チームラボ、成田国際空港公式WEBサイトのリニューアルにおいて、企画、UI/UX設計、デザイン、開発を担当。2024年2月21日公開。
「ハブ・アンド・スポーク」をコンセプトに、これまでサイト内に、バラバラに点在していたコンテンツを、再整理しました。ページ間のつながりに一貫したルールを設け、かつ、カテゴリ横断で情報を集約し、連携する幾つかのハブを設ける情報設計によって、さまざまな目的を持ったユーザーが、求める情報へストレスなくたどり着けるサイト構造を実現すべく、再構築しました。
「チームラボCMS」の導入によって、サイト内のコンテンツの一元的管理と動的なページ生成を可能にし、有機的なコンテンツの集約と連携を実現しています。
また、すべてのユーザーへの使いやすさを確保することを目的にウェブアクセシビリティの改善を徹底し、日本工業規格JIS X 8341-3:2016(高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)のレベルAAに準拠しています。
探す・見つける導線の再構築
フライト、交通アクセス、レストラン・ショップなど、メニュー毎にルールが異なっていた導線を、トップ>一覧>詳細の一貫した階層ルールで統一しました。さらに、各コンテンツに関連した情報を紐付けることで、行き止まりなく回遊しやすく、目的の情報へ辿りつきやすい構造を実現しました。
また、多くの人のサイト訪問の起点となるフライト詳細には、事前準備に関する情報や空港内のショップ情報、搭乗場所のマップリンクなどを掲載し、空港体験を快適にするために役立つさまざまな情報へアクセスしやすくしています。
ウェブアクセシビリティ日本工業規格JIS X 8341-3:2016のレベルAA準拠
企画・情報設計の段階からアクセシビリティ改善を最優先事項の一つとし、従来のサイトで行き届かなかった、スクリーンリーダーにとって読みやすいコンテンツの構造化、細やかに配慮した読み上げ対応の設計、カラーコントラスト比、色覚対応、altタグ設定、Tabキーによるフォーカス移動を改善しました。また、設計や実装のみならず、コンテンツのリライトや、アクセシブルなコンテンツを作成・運用するためのガイドライン整備までを行いました。
アクセシビリティ評価・テストに関しては、内部テスト、第三者機関による審査、成田国際空港のUD推進委員会にご協力いただく形でのユーザーテストと、さまざまな観点で評価・テストを実施し、リリースに先立って、結果をもとにした改善も行いました。
移動をスムーズにするデジタルフロアマップを構築
空港内でのよりスムーズな移動を実現するため、施設の場所だけでなく、どのように行けるか、どれくらい時間がかかるのかを調べることができるデジタルフロアマップを構築しました。
成田国際空港のガイドラインに合わせた独自のマップデザインシステムを設計。さらに、成田国際空港公式WEBサイトのコンテンツを管理する「チームラボCMS」と地図情報を管理する川崎重工の屋内位置情報サービス「iPNT-K™︎」と「チームラボサーチ」を連携することにより、マップで横断的に施設やコンテンツを探すことを可能にしました。サイト内のコンテンツが連携し合う、インドアマップならではの検索体験で、「探す」をより直感的で簡単にできるようにしています。
分析基盤の導入で継続的なサイト改善へ
分析基盤を導入し、公式サイトや関連サイトのユーザー行動ログから個人を特定できる情報を取り除き、データウェアハウスへ取り込んで蓄積。成田国際空港×チームラボのデータサイエンティストを含むスペシャリストでチームを組み、分析〜改善を繰り返し回していくPDCAの体制とフローを構築しました。
今後、サイト内の改善のみに留まらず、空港を利用するユーザー行動の深い理解やインサイト発見によって、すべての人のより快適な空港体験の実現を目指していきます。
成田国際空港公式WEBサイト: https://www.narita-airport.jp/ja/
公開日: 2024年2月21日(水)
チームラボ
チームラボは、アート活動を行うArt collective teamLabの基盤であり、法人格である。最新のテクノロジーを活用したソリューション、大規模なシステム開発や、プロダクト、デジタルコンテンツの制作、都市計画や建築空間設計などを行う。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、デジタル社会の様々な分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団で、アート、サイエンス、テクノロジー、クリエイティビティの境界を越えて、集団的創造をコンセプトに活動している。
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