シンガポールではたらくひと #6:Zhiyan Yinさん
※メインビジュアル:Zhiyan Yinさん
Fellows Creative Staff Singapore PTE. LTD.代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
第35回目のコラムです。シリーズ「シンガポールではたらくひと」。今回私が取材したクリエイターは、シンガポール人のZhiyan Yinさん。
私が関わっていたある仕事を通じて出会った彼女は、日本のポップカルチャーが好きで、なんと独学で日本語が話せるようになるほどの日本好き。実際、話すと驚くほど日本語のレベルが高いです。とても気さくでオープンな性格も魅力的な彼女は、仕事経験や培った能力も素晴らしいものを持っています。読者である皆様にもシンガポールにはこんなに素晴らしい人材がいることを知ってほしい!そう思いながら今回のコラムを書いていきます。
■コンセプトアーティストとして幅広く制作の経験を積み、リスキリングを通じてプロジェクトマネジメントを学ぶ
まず初めに、これまでのキャリアについて教えてください。
この会社を退社したあと、シンガポール国立大学(NUS)に進学しました。NUSではコミュニケーション&メディアを専攻し、その中でプロジェクトマネジメントのノウハウやスキルを勉強・習得しました。
卒業後、シンガポールにある長い歴史を持つ劇団の運営団体でビジュアルを担当し、キービジュアル、ポスター、ブックレットなどインハウスのデザイナー、もとい、ビジュアルコミュニケーションエグゼクティブとして約2年間様々なプロジェクトを遂行しました。その後、現在の企業にジョインし、クライアントのプロジェクトマネジメントとクリエイティブ制作の両面のお仕事をしています。
ずっとデザイナーとして制作の経験を積んでいくと思いきや、一度大学に進学し、学び直しをしているとは驚きました!
シンガポールでは老若男女問わず、社会人を経験した後に大学に進学して学び直したり、特定のコースを受講して修了を目指したりする方々が多くいます。私の場合は、クリエイティブ制作だけでなく、プロジェクトを推進していくようなお仕事にも興味を持ったため、今のキャリアをたどることになりました。
■彼女の現在地を詳しく聞いてみた
Zhiyanさんは「クリエイティブ制作に関わる」という一つの軸で、いろんなプロジェクトに関わってきたと思います。今は具体的にどんなお仕事をされていますか?
今働いている会社は主にPRやマーケティングを支援するサービスをしていて、中でも日本からアジア諸国への進出に挑戦している企業を多くサポートしています。
私が担当する仕事は多岐に渡りますが、主に広告制作やデジタルキャンペーンのローカライズ業務を担当しています。私自身は英語のほかに日本語や中国語が対応可能なので、翻訳を含む多くのマーケティングプロジェクトに参加してきました。また、オンラインやデジタルの世界だけでなく、イベントなどに出展する企業を担当する際にはブースデザインなども手掛けることがあり、今後対面でのコミュニケーションを望まれるクライアントが増えた際には、そのようなイベント関連の依頼も増えていくと思います。
デザインの仕事を経験してきたことで得られたノウハウ、そしてプロジェクトマネジメントの仕事を経験してきたことで得られたノウハウを最大限生かして、今の会社の一員として貢献していきたいと思っています。
さらっとお話しされましたが、英語に加えて日本語と中国語も話せるのですか?
はい、私は中国出身ですので、中国語は幼い頃から、英語は中学生の時シンガポールへ来てから学びました。お仕事では英語でのコミュニケーションが一番多いですし、仕事をしているシンガポールでは中国語を話せる方も多いので中国語でのコミュニケーションも多いです。
日本語に関しては、日本のポップカルチャーが好きで、日本のアニメやドラマ、映画を観ていて独学で習得しました。短期間ですが日本に住んでいたこともあります。完璧ではないと思いますが、日本語で相手の言っていることを理解して自分の言いたいことを話すことはできるようになりました。
好きこそものの上手なれ、と言いますがまさに“好き”が高じて仕事にまで生かされているんですね。
■強みを活かして。日本のポップカルチャーに関わるお仕事を。
もし思い描くような仕事が今後できるとしたら、どんなところが自分の強みになると思いますか?
そうですね。私はこれまでも話してきた通り、デザイナーを経験した後、プロジェクトマネジメントも経験してきました。デザイナーならデザイナーのまま突き進む人が多い中で、キャリアチェンジとは言わないまでも、デザインに加えてコミュニケーションの部分を仕事にしてきたのは今後も活かせる私の強みだと思います。
そしてこれまでシンガポール以外の東南アジアの国々出身の方々とお仕事をしたり、マーケティングの仕事上それらの国の消費者活動や購買活動にも触れてきたりしたことで、多くのインサイト(=気づき)を得ることができました。
今後どういったお仕事にチャレンジしてみたいですか?
日本のポップカルチャーが好きなのでそう言った分野に関われたらいいなと。とはいえまだ経験が浅い部分もあるので、今はいろんなことにオープンにチャレンジしていきたいと思っています。私の強みが存分に活かせるようなプロジェクトならどんなものでも興味があります。
また、私はすでに長い時間をシンガポールで過ごしてきましたが、本心としてはいろんな国に行ってみたい気持ちが強いです。私の友人の中にも世界各地に行ってリモートワークをしている人は増えてきました。自分の経験やノウハウが活かせるならいろんな国に行ってみて、実際に体験してみて、新たな挑戦につながっていけばいいなと思っています。
■まとめ
デザイナーとプロジェクトマネジメントの異なる経験と、幅広い好奇心を強みに持つZhiyanさん。クリエイターにとっては複数のスキルを持ち、様々な経験を積むことで、将来の選択肢やクリエイティブの幅が広がります。終始、興味深い話ばかりで聞いているこちらが前のめりになる取材でした。これからも彼女は新しいことを見つけてどんどんチャレンジしていくと思いますし、将来は今よりもさらに活躍していくでしょう!
私たちフェローズシンガポールは、彼女のようなシンガポールを拠点としているクリエイティブな人材と多くのネットワークを持っています。
この記事を読んでくださる企業の皆様には、フェローズシンガポールをぜひ課題解決や新たな取り組みに活用していただければと思います!ぜひプロフィールよりお気軽にご相談ください。
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.では、フリーランスのクリエイターがリモートワークでプロジェクトを受注できるようなサービスをはじめました。その名も「Fellows Creators」。例えば日本人がシンガポールの案件を、シンガポール人が日本の案件を、といった形でクロスボーダー(越境)に案件の受発注ができるようなエージェントサービスを目指しています。
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