「美人」と「かわいい」のイメージはどう違う?外見描写がもたらすキャラクター性とは
photoACより
行きすぎたルッキズムは考えものだと言われるが、多くの創作物において「人の外見を表現する言葉」は非常に重要な意味をもつと思う。
特に小説のように文章によって世界観を構築する媒体では、登場人物の外見についてある程度説明しなければそれぞれのイメージが湧きにくい。
場合によってはそのキャラクターの背景・立場・暮らしぶり・他者からの見え方までが一気に提示される情報にもなるため、できる限り想像を膨らませたいところである。
そこで、ふと気になったのが「容姿に優れた人を表現する言葉は、一般的にどう使い分けられているのか」だ。
例えば「美人」と「かわいい」は、系統が違うだけで同じように他者を称賛する言葉と考える人が多いだろう。
しかし、中にはそこに優劣を見出す人もいるのだ、と私は過去に衝撃を受けた経験がある。
まだ10代の頃だったが、かわいいとよく言われている女性が「“かわいい”は“美人じゃない”ってことだからね」と自虐的に言うのを聞いたのだ。
つまり、彼女の中では「美人>かわいい」という解釈らしかった。
まあ謙遜の一種だったのだろうが、容姿を表す単語が単なる造形ではなく「その人の雰囲気そのものを示す」といった捉え方があるからこそ、こういった価値観の差が生まれるのかもしれない。
AIに定番とされる表現のイメージを聞いてみた
試しに、今流行りのAI(今回はMicrosoft社のCopilotを使用)に以下のような単語をどう使い分けるかについて聞いてみた。
- 美人:整った顔立ちや落ち着いた雰囲気を指すことが多く、どこか“完成された美”を連想させる
- かわいい:親しみやすさや柔らかさ、若々しさといった要素を含む印象
- 美形:より中性的で、骨格や造形の整いを評価する語として使われる
- 美男子:より古風で端正なたたずまいの男性
- イケメン:現代的で、顔立ちだけでなく雰囲気やスタイルまで含めた総合的な魅力を指す
他にも華やかだとか凛々しいだとか挙げればキリがないものの、ひとまず定番中の定番に留めた。
このように、容姿を称賛する言葉は一見似ているようでいて、美の方向性や雰囲気、距離感など、細かいニュアンスの違いによって使い分けられていることが分かる。
また、昨今では「美人」が男性に使われたり、「イケメン」が女性に使われたりする例もそれなりに見るようになった。
おそらくは必ずしも性別を限定せず、「個々のキャラクターが持つ空気感や物語上の役割」を優先した結果なのだろうと思う。
美の多様性とともに、言葉の表現もさらに自由になってゆく。
たとえ賛美であっても、意図が正しく伝わるよう慎重にフレーズを選んでいきたいものだ。







