WEB・モバイル2014.01.08

オシャレニューヨーカーが注目!クリエイティブなファッションブティックNomad

Dig It! NYC Vol.63
Dig It! NYC 藤井さゆり

世界的に見てもかなり多くのファッショニスタが生息するニューヨーク。今回は、ニューヨーク発のオシャレで、ユニークで、クリエイティブなレディースファッションブティックをご紹介します。

そのファッションブティックとは「Nomad」(ノマド)。なんとNomadは移動式のブティック。ブティックに改装したトラックがお店なのです。どういうことかというと、トラックが日によって違うエリアに移動し、その場所でブティックをオープンするというスタイルで、”The Wandering(ブラブラする)Fashion Boutique”という、いわゆる旅するブティックなのです。

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Nomadは、ニューヨークシティで行われているストリートフェアやフリーマーケット、大学、ナイトバザールなどでオープンします。トラックの現在位置や、今後のスケジュールはウェブサイトかFacebookでチェックできるようになっています。

ちなみに、ブティックの名前である「ノマド」、英語では遊牧民という意味で、最近ではよく、オフィスを持たない働き方のスタイルのことを言ったりしますが、まさに名前の通り、固定の店舗を持たない“ノマド”のファッションブティック。取り扱っている商品もとてもオシャレで、ボヘミアンやヒッピーテイストのものでセレクトされており、こちらもノマドの意味と合致しているのです。

Nomadはジェシー・ゴールデンバーグさんという女性が立ち上げたもので、昨年の2013年4月にスタートしたばかりですが、すでにウォールストリートジャーナルやローカルのテレビ局で取り上げられたりしていて、Facebookでも800人以上が好きと言っています。

そんなたくさんのオシャレニューヨーカーが注目しているNomad、そのオーナーであるジェシーさんにインタビュー。トラックでの移動式ブティックというユニークなアイディアはどこから来たのか、ジェシーさんのクリエイティブな面、営業活動をする上では今や欠かせないソーシャルメディアをどのように使っているのかなどについて聞いてみました。

Jessie Goldenberg

Nomadのオーナー&バイヤー、ジェシー・ゴールデンバーグ(Jessie Goldenberg)さん


Nomadは2013年の4月に立ち上げたばかりということですが、ニューヨーカーはもちろんたくさんのファッションメディアやニューヨーカーから注目されています。短期間での成功の秘訣は何だと思いますか?

やはり「車輪の着いたブティック」という珍しさに、お客さんは惹きつけられるのだと思います。ロウアーマンハッタンのストリートフェアでお店を出した時、お客さんが今までこういったブティックを見たことがなかったという様子で、とても興味を持ってくれました。あとは、口コミやソーシャルメディアのおかげで、お客さんが増えて売り上げによい影響が出ましたね。

「トラックでの移動式ブティック」というユニークなアイディア、Instagramなどに掲載しているビジュアル、セレクトしている商品の雰囲気から、ジェシーさんにはとてもクリエイティブな印象を受けました。ジェシーさんにはこれまでにクリエイティブな経験があるのでしょうか。また、今やっていることの中でクリエイティブな何かを行うことはありますか。

私はいつもビジュアルでモノを考えているVisual thinkerです。ニューヨーク大学で映画を学びましたが、大学時代は、映画を撮ったり、書いたりするクリエイティブな人々と一緒に過ごしました。

以前よりインテリアをデザインしたり、ビジュアルを作ったり、絶えずクリエイティブなことをすることが大好きでしたが、Nomadは私の中で一番のクリエイティブな表現方法です。

服を買うことは私の好きなことの一部ではあるけれども、服を売買しているのをイメージした場合、それは絶対私がやりたいことだと思ったんです。

Nomadはまだ始めたばかりですし、進化の途中ではありますが、たくさんの新しい事、クリエイティブなプロジェクトなどを予定しています。今年、2014年の始めには、eコマースサイトを立ち上げる予定で、そのためグラフィックデザイナーやカメラマンとすでに仕事を始めています。

Nomadをスタートするキッカケとは何だったのでしょう。商品セレクトやスタイルにインスピレーションを与えるものはありますか。例えばそれは、ニューヨークシティという場所、文化、人などであったりするのでしょうか。

自分がオーナーになって自分の店を持ちたいと思ったことが、Nomadをスタートしたキッカケです。しかし、店を開くのに、ニューヨークシティは賃料がちょっと高すぎるなと思っていたんです。そこであるとき、西海岸ではトラックでの移動式ショップが流行っているということを聞いて。その時、これが私にとってベストな方法かも、と思ったんです。

それにNomadは旅するブティック。旅はファッションも含めて、私の人生にいつも大きなインスピレーションを与えてくれるものです。そういった意味を引っくるめると、これしかないと思いました。Nomadは、ボヘミアン、フリースピリット、都会的、冒険的というのがスタイルですし。

ニューヨークシティについて言えば、ここはたくさんの出来事で溢れています。Nomadが進化しつづけるため、いつもフレッシュでい続けるために、大きなインスピレーションとなっているうちの1つです。

ソーシャルメディアについてはいかがでしょうか。効果的に使われているように思いますし、実際に売り上げにも貢献しているということですが、一番影響があるソーシャルメディアはどれですか。またその理由を教えてください。

ソーシャルメディアは、お客さんを引き込むため、また、トラックの現在位置を確認できる方法として使っています。いつもトラックの位置と今後のスケジュールをFacebook、Twitter、Instagramに投稿しています。Instagramはトラックのスナップショットや新着アイテムをお客さんが画像でチェックできるので、最も効果的だと思います。売り上げへの貢献度も高いですね。

最後に将来的にやりたいこと、予定していることを教えてください。

近い将来には、全てのオペレーションを統括するNomadのメインストアをオープンしたいです。もちろん、今のスタイルのようにトラックでの販売は続けますが、現在のように1台だけでのオペレーションではなく、一度にいくつかのトラックを違うエリアに配置させて販売ができるようにしたいと思っています。


西海岸で流行っていた移動式のショップからヒントを得た、トラックの移動式ファッションブティック。それにより、Nomadは今までに見たことのない「旅するブティック」としてお客さんを惹きつけています。

ジェシーさんがご自身のことを「Visual thinker」と言われていた通り、商品の見せ方やブランドの世界観の表現の仕方が素晴らしく、ビジュアルに映えるものばかり。最も効果があると言われていたInstagram、投稿されている画像やコピーもとてもクリエイティブなので、ぜひチェックしてみてください。

eコマースサイトも近々オープンするということなので、まずはそちらを楽しみにしたいと思います。ジェシーさんありがとうございました!

thenomadtruck.comThe Nomad Truck Instagram

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

ニューヨークを拠点とするウェブデザイナー、ライター、イラストレーター。 東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。 東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。 公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。 2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
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