スペース2022.03.17

チームラボの個展が、エストニア・タリンのクム美術館で開催。2022年末オープン

海外
チームラボ株式会社

アート集団チームラボの個展が、エストニア・タリンのクム美術館で、2022年末に開催されます。「teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea」と題した本展では、全てが繋がっている一つの連続した海の中で、誕生と死を繰り返しながら、増殖していく花々の作品群を展示。身体ごと没入する空間で、自分と世界との境界のない関係性を模索します。

クム美術館は、エストニア最大級の美術館として、2006年にカドリオルグ公園に開館。18世紀以降のエストニア美術の膨大なコレクションを所蔵する、エストニアを代表する美術館で、2008年に欧州最優秀美術館賞(The European Museum Forum=EMF)を受賞。

展覧会詳細: https://www.teamlab.art/jp/e/kumuartmuseum/  
クム美術館: https://kumu.ekm.ee/naitus-teamlab-holjuvad-oied-igavikumeres/ 

 

クム美術館 Photo: Tõnu Tunnel. Courtesy of the Art Museum of Estonia.

【展示作品】
Black Waves: Immersive Mass

teamLab, 2020, Digital Installation, Continuous Loop, Sound: Hideaki Takahashi


作品: https://www.teamlab.art/jp/w/blackwaves_immersive_mass/ 
動画 :https://youtu.be/4zG12LpFRsc * 参考動画

海は、全ての海と繋がっていて、この世界の全ての波は、繋がりあっている。

作品は、始まりも終わりもなく、全て繋がっている一つの連続した波でできている。
人々は、波でできた塊と対峙し、やがては、引き込まれ、全ては繋がっていく。塊として認識したその塊の外側は、内側でもあることに気が付く。外部と内部は、不二、つまり、対立がなく一つのものであるかもしれない。

コンピューター上の空間で、三次元上の水の動きをシミュレーションし波を構築している。波は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。水の粒子の挙動で線を描き、三次元上の波の表層に線を描いている。そして、立体的に描かれた線の集合を、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し映像作品にしている。

増殖する無量の生命 / Proliferating Immense Life


teamLab, 2020, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi 

作品: https://www.teamlab.art/jp/w/proliferating_immense_life/  

動画: https://youtu.be/py5MqHoLpUw * 参考動画

花々は誕生と死を繰り返しながら、増殖していく。増殖しすぎると、一斉に散って死んでいく。
また、人々が花々にふれると、花々は散って死んでいく。

作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

憑依する炎 / Universe of Fire Particles
teamLab, 2021, Digital Work, Single channel, Continuous Loop

 

作品: https://www.teamlab.art/jp/w/universe_fireparticles/ 
動画: https://youtu.be/QWCQA_YEe94 

炎は、黒い絶対的な存在によって、形が変化していく。
炎は、燃焼することによって発生する光や熱の現象であり、流れの中にある気化した物質や分解された物質でもあり、現象と物質の狭間を見る時の私たちの感覚的な経験である。人々は、感覚的な経験である炎をひとつの物体のように認識し、時にはそこに生命を感じる。

燃焼する気体の流れによって、空間上に線を描き、その線の立体的な集合で炎をつくり、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し、炎を描いた。

チームラボは、「Distributed Art」という概念を模索している。
《teamLab: FIRE》のアプリを持って作品の炎に近づくと、スマートフォンに炎がともり、作品を持ち帰ることができる。その持ち帰った炎を、他の人のスマートフォンに近づけると、同じように炎がともる。炎を誰かにつなげ、その炎がまた他の誰かにつながっていくことで、炎は、世界中に広がっていく。広がっていく炎群全体は、炎地図に描かれていく。

Distributed Artにおいて、ある作品は自らを複製し、ある作品はその一部を人々に分ける。人々の手に渡った作品は、また、自ら複製を生成し、人々が能動的に分散していく。作品は、人々のネットワーク上に分散して存在し、分権型のアートになっていくだろう。作品は、ネットワーク上に存在する時、オリジナルが消滅しても存在し続ける。


【展覧会概要】
teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea

https://www.teamlab.art/jp/e/kumuartmuseum/ 

会期: 2022年後半オープン
会場: クム美術館 (Weizenbergi 34 / Valge 1 10127 Tallinn) 

【チームラボ】
アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。

チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。人は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独立したものとして捉えてしまう。その認識の境界、そして、自分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の境界などを超えることを模索している。全ては、長い長い時の、境界のない連続性の上に危うく奇跡的に存在する。

ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、シリコンバレー、北京、メルボルンなど世界各地で常設展およびアート展を開催。東京・お台場に《地図のないミュージアム》「チームラボボーダレス」を開館。2022年末まで東京・豊洲に《水に入るミュージアムと花と一体化する庭園》「チームラボ プラネッツ」開催中。2019年上海・黄浦濱江に常設ミュージアム「teamLab Borderless Shanghai」を開館。2020年6月にマカオに常設展「teamLab SuperNature Macao」オープン。

チームラボの作品は、ロサンゼルス現代美術館(ロサンゼルス)、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(シドニー)、南オーストラリア州立美術館(アデレード)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(イスタンブール)、ビクトリア国立美術館(メルボルン)、アモス・レックス(ヘルシンキ)、モコ美術館(アムステルダム、バルセロナ)に収蔵されている。

teamLab is represented by Pace Gallery, Martin Browne Contemporary, and Ikkan Art.

チームラボ: https://www.teamlab.art/jp/
Instagram: https://instagram.com/teamlab/
Facebook: https://www.facebook.com/teamLab.inc
Twitter: https://twitter.com/teamLab_news
YouTube: https://www.youtube.com/c/teamLabART

【クム美術館】
2006年にオープンしたクム美術館は、エストニア国立美術館の本館で、国内最大級の美術館。
美術史の展覧会や、国内外のアーティストの新しい発想を生かした現代美術ギャラリーでのイベントを通じ、社会的・文化的な議論を生み出す場を提供してきた。美術館の重要な役割は、作品の保存に加えて、収蔵作品を展示することで、その重要性についての議論を生み、様々な解釈の環境を作り出すことである。展覧会は、世代や国籍を問わず、アートの初心者から愛好家や専門家まで、幅広い来場者に向けて開かれている。

クム美術館: https://kumu.ekm.ee/ 
Instagram: https://www.instagram.com/kumukunstimuuseum/ 
Facebook: https://www.facebook.com/kumu 
Twitter: https://twitter.com/kumuartmuseum 

 

本記事に関するお問い合わせ:チームラボ株式会社

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