グラフィック2026.03.25

「人生一度の晴れ舞台」に企画で華を添える。付加価値で差を生む記念日旅行の舞台裏

東京
株式会社コンパクトシーク 代表取締役社長 、仕入企画部 部長
Minoru Yasuno , Toshio Tachihara
安野 実、 立原 稔生

婚礼事業大手・ワタベウェディングの子会社である、東京の株式会社コンパクトシークは、企画旅行の開発や販売も担う第一種旅行業者として、リゾートウェディングやハネムーンを最幸の思い出にしていただくための特別な記念旅行を通して、多くの婚礼カップルを笑顔にしています。人生で一度の大イベントである結婚式やハネムーンに華を添える会社としての思いとは。代表取締役社長の安野 実(やすの みのる)さん、同社でのクリエイティブを統括する仕入企画部 部長の立原 稔生(たちはら としお)さんに、会社の歩みやクリエイティブの裏側などを聞きました。

~リゾートウェディング専用のオリジナル旅行~商品開発に励む

はじめに、株式会社コンパクトシークの事業内容を教えてください。

安野さん:1953年に創業した婚礼を扱うワタベウェディング株式会社の子会社として、リゾートウェディング専用旅行、ハネムーンなどの記念旅行、教育・団体旅行などの企画旅行を中心に事業を展開しています。我々の会社、コンパクトシークは、2010年の設立です。
2018年の当時、私はワタベウェディングの社員で、コンパクトシークをM&A(合併と買収)するタイミングで、先代の経営者から事業を引き継ぎ代表取締役社長に就任しました。

安野さん自身は、事業を引き継がれる以前にどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

安野さん:私自身は私鉄系の旅行代理店で10年ほど働いたのち、2002年にワタベウェディングに転職しました。転職後はウェディングプランナーとなり、2011年頃からは全国に30ほどあった店舗の統括部長も経験。2012年からの6年ほどは、ハワイの支店でゼネラルマネージャーも務めました。2018年にワタベウェディングから打診があり、戻ったと同時にコンパクトシークの代表になりました。

安野さんが経営に携わったことで、事業にどのような変化がありましたか?

安野さん:前段として、ワタベウェディングは1953年に貸衣装店として創業し、その後1973年にハワイでのリゾートウェディング事業を開始。その後、ウェディングドレスや写真アルバムの製造の事業を内製化し、2018年、コンパクトシークのM&Aにより旅行事業も内製化することで、リゾートウェディングを総合プロデュースできる基盤をつくり上げました。ワタベウェディングは第三種旅行業者のため、他社が主催する旅行商品のみを代理販売する体制でしたが、第一種旅行業者であるコンパクトシークのM&Aによって、グループ会社においてリゾートウェディング専用のオリジナル旅行商品の開発・販売も可能となったのです。 M&A以前から元々婚礼をはじめとした「記念日旅行」を我々の強みとしていましたが、私が経営に携わってからは、リゾートウェディングを成功させるための高付加価値型旅行商品の新たな開発、そして旅行販売に特化した営業体制の構築を図ってきました。

ニッチな「付加価値」で他社と差別化。リゾートウェディングを成功させる旅行サービスを開発

扱っている旅行商品の具体例も教えていただきたいです。

安野さん:まず、主力事業であるリゾートウェディング専用旅行です。例えば、ハワイ・ワイキキにある創業から100年以上の歴史を持つラグジュアリーホテルと共同企画したオリジナルプランを扱っています。また、インターナショナルブランドを展開するホテルグループとの共同企画では、婚礼カップルがお泊まりになる客室をスイートルームにアップグレードする特別サービスを商品化しています。 国内では、コロナ禍で海外渡航に規制が掛かった時期には、沖縄・読谷村での結婚式専用プランとして、同エリア近郊の有名ホテルとの共同企画商品の開発も行いました。
そのほかにも、アニバーサリーや拘りある旅行をご検討されるお客さまへの個人向けオーダーメイドツアーのご提案、婚礼業やホテル業を学ぶホスピタリティ関連の大学・専門学校の教育研修旅行、企業向けのビジネス旅行なども事業展開しています。

リゾートウェディングは、旅行業界においてニッチな分野の印象もあります。

安野さん:我々の競合他社は、大手旅行会社やOTA(Online Travel Agent)となりますが、いずれも主に一般旅行者をターゲットとした商品企画や販売手法を行っているため、当社のリゾートウェディングに特化した記念日旅行の付加価値サービスの提供は、お客さまに選んでいただくための提案力や顧客満足度に繋がっていると捉えています。
例えば、ハワイでのリゾートウェディング専用旅行商品の付加価値として、航空会社・日本航空(JAL)と共同で、飛行機へ搭乗する際にご自身で選んだウェディングドレスをご自宅からの移動負担を軽減して持ち運べるサービス「JAL Wedding Dress Box」を開発しました。また、渡航前の羽田空港などで、通常ビジネスクラス以上の上級席でのお申し込みや、JALマイレージクラブ上級会員が利用できる「国際線JALサクララウンジ」を婚礼カップルとそのご家族に追加代金無しでご利用いただけるサービスを用意するなど、人生一度の晴れ舞台に旅立つお客さまをサポートしています。

社内のクリエイターが活躍。クリエイティブで求められる「夢を与える表現」

御社の事業において、クリエイティブはどのような場面で生きているのでしょうか?統括する立原さんに、ご説明いただければと思います。

スタッフには、どのような方々がいらっしゃるでしょうか?

立原さん:多くはインハウスのクリエイターです。派遣の方や業務委託の方がいて、グラフィックデザイナー、結婚式・フォトウェディングの撮影もするカメラマン、映像クリエイターが活躍していますね。
一部、パンフレットやランディングページなどの制作で、短期間で制作物が必要な際には、外注の方に対応していただく場合もあります。

海外でのリゾートウェディングも扱っていると、為替変動のような情勢に合わせて、情報も頻繁に更新される印象があります。

立原さん:おっしゃるとおりです。旅行商品の素材となる航空代金や宿泊施設の料金が時勢によって常に変動していますし、おおむね3カ月から半年に一度はプランの見直しがあります。
また、旅行業界の中でもブライダル分野のクリエイティブは、特殊でもあります。結婚式は基本的に人生で一度の経験で、夢を与える表現が求められます。旅行業法で定められた注意事項を漏れなく記載するなど、繊細な部分も必要ですが、20~30代を中心とした顧客に刺さるビジュアルトレンドの変化を常に追求する制作現場には、たくさんの刺激とやりがいもあります。

中小規模のメリットを生かしてニーズに応える

安野さんに、会社としての展望を伺えればと思います。

安野さん:近年、我々のような対面でプランを提案する旅行業では、Webで旅行の予約ができるOTA(Online Travel Agent)との競合が課題にあります。ブライダル分野でも、結婚式はワタベウェディングのようなプロデュース会社でお申し込みされ、一方で航空券や宿泊先はOTAにより手配する消費者の方も実際にいます。ですから、航空券や宿泊などを含む旅行手配を顧客サービスとして提供するだけではなく、他には無い付加価値ある商品開発も重要となります。弊社では元々、力を注いできた分野ですし、より多くの方々に我々のオリジナリティを訴求できるよう努めていきたいです。

婚礼カップルは「20〜30代」の方が目立つという話もありましたが、若年層へ訴求するための展望も教えていただきたいです。

安野さん:今後さらに需要が高まると期待しています。コロナ禍となって以降、旅行業界全体でみるとインバウンドの需要に注目が集まっていますが、アウトバウンドの需要がなくなったわけではありません。近年、若年層をみると韓国や台湾のような身近な場所だけではなく、ヨーロッパの人気も高まりつつあります。
人気恋愛リアリティショーの舞台となった南フランスのニースや、サグラダファミリアの完成で注目されるスペインのように、何らかの話題を集めるスポットへの関心も高まっています。小回りが効く中小規模の旅行会社としてのメリットも生かして、時々のニーズをスムーズにくみとっていきたいです。

最後に、クリエイティブを統括する立原さんより、クリエイターに向けたメッセージもお願いします。

立原さん:人生で一度のイベントにかける顧客に向けて、制作物にストーリーを描けるのはブライダル業界のクリエイティブならではだと思います。例えば、安野の説明にもあった羽田空港などの「国際線JALサクララウンジ」を利用するシーンを想像すると、ウェディングをきっかけとして久しぶりに揃った親戚の方々が、出発前に家族団らんで語り合い、緊張をほぐす様子が浮かんでくると思います。実際の制作では、そうしたシーンを想像させる難しさもありますが、苦労した以上のやりがいも味わえます。弊社にご興味がある方は、お気軽にお声がけください。

取材日:2026年2月2日 ライター:カネコ シュウヘイ

株式会社コンパクトシーク

  • 代表者名:安野 実
  • 設立年月:2010年4月
  • 資本金:1億円
  • 事業内容:旅行の企画・販売(ハネムーン/記念日旅行/教育・団体旅行/オーダーメイド旅行/オンライン旅行販売/ビジネス旅行手配)
  • 所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂4-9-17赤坂第一ビル7階
  • URL:https://www.compactseek.jp/
  • お問い合わせ電話:050-1702-1400(代表)
  • お問い合わせメール: (総務担当)

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