映像2020.10.02

新しい映像文化や潮流を次世代クリエイターと一緒に探求するトークイベント 「Creators’ Junction partnered with Xperia™」公開

東京
ソニー株式会社

ソニー株式会社(以下、ソニー)およびソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下、ソニーモバイル)は、米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(以下:SSFF & ASIA) 2020」において、新しい映像文化や潮流を次世代クリエイターと一緒に探求するトークイベント「Creators’ Junction partnered with Xperia™」を9月28日(月)にYouTubeにて公開しました。映画監督の河瀨直美さん、アーティスト/ミュージシャンの常田大希さん(King Gnu/millennium parade)をゲストに迎え、映画祭代表でモデレーターの別所哲也さんとともに、映像クリエイティブの今と未来についてトークを繰り広げています。

 

オープニングトークで、ショートフィルムとの出会いや熱い思いを語る別所さん

オープニングトークでは、SSFF & ASIA代表別所哲也さんとソニーのブランドコミュニケーション部門 ブランド戦略部の中臺孝樹さんが登場。別所さんは「ショートフィルムに出会ったのは、カリフォルニアのソニー・ピクチャーズのスタジオでした。1997年にそこで10本のショートフィルムを見たことをきっかけに、この映画祭がスタートしました」と振り返りました。さらに、2021年公開予定の映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』の監督のジェイソン・ライトマンさんにも触れ、「SSFF & ASIAに参加し、今はアカデミー賞の常連になっています。日本、そして世界中に彼のクリエイティブが広がることを大変嬉しく思っています」と映画祭からクリエイターが誕生することの喜びを語りました。それを受け、中臺さんも「まさにそんなふうにSSFF & ASIAを登竜門として、クリエイターがたくさん育ってくれることを願っています」と話しました。本年ソニーはSSFF & ASIA 2020の「オフィシャルコンペティション(インターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門)」を企業として初めてサポートしました。中臺さんはその背景について、「SSFF & ASIAはプロを目指したい人たちにとっての一つの大きな指標。サポートすることはクリエイター支援につながると考えました」と話しました。そして、「ソニーはクリエイターに一番近いところで、テクノロジーを進化させてきた会社です。今後もいろんなクリエイターと一緒に、世界を感動で満たしていければと思っています」と意気込みを語りました。

 

映画監督の河瀨さんが「オフィシャルコンペティション supported by Sony」について感じたこととは

次に映画監督の河瀨さんが登場。「Withコロナの中でどういう風に映画祭をすべきか」別所さんと議論を重ねてきたという河瀨さんは「誰も答えを知らない中で、一歩進むという別所さんについてきました」と振り返りました。ショートフィルムについて聞かれると「これからもっと広がるという可能性を感じる」と話す一方で、「日本は発表する場、作品を比べる場がまだまだ少ないと感じている」ことも告白。そして「クリエイターたちは今年のSSFF & ASIAのクオリティの高い作品を見て、自分たちにも可能性があることを感じ、どんどん作ってほしい」と語りかけました。別所さんも「恐れずに作って、人に見てもらって、いろんなことを言ってもらうことが大事」と話しました。今年の作品について河瀨さんは「以前よりもクオリティが高くなっていた」とコメント。別所さんは「嬉しい」と言いながら、「世界中のショートフィルムメーカーの皆さんに、来年もぜひ参加してほしい」と呼びかけました。

 

河瀨直美さん×常田大希さん×別所哲也さん

Withコロナ時代のクリエイティブとは?

コロナ禍で感じたことを聞かれると河瀨さんは「エンタテインメント業界で発表の場がなくなり、何かしたいけどできなくて、もどかしい気持ちになった。映画祭も配信で行ったり、発表の場を自ら創出しようとしていたけど、やはり人に会いたくなった」と葛藤を告白。常田さんは「音楽はパソコンが1台あれば作れる世の中だけど、プレイヤーの大事さが浮き彫りになっていると思いました。ミュージシャンたちが化学反応を起こして、作品を活き活きとさせてきてくれていたんだなと痛感しました」と語りました。別所さんは「俳優の立場としても、人に会えないし、なにかに触れられないからこそ、よりイマジネーションが求められる気がした」とコメント。頷く常田さんに別所さんは「そんなコロナ禍だからこそ新しいアイデアが降ってきたりした?」と尋ねると、常田さんは「いいものが降ってきつづけるのは、前からですけど」と冗談交じりでコメント。和やかな雰囲気の中、河瀨さんは「音楽を作るために生まれてきた人だから。クリエイターの化学反応の中心核にいるような気がする」と話しました。

 

常田さんが語る「映画への憧れ」河瀨さんから「自分の映画の音楽をやってほしい」と公開オファー

常田さんは「映画への憧れは子供の頃から持っていて。映画の音楽にはロマンを感じます」と話すと、河瀨さんは「本気で自分の映画の音楽をやってほしい」と直接オファー。常田さんも「ぜひ」と笑顔で答えました。別所さんは「今日の出会いが新しいクリエイティブを生むんじゃないかとワクワクしているし、クリエイターたちになにかヒントになるのではと思っている。クリエイティブな人たちは、コロナ禍でも何かそこでできることがあるはずだと知恵を絞りだす。それこそがクリエイティブだと思う」とまとめました。

 

 

スペインの映像クリエイター、中学生の映画監督がリモート参加、河瀨さんに問う

オンラインならではのトークセッションとして、各地からクリエイターが参加。今年のヴェネツィア国際映画祭で自身初の長編映画が上映されたスペインの映像クリエイター ぺドロ・コランテスさんと、「おかえり太郎」という作品でSSFF & ASIA 2020のU25部門でノミネートされた中学生の映画監督 池田周治さんが、スペインと熊本からリモートで出演しました。ぺドロさんはコロナ禍で「撮影現場も規制が多くなり、非常に大変だった」と振り返った後、河瀨さんに「長編一作目を成功させた後、次の作品へのプロセスはどんな感じでしたか」と尋ねました。河瀨さんは「一度評価されると力が入っちゃう。自分から湧き出るものに正直になって創ることが大事」とアドバイスしました。

中学三年生ですでに六本の映画を作っているという池田さんは、「中学生、高校生、大学生の時に、こういうことをやっていたから、今の人生観に役立っていると思うことは?」と尋ねると、河瀨さんは「恋ですね」と即答。「はみだしたとしても自分の情熱を絶対に曲げない。作り手は枠の中にはまらなくてもいい」とアドバイス。その後、それぞれの作品のつくり方に話が及ぶと、常田さんは「音楽のライブはその場の熱を込めることが大事。ライブはその時のフィールを大事にしている」と話しました。河瀨さんは「クリエイティブはその人の生きざま。カッコいい生き方をしている人とやりたい」とコメントし、それぞれの考えを語りました。

 

スマートフォンが創り出す映像の可能性

そして、SSFF & ASIA 2021からは新たに「スマートフォン 映画作品部門 supported by Sony」が始動。別所さんは「スマートフォンが進化してきたことで、映画を『観る楽しさ』から『撮る楽しさ』が出てきている」とコメント。常田さんは「初期のころは自分もミュージックビデオを作ってました」と振り返りました。撮影方法に関しては「粗さの残る撮り方が好き」と語る常田さんに、河瀨さんは「普段から感情がマグマみたいにある人なのでは?それがはみ出しそうな感じがすきなのかな」と問いかけると「音楽もちょっと粗さがあるほうがグッとくる」と答えました。

常田さんが感じるスマートフォンの可能性は「子供の頃からあったら何でもできちゃうと思った」と話し、河瀬さんは「コロナになってスマートフォンで短編映画を作って世界に配信した。そこで感じたのは可能性。無名の人でもいいものを作って一気に世界に発信できる可能性を感じた。色味もスマートフォンの中だけで調整できる。色味の調整によって感情を表現できる。それもできてしまうすごさがある」と語りました。

 

河瀨直美さん、常田大希さんが語る「クリエイティブ」とは

最後に「クリエイティブとは何か」と問われると河瀨さんは「世界とつながること。クリエイティブは国境を超える」、常田さんは「なにかを作って人とつながってこられたので、クリエイティブには感謝してます」と答えました。別所さんは「この出会いでなにか新たなことが生まれたり、参加してくれた人が新しいことを始めたり、今まで見ていたものが違うように見えたり、やる気になってくれたらいいなと思います」と締めくくりました。

 

ソニーは、次世代のクリエイターの育成を通じて新たな感動の創出を推進する活動プラットフォーム「Sony Creators Gate(ソニークリエイターズゲート)」の取り組みの一環として、SSFF & ASIA 2020および2021の「オフィシャルコンペティション(インターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門)」をサポートしています。また、スマートフォン Xperia™ を展開するソニーモバイルは、クリエイターの表現の幅とチャレンジの機会をさらに広げ、スマートフォンならではの新しい映像クリエイティブの創出を目的として、SSFF & ASIA 2021に新設の「スマートフォン 映画作品部門 supported by Sony」をサポートする予定。

 

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