WEB・モバイル2009.10.20

時にはお金さえ無視して 「楽しいこと」に向かって 仕事に取り組む

東京
スターマーク株式会社 代表取締役社長 林正勝氏
 
スターマーク株式会社――占いコンテンツの制作で伸びている会社です。創業者の林正勝さんの大活躍でコミュニケーションプランニングやビジネスプロデュースの分野でも着実な地歩を築いている新進の会社ですが、なんと言ってもユニークで、他に類を見ないのが占いコンテンツ制作。 林さんはお母様が高名な占い師であるという縁もあって、占いに愛情があり、見識があり、事業としてのビジョンも持ち合わせた若き経営者。占いをより親しみやすく、身近なものにするための真剣な取り組みの数々を見事にビジネスとして成立させています。「やりたくないことも、できないこともやらない」ときっぱりした姿勢を示し、独自の分野に独自の足跡を残しつつある方です。

xmlで外部販売向けに占いデータ配信システムを構築したのは たぶん当社が世界初と思います。

事業内容にも書かれている、「占いコンテンツ制作」とは、具体的にはどんな事業ですか?

エージェントとして、占い師のプロデュースとマネジメントをし、データベースづくりのサポートなどをしています。また、また、外部向けxml(ISOで標化された情報表現ルール)で占いのデータ配信システムを構築したのは、たぶん当社が世界初と思います。天気予報などではすでに当たり前のことでしたが、占いの世界にはそれまでなかったのです。

占い師のプロデュースとマネジメントというのは、視点そのものが斬新ですよね。

そうですね。まず、占い師の「目利き」のできる人が、この世に少ない。良い占い師さんと出会ってマネジメントするだけでも十分にビジネスになるほどです。加えて当社では、占い師さんが「データベースをつくりたい」とか「効率的に情報発信したい」とかのニーズも同時に満たしています。「古いこと」が間違いとは言い切れない分野だけに、閉じていたり、旧態依然である弊害を乗り越える必要があるか判断しづらい占いの世界に、そういう意味での一石を投じたのがスターマークと言えると思います。

占い師の「目利き」とは、重要なことなのですか?

占い師さんは、自身が「占い師だ」と宣言した瞬間から始められる職業ですから(笑)。まさに玉石混淆なのです。一方、占いというのはとてもファンが多く、大手企業さんなどもキャンペーンの集客に占いを導入する企画は多くあります。そんな時、蓋を開けたら悪評が紛々の占い師をキャスティングしていたなんてことは、許されませんから。信用のおける専門家が、信頼できる占い師を紹介することには価値があるのです。

「良い占い師さん」とは、良く当たる占い師さんですか?

当てるだけの占い師には、あまり価値がありません。当てるのは当然で、大切なのは当てて以降。要は、当てて、なおかつ人を幸せにできるかが重要なのです。結局のところ、人間性のようなことが大事になります。少なくとも当社は、当てるだけの占い師さんには高い評価はくだしません。

占いの世界は、これまで、 驚くほどテクノロジーとクリエイティブから隔絶されてきました。

そのようにして占い師さんをプロデュース、マネジメントし構築したコンテンツを、占いファンたちに提供している?

大手ポータルサイトさんやサービスサイトさんに提供した当社のコンテンツを、各サイトのファンの方々が楽しんでいる形です。

なるほど、BtoBがメインなのですね。

各サイトさんを経由して当社サーバのデータベース情報を得ている形ですね。ユーザーさんには、そこは見えません。これまで、「A社の占いサービス」はA社のサーバ内に構築するのが普通でしたが、当社の情報サービスは外部の専門サーバがクオリティの高い情報を提供するビジネスモデルを成立させました。

「占い」の事業としての可能性は?

この世界は、これまで、驚くほどテクノロジーとクリエイティブから隔絶されてきました。そういう意味で、「いじりがい」はとてもある。どれほどのお金を生み出すかはわかりませんが、少なくとももうしばらく「面白い」分野でありつづけることだけは確かと確信します。

占いコンテンツを契機に、コミュニケーションプランニングや ビジネスプロデュースなどに活動分野を広げていきます。

林さんはリクルート社出身者で、最後は情報誌「R25」にも参加されていたとか。起業するにあたっては、それらの経験がベースになっている?

経験がベースになっているかというと、難しいですね。まず、仲間の仕事と競合することを避けたいと考え、もっとも得意とするモバイル分野を避けました。なおかつ、まったく経験のない分野に手を出すつもりもなかった(笑)。そんな消去法で残ったのが「占い」でした。

あまり綿密な計画のない独立だったのですね(笑)。

そう言えます(笑)。顧客のニーズに従ってやっていたら、こうなったという感じです。

林さんの実力と人柄で、事業が発展しているんでしょうね。

幸いにして、信頼してくださった方がさらにお仕事を発注してくださったり、他社さんを紹介してくださったりという連鎖が生まれています。占いコンテンツでお付き合いしたのを契機に、コミュニケーションプランニングもやってみたら、ビジネス構築も手伝って欲しいという感じで徐々に活動分野を広げてきています。

ここまでを振り返って、うまくいっている原因のようなものは分析できますか?

企画者、プロデューサーに徹して、集まってくれているスタッフを信頼し、信頼で結びついたスタッフの輪ができあがっていることが最大の財産と思います。仲間たちと、時にはお金さえ無視して「楽しいこと」に向かって仕事に取り組むことができる。今後も、このスタイルは守っていきたいと思います。

取材日:2009年10月

スターマーク株式会社 (STARMARK CO.,LTD.)

  • 代表取締役社長:林正勝
  • 業務内容:
    • 1.コミュニケーションプランニング
    • 2.ビジネスプロデュース
    • 3.メンズトレンド情報、老舗情報ほかのニュース提供
    • 4.占いコンテンツ制作
  • 設立:2004年3月2日
  • 資本金:1,000万円
  • 所在地:〒150-0044 東京都渋谷区円山町5-18 道玄坂スクエア9F
  • TEL:03-3496-4104
  • FAX:03-3496-4105
  • URL:http://www.starmark.co.jp
  • 問い合わせメール:上記HP「問い合わせ」ボタンより
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