WEB・モバイル2010.08.04

日常にユーモアを…「地下鉄でパンツを脱ぐ」

Dig It! NYC Vol.22
Dig It! NYC 藤井さゆり

信じられないことが起こるニューヨーク。

地下鉄を乗っていたら、かわいい女性がおもむろに服を脱ぎ始める。 上は着ているけど、下はパンツだけに。スカートもズボンも履いてない。 あ、あの娘もこの娘も!

No Pants Subway ride

ほらね(笑)

実はこれ、Improv Everywhereという 団体によるもので、「日常の場面で人々を楽しませよう」というコンセプトのもと、 ニューヨークのいたるところで面白いハプニングを起こしています。

去年このビデオをニュースで見て「なんかの広告?!」と思ったところそうではなく、 楽しいからやってるだけと知ってびっくり。 2002年より毎年1月に行われているのですが(寒そう…)、今年の「No Pants Subway ride」には、 公式発表で5000人(!)を超える人々が参加したとなっています。 2009年には1200人、2008年には900人が参加となっているので、昨年からのこの驚異的な伸び率は、Youtubeを中心とした SNSにより認知度がさらに加速した結果と言えるでしょう。

「No Pants Subway ride」歴史はこちらから http://improveverywhere.com/missions/the-no-pants-subway-ride/

これの別バージョンとして、「No Underwear Subway Ride」という “下着なし”もやっちゃってます。ではどうぞ。

No Underwear Subway Ride

犯罪だよ!マジかよ! って声が聞こえてきそうですが、これは、 今年のエイプリルフールである4月1日に行われたもので、 残念ながらみんな肌色の下着を身につけていたのだそうです。 肌色のパンツでも、日本でやるとしたらまず無理でしょうね…と思っていたら、 東京でも「No Pants Subway Ride Tokyo!」として、 今年の1月10日に行われていたようです!ナイス。

そもそもImprov Everywhereを始めたのは、 チャーリー・トッドという俳優さんで、2001年にこの団体を発足。 地下鉄や公園などの公共施設など日常の場面で、 人々を楽しませるためのショー(コント?)を行っています。 ストリートアートとかそういう感じというよりも、 もっと大勢の人たちの参加があって、人をその空間に巻き込んだような感じ。

Improv Everywhereが生まれたのは、チャーリーさんが ウエストビレッジのバーで、友人たちと酔って アメリカ人ミュージシャンのベン・フォールズになりきった、 というエピソードをウェブサイトに書いたことが発端だそう。 ビデオでも分かるように、チャーリーさんのジョークは、 まわりの人を不快させない楽しいもの、というのが基本です。

他にもこんなものもあります。

I Love Lunch! The Musical

正直に楽しい!「なんだなんだ?!」という反応の一般人の人たちが面白い。 最後は、拍手喝采です。

こんなのもあります。

Frozen Grand Central

これも構内で最後みんなが拍手喝采というのがすばらしい。

Who You Gonna Call?(2010)

ゴーストバスターズからのジョーク。ニューヨーク市立図書館で行われていますが、 図書館からよくこんな許可が降りたな~と思ってしまいます。 人の迷惑になりそうなのに…。でも、 その場にいる人たちはみんな面白がっている様子。

もっと他のビデオを見たい方はImprov Everywhere(http://improveverywhere.com/)へどうぞ。

Improv Everywhereは、大勢の人が一斉におもしろいことをするから影響力があるし、 こんなに多くの人が参加しているのがすごい。 いつもと同じ日常で、こんなクスッとなる場面に遭遇したら、 誰でもハッピーな気分になるはず。 それにこんな楽しくておちゃめなアイディアを次々と実現するなんて、 とてもクリエイティブです。

しばらくニューヨーク過食気味だった私が、新しくニューヨークのよさを発見。 参加はニューヨークかその近郊に住んでいて、 団体が送信しているメールニュースに申し込めば可能だそう。 来年は「No Pants Subway ride2011」に参加してみようかな?!

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
Foxylilly.com
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