デザインとシンガポール #3

Vol.25
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. エージェント/マネージングディレクター
Junya Oishi
大石 隼矢

Fellows Creative Staff Singapore PTE. LTD.代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。

第25回目のコラムです。前回に続き、シンガポールのデザインについてご紹介できればと思います。
シリーズ3回目は建築デザイン。シンガポールは日本と比べれば歴史的に若い国ではありますが、様々な国籍や人種で構成された多文化・多言語国家でして、興味深い歴史的な建築物があります。また近年ではトレンドを感じさせるデザインを取り入れていたり、地震が起きない土地の強みを生かした挑戦的なデザインが使われていたりと面白いです。この機会にまとめてみたいと思います。

■シンガポールの建築デザインについて

シンガポールを訪れたことのある人であれば誰しも感じるであろうシンガポールの“都市“感。多くの来訪者はチャンギ空港からGrabやGojekといった配車サービスを利用し宿泊先のある中心部へ向かうのですが、基本的には通る道が同じこともあり共感性があると思います。”Singapore Straits“と呼ばれるシンガポール海峡を左手にぐーっとハイウェイを進むと見えてくるのはマリーナベイ・サンズ。日本の皆さんにとっては名探偵コナンや菅田将暉主演の映画などでお馴染みかもしれません。その横では“The Welcoming Hand of Singapore”と呼ばれる手の形をしたサイエンスミュージアムがお出迎えしてくれ、そして正面には高層ビル群が現れ圧倒されるでしょう。昼間に訪れるのも綺麗ですが、おすすめは夜でそれぞれから発せられる光がイルミネーションのように輝いて見えます。

実はこの“都市”的なイメージが一般的なシンガポールの建築のイメージになっていると思われ、私の友人にシンガポールの建築物のイメージを聞くとほぼほぼマリーナベイ・サンズという回答が返ってきました。今回はイメージ通りの現代的な建築物を取り上げつつも、建国57年の歴史を持つシンガポールの歴史的な建築物もピックアップしてご紹介していきます。

■ぜひ訪れて欲しいシンガポールの近代的な建築 5選

マリーナベイ・サンズやガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、アートサイエンス・ミュージアムなどマリーナエリアに集中した“特にユニークな”建築はもはや説明不要かと思いまして、今回は住んでいないと「きっと」わからないであろうシンガポールの近代的な建築を紹介したいと思います。

1.ヘンダーソンウェーブ
散歩コースとしてはもちろんアトラクションとしても(?)一度は訪れても良い場所が、このヘンダーソンウェーブ。環境と社会に配慮し、周囲の自然環境とシームレスに調和する橋の創造をイメージして作られたそう。なんだか壮大ですね。橋は、数学的な方程式を用いて概念化された折り畳まれた3次元の形をしており、曲がり、うねり、21メートルの長さがあります。ランドマークの一つとしてシンガポールの人たちに愛されています。

2.ナンヤン工科大学(NTU)
世界の大学のなかでも上位20位前後にランクインするNTUには興味深い建築物があります。中でも“The Hive”と“Green Roofs”は目を引きます。NTUは芸術やデザイン、メディア学部もありクリエイターを目指す若き才能も多く輩出しています。日本からの留学先の候補としても良いかもしれません。

3.キャピタスプリング
こちらは超最新の建築。2022年7月オープンの商業施設のキャピタスプリングです。高さ280mの縦につながった環境の中では、仕事、生活、遊びの統合型スペースを提供しています。中でも特徴的なのは35mを超える高さのグリーンオアシス。緑豊かな木々に囲まれた4階相当の空間で、ソーシャルスペースとアクティビティスペースがデザインされたグリーンオアシスは、都会の真ん中で自然との再会を演出しているそう。さながらシンガポールの天空庭園といってもよさそうですね。街の中心部からアクセスも良いので旅行で訪れた際の一息を兼ねても良いと思います。

4.ルーカスフィルムシンガポール
街の中心部から少し離れた場所に突如として現れる映画スターウォーズのセット、、、ではなくこちらはルーカスフィルムシンガポールのスタジオです。別名“The Sandcrawler” と呼ばれるこの建築は実際に映画の中にも登場した架空の乗り物ですが、ファンの方にはぜひ足を延ばして訪れて欲しい映えスポットです。One-North地区のFusionopolisというテック企業が数多く入居するエリアにあります。8階建てのオフィススペース、ショッピングエリア、100席の映画館、緑豊かな庭園、そしてヨーダの噴水もあります。

5.ザ・インターレース
2015年のワールド・ビルディング・オブ・ザ・イヤーに選ばれた「ザ・インターレース」は、集合住宅が不規則に積み重なった約1000戸の集合住宅です。通常の縦長タイプのレイアウトから脱却し、代わりに6階建てのブロックを六角形にずらして配置し、8つの中庭を囲むことで共同生活を促進するようになっています。実はこういった「え!これ大丈夫なの?」と思わず口にしてしまいそうな集合住宅はシンガポールに点在しているのです。すべて紹介できませんが、ご興味ある方は調べてみると良いかと思います。

■オールドファッションだけどかわいい建築もあります

シンガポールに住んでから思うことは低層のショップハウスと言われる建築がとても多いことです。コンドミニアムや公営住宅は住居としてはポピュラーですが、このショップハウスは住居としても商業店舗としても使われています。
ショップハウスは、建設された時期によってさまざまな建築様式が見られいくつかの時代に分けられます。装飾をほとんど施さないアーリースタイル、厳格なエレガンスを持つセカンドトランジショナルスタイル、ディテールやタイルを排除し、柱やアーチを強調したアールデコの流線型のモダンなスタイルなどがあります。実際に訪れる地区が異なるだけでも異なるショップハウスに出会うことができますし、Katongという地区には前回のコラムで出てきたプラナカンデザインのショップハウスがあり一見の価値ありです。

まとめ

最新の建築から古き良き遺産まで幅広く体験できるのはシンガポールの特徴といっても良いと思います。約3年住んでいますが、まだまだ訪れたことのない場所がたくさんあり飽きません!そしてこういった建築デザインを鑑賞しに訪れたそれぞれの場所でローカルフードやその土地の空気感も含めて楽しめるはずです。海外旅行も増えて来るかと思いますので、ぜひ一度シンガポールへのトリップもご検討ください!

参考:

https://archello.com/project/henderson-waves

https://www.ntu.edu.sg/index

https://www.capitaland.com/sg/en/lease/commercial-space-listing/capitaspring.html

https://www.lucasfilm.com/campuses/singapore/

https://www.capitaland.com/sg/en/stay/residential-development-listing/the-interlace.html

https://www.visitsingapore.com/see-do-singapore/architecture/historical/shophouses-typology/

プロフィール
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. エージェント/マネージングディレクター
大石 隼矢
1990年 静岡県焼津市生まれ。小さいころからサッカーに魅了され、日韓ワールドカップで来日したデイビッド・ベッカムの話す英語に衝撃を受け、自分も話せるようになりたい!と大学は外国語大学へ。2010年カナダ・ウエスタンオンタリオ大学へ交換留学。2012年株式会社フェローズ入社。ブロードキャスト・ビジュアルセクション。2020年4月にフェローズ初の海外拠点であるFellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.の責任者に就任。好きなバンドはOasis、最近の趣味はNetflixで英語学習、尊敬する歴史上の人物は吉田松陰と白洲次郎、好きな食べ物はカレーライスとらっきょう、嫌いな食べ物はかぼちゃと大学芋、みずがめ座B型、佐々木希とジェームズディーンと富岡義勇(鬼滅の刃)と同じ誕生日。
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