WEB・モバイル2011.04.27

若いユーザーに対する責任は 今後も強く重く意識していく

東京
株式会社ビジュアルワークス 代表取締役 落水恒一郎氏
 
ユーザーが無料で自分の携帯用ホームページがつくれるレンタルサービス「フォレストページ」が、月間ページビュー数20億PV、開設ホームページ数200万ホームページ以上に育ち、10代女性から多くの支持を集めている。その運営会社である、ビジュアルワークスは、女性にターゲットを絞った「消費者によるコミュニティメディア構築」を基幹事業に着実な成長をとげている。これまでの歩み、今後のビジョンについて、代表取締役の落水恒一郎さんにうかがいました。

10代女性層を中心としたこだわり系のユーザーが熱烈に、支持

ビジュアルワークスの運営するコミュニティメディアの特長をご説明ください。

当社は、10代女性層を中心としたこだわり系のユーザーが使ってくれているサービスが多く、その中心が「フォレストページ」です。 「フォレストページ」はユーザーが携帯小説などを書いたり読んだりして楽しむ、あるいは趣味にまつわるサークル的な集まりが生まれる。ブログサービスである「フォレストブログ」もそういう場です。 今まで「ここではこういう趣味を表現したい」「こういう人たちと分かち合いたい」といった、ユーザーニーズをすい上げ、いろんな場を提供してきましたし、今後も拡げていきたいと考えています。

そうしたセグメント化された路線は、マーケティング観点からの方向づけでしょうか、それとも貴社の社員が好きで得意だから、なのでしょうか?

両方です。じっさい私自身いわゆる「オタク」ですね(笑)。中学時代にはアニメーションのセル画を描いたりしていました。アニメにこだわる人は危ないというような見方をされ、肩身が狭かった時代もありましたが、こういう世界の楽しさや広がりは、多少知っているつもりです。故に、ユーザーの気持ちも少なからず分かります。 もちろん社員も全員ではありませんが、そうした話や企画が好きなんですね(笑)。

専門雑誌の編集部のように、こだわりのある人の集まりがあって、同じ嗜好の顧客に向けてビジネスを発信しているように見えます。

そうですね。メディア部門や制作部門には、コンテンツに興味を持った人が多く集まっていますし、またそうでなければユーザーの共感を得られませんよね。 大手などに比べれば規模は小さいですが、メディア運営には企画段階からかかわり、制作部でデザインやシステム開発を行って、メディアの営業にもまわっていますので、ひと通り自前で完結できる体制は整っていると思います。 現在は、ユーザー対応のスタッフやバックヤードである経理、そしてアルバイトさんなどを含めて50名規模で、スタッフ構成のバランスは良いと思います。 ただ、メディアが拡大していく過程では、それにともなって安心・安全の観点からも監視部分を今以上に強化していく必要がありますね。また、メディアの広告ビジネスを拡大するならば営業を、直接ユーザーからお金をいただくようなサービスであれば、運営の人員強化が必要となります。

若いユーザーに対する責任は今後も強く重く意識していく

ソーシャルメディアの発展を見ていても、めまぐるしく動いていくフィールドであるようですね。

たしかに動きが、速いです。技術もデザインも、本当に2,3年で陳腐化しますね。 そのコンテンツをどう使えば良いのか、若いユーザーが使い方を間違えないように導きつつ、どう浸透させていくのか、は当社の大きなテーマです。ただ実際にはユーザーは自分なりに使い方を考えたり、工夫したりしますので、逆に教えてもらう事も多く、とても勉強になります。

HPの事業内容でも「彼女たちの成長過程においてF0層からF1層へ、F1層からまた次の世代変化を追い続け」と謳われていますが、若い層の健全な成長への貢献を強く意識していらっしゃいますね。

もともと当社サービスのユーザーは10代でも中学生から高校1,2年生が多かった。 「フォレストページ」をはじめ、サービスの利用法はいろいろなので、例えば載せてはいけない写真を掲載したり、いつの間にか誹謗中傷の場になってしまうとか、そういう可能性は常にあるわけです。 そこでこれまでも、ネットリテラシーを高める啓蒙活動は常に行ってきました。近年は、ユーザー同士で気づいたことを注意しあってくれるような場もありますし、どのようにサイト運営をしていくのが良いのか、大多数のユーザーが、きちんと考えていると思います。

若いユーザーをきちんと啓蒙すると、的確に響いてくれるということですね。

当社が誠実に対応すれば、率直に希望を言ってくれたり、感謝してくれたりします。良いこと悪いこと含め、色々な意見を言ってくれるユーザーは、本当にありがたいのです。それを直に感じるようなユーザーサポートのスタッフなどは、社内で報告していて泣いてしまうことがあるくらいです。ユーザーを大事にするという基本が、メディア運営の一番重要な要です。

最近も災害絡みで問題化しましたが、ネットをめぐるマナー・作法は今後ますます重要になってくると思います。 御社もその浸透の一端を担っていらっしゃるという点で意義があるのではないでしょうか。

そこをきちんとしておかないとわれわれの事業もうまくいかないし、社会貢献につながらないので、特に重要だと感じています。 もちろん、EMA(一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)などによる基準や法律も常に意識しています。ちなみに、国内のブログサービスでEMAの基準を通して運営しているのは、「フォレストブログ」の他、数社だけだと聞いています。

ネットを中心にユーザーから感謝されるサービスを提供していきたい

御社のメインの事業フィールドははやり携帯でしょうか?

はい、PVでは携帯が7割をしめています。 ただ今後は、携帯だけの広告販売だけでなく、総合メディアを目指したソリューション営業も展開していきます。 クライアント様からも携帯だけじゃない総合的なプロデュースを求められる事があります。たとえば、「non-noブログ」というメディアを運営しているのですが、ファッション広告のクライアント様からは、単に携帯での広告だけでなく、「モデルさんをお店に連れてきてほしい」とか「モデルさんが出るTV番組で宣伝できないか」とか、そういった話も出てくるわけです。 そこで、メディアミックス的なソリューションも提供し、さらにユーザーをも巻き込んだリアルイベントのような形へも、少しずつ近づけていけたらと考えています。

以前であれば、大手広告代理店がやっていたようなトータルプロモーションですね。

といっても、あくまで小規模です(笑)。 われわれは本当にニッチなところでやらせていただくので、たとえばテレビならば、マッチングできる番組は本当に1番組か2番組です。 例えばゲーム会社さんとお話する中では、「弊社メディアへの広告だけでなく、こういうTV番組への広告も面白いですよ」というような形で、紹介しています。

音楽イベントにも携わっていらっしゃると伺いました。

多くの企業様のご理解のもと、ユーザーの夢をかなえる場を提供したいということで、いろいろな企画を実施させてもらっています。 具体的には、音楽系専門学校様がレコーディングから会場まで提供頂けている、高校生音楽オーデションや、これも専門学校様のご協力のもと実施するビジュアル系バンドのライブ。また他にも大手音楽レーベル様が歌詞募集をしてレコーディング頂くなど、本当に皆様に助けて頂きながら、各種音楽関連の企画を進めています。

若い方たちには貴重な場になるのではないでしょうか。

われわれとしては、携帯上での楽しめる場所を提供するというメインビジネスに加え、今後、さまざまなイベントも用意することで、イメージでいうと、「こだわり系のディズニーランド」をつくっていきたいのです。 まだ“点”でしかないですが、これから“面”に広げていき、若者の文化・流行を生み出せるステージを、ネットを仲立ちに構築できればと考えています。

(取材日:2011年3月)

株式会社ビジュアルワークス

  • 代表取締役:落水恒一郎
  • 事業内容:モバイルに特化したメディア及び公式コンテンツの企画・制作・運営ならびに広告事業
  • 設立:2003年7月22日
  • 資本金:20,000,000円(2008年4月1日現在)
  • 所在地:〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-22-8 池袋千歳ビル7F
  • TEL:03-5911-7316
  • FAX:03-5911-7317
  • URL:http://www.visualworks.co.jp/
  • 問い合わせメール:上記HP「問い合わせ」ボタンより
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