる気の溢れる人材を求めています。

ニューマークの今後の展望について、教えてください。

最新テクノロジーを活用したXRの分野に力を入れていきたいと思っています。
いわゆる「メタバース」や「Web3」などこれから作られていく新しい未来を楽しみながら取り組んでいきたいです。

地元で働きたいと考えるクリエイターへ向けて、メッセージをお願いします。

このクリエイティブ業界は場所を問わない業種です。香川県にいながらも、求めれば世界中と仕事ができる時代にりました。通勤で満員電車に乗らなくても良い、美しい瀬戸内の自然や四季のうつろいを感じながら、ワークライフバランスを保ち、自分のしたいことができる環境というのが、地方の魅力のひとつです。地方から、世界に通用するコンテンツを一緒につくりませんか?意欲さえあれば、実現する世の中になっていると思いますよ!

取材日:2022年10月26日 ライター:山口 夏織

ニューマーク株式会社

  • 代表者名:末次 絵理子
  • 設立年月:2015年7月
  • 事業内容:映像コンテンツの企画制作、デジタルコンテンツの企画制作、3DCGデザイン、インバウンドプロモーション、イベント運営
  • 所在地:〒769-2304 香川県さぬき市昭和3371-2
  • URL:http://www.newmark.co.jp
  • お問い合わせ先:0879-24-9990

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