WEB・モバイル2020.11.11

アイデアを可視化するECサイト専門家集団

名古屋
アイヴィクス株式会社 代表取締役
Hiroyuki Okada
岡田 裕之

顧客のアイデアを具体的な方法論で視覚化し、消費者に新しい価値を提供するECサイト専門のコンサルティング企業「アイヴィクス株式会社」。企業のブランド構築を二人三脚で支援し、着実な成果につなげる代表の岡田裕之(おかだ ひろゆき)さんに、起業までの道のりやビジネスで大事にしていること、今後の展望、クリエイターへのアドバイスなどを伺いました。

社長になるのが、少年時代の夢だった

学生時代はどんな夢を描かれていましたか?

中学生の頃から漠然と「将来は社長になりたい!」という夢を持つようになりました。しかし、親族や身近に経営者が一人もいなかったので相談もできないまま時は過ぎ、大学を卒業してサラリーマンになりました。

社会人になってからのキャリアを教えてください。

就職活動の時期はちょうど「超氷河期」でした。「とにかく就職できればいい」という気持ちで選んだのが物流業界の営業職でしたが、思うように結果が出ず3年ほどで辞めました。そこからは輸入ワインの営業、雑誌の編集、プロダクトデザイン、DTP、マーケティング、ウェブ、映像など多種の会社を渡り歩いて多くの経験を積みました。

そして結婚を機に「もう一度、営業をやってみよう!」とリサイクルの会社に就職したのですが、慣れない現場作業で身体を壊し、寝たきりのような状態になってしまったんです。

身体を壊したことが、起業のきっかけになったのですか?

実はそうなんです。私の体調を心配していた妻が、ある日、ずっと昔に私が読んでいた本を偶然見つけました。それは人生の設計図を書き込んでいくような自己啓発本で、私はそこに「35歳で独立する!」と書き込んでいたのです。

本の存在はすっかり忘れていたのですが、妻に背中を押され、自らを鼓舞して起業を決心しました。これまでに経験してきた仕事のスキルを生かし、2013年にフリーランスとしてウェブ制作とウェブメディアの運用を開始。やがてメディア運用が軌道に乗りはじめ、ウェブ制作の依頼も増えてきたので、2016年にアイヴィクス株式会社を立ち上げました。

法人化してからも順調に進んでいきましたか?

しばらくは順調に進んでいたのですが、メインクライアントからの受注が急減した時期があり、しばらくは苦戦しました。しかし、営業アプローチの方法を見直すことで特定のクライアントに依存しない顧客構成に徐々に変えていったことで、今期は大逆転できそうな雰囲気です。

ブランディングで育てるECコンサルティング

現在手掛けられている事業についてお聞かせください。

「ブランディングで育てるECコンサルティング」をテーマに、ECサイトに特化したサポートを行っています。消費者の心を刺激し、購買意欲を高める「消費行動心理学」を応用したコンサルティングが得意で、競合分析や自社分析を行ったうえで、現在は中小企業を中心としたブランド構築のお手伝いをしています。

近年では、コンサルティング以外にECサイトの運用代行、ペルソナやカスタマージャーニーマップなどをもとにした“売れる商品”の開発支援にも携わっています。

社名やロゴマークの由来を教えてください。

アイデアを可視化する専門家集団という意味の「idea visual expert」から「IVIX(アイヴィクス)」と名付けました。お客さまのアイデアを具体的な方法で表現し、また、お客さまにとっての身近な専門家集団でありたいという思いを込めています。

ロゴマークはダイヤモンドをモチーフにしているのですが、鋭い切り口の断面に、IVIXの文字を刻み込みました。五角形の頂点はそれぞれ「正確性」「疾走感」「プレミアム感」「信頼性」「勤勉さ」を表しています。魅了される人を裏切らない信頼性と勤勉さ、永遠の憧れである“美しさ”などをイメージして作りました。

ストーリー性を感じますね。

「ブランド」というのは、会社が作るものではなくエンドユーザーのイメージの中に生まれるものです。だから、ブランド構築には長い時間がかかります。発信する情報や表現にストーリー性を持たせ、共感を生み出すことでブランド構築がスムーズに進みます。社名やロゴはもちろん、コンテンツを制作するときは常にストーリーを感じさせることを心がけています。

その他に心がけていることはありますか?

ECに特化したコンサルティング会社として「お客さまの売り上げに貢献する」ことを常に意識しています。 また、当社は立ち上げたばかりのECサイトサポートをすることも多いのですが、できる限り早く独り立ちしていただくために、契約は原則として1年間と定めています。もちろん継続してコンサル契約の依頼を受けることもありますが、限られた期間で着実かつ継続的な成果が出るような仕組みを整えることを信条としています。

ECコンサルティングのリーディングカンパニーへ

今後はどのような会社にしていきたいとお考えでしょうか?

現状は「ECコンサルティング 名古屋」と検索すると必ず上位でヒットする状況になっています。今後はECコンサルティングのリーディングカンパニーとして、国内で右に出るものがいない会社にしていきたいと考えています。そのために、まずは10年以内に20人以上の組織にすることを目標にしています。

また、ECサイト支援のノウハウを体系化し、自社オリジナルのパッケージシステムをリリースする予定です。

さらなる成長のために、スタッフに求めているのはどんなことですか?

「勉強を続ける」ことです。私たちが身を置くWeb業界は進化のスピードがとても早く、勉強を続けないとついていけなくなってしまいます。そうならないように本を読んだり、積極的に勉強会・交流会に参加したりして、常にバージョンアップすることを心がけてほしいと思っています。私自身、交流会によく足を運んで人脈を広げるタイプです。

最後にクリエイターへのメッセージをお願いします。

私たちが取り組んでいるのは商業デザインの領域がほとんどですが、クリエイターとしての「意地」や「こだわり」の部分は決して捨てないでください。たとえ「ものを売ること」が目的のサイトだったとしても、芸術的なセンスを欠いてしまうと誰がやってもよくなってしまいます。

制約の中でも自分なりのオリジナリティや磨いてきたセンスをいかんなく発揮してください。生み出した表現を最終的にジャッジするのはエンドユーザーです。エンドユーザーに認められればラッキーと考え、もし認められなかったら、それはあなたの勉強不足と捉えてください。

また、ECサイトのデザインにはエンドユーザーの思いをくみ取る「消費行動心理学」がとても重要です。この領域をしっかりと自分のものにすれば、お客さまである運営者にバシッと納得のいく説明ができるようになりますよ!

取材日:2020年9月10日

アイヴィクス株式会社

  • 代表者名:岡田 裕之
  • 設立年月:2016年12月
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:ECコンサルティング、分析・解析、ターゲット選定、マーケティング、ブランディング、SEO対策、広告運用代行、オウンドメディア運用代行、ECサイト構築、各種CMS、システム開発、EXCELマクロ、ACCESS、ディレクション、デザイン制作
  • 所在地:〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-17-13 名興ビルディング2F
  • 電話番号:090-2686-1091
  • URL:https://ivix-design.co.jp
  • お問い合わせ先:上記ホームページの「お問い合わせ」まで

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