職種その他2020.06.12

終わりが見えない…映画で描かれた米国の人種差別の歴史

東京都
編集ライター
映画とラテンと音楽と
JUNTO

今、アメリカではコロナ禍の中、白人警官による黒人暴行死への抗議デモが各地で起こっています。

2009年にバラク・オバマ大統領が誕生したときには、アメリカの黒歴史である人種差別絡みの事件が減っていくことを期待したのですが、現実は甘くなく、
その後に誕生したのは悪童のように暴言を繰り返すトランプ大統領でした。


米国では、人種差別を扱った映画が今まで数多くつくられてきました。
とくに黒人映画のリーダー的存在、スパイク・リー監督は、差別をテーマに数々の問題提起をしてきました。
初期作品『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989年)では、イタリア系アメリカ人とアフリカ系アメリカ人の確執や暴動、罪のない黒人男性が警察官に窒息死させられる痛ましい事件を描いています。この事件は事実を基にしているそうですが、30年経った今でも同じような事件が起こっていることに、やりきれなさを覚えました。

白人の女性監督キャスリン・ビグローが撮った『デトロイト』(2017年)は、1967年に起こったデトロイト暴動と白人警官の黒人への暴行殺害事件を映画化したものです。

ほかにも『フルートベール駅で』(2013年)は、2009年にカリフォルニアで起こった警官による黒人男性射殺事件を扱っています。

暴動や殺人事件、悲劇は苦手という方には、ラブストーリー『ラビング 愛という名前のふたり』(2016年)もオススメです。黒人と白人の結婚が認められなかった50年代にあっても愛を貫いた男女の実話を基にした作品です。
いずれの作品も動画配信やレンタルで見ることができます。

なぜ米国では何度も悲劇が繰り返されるのか…
根深い問題ではありますが、映画を通してアメリカの負の現代史を知ることで、何か見えてくることがあるかもしれません。

写真はイメージ
プロフィール
編集ライター
JUNTO
普段は固めの記事広告ライター。ときどき映画やラテン絡みでもお仕事してます。 10年前に2年ほどブラジルに滞在して以来、ラテンカルチャーを日本で広めようと奮闘中。 写真は建築家オスカー・ニーマイヤーが設計したリオのニテロイ現代美術館。

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