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COLUMNコラム・ザ・ちゃんこ

高輪ゲートウェイ事件

とりとめないわ 第40話
とりとめないわ 門田 陽

このコラムはひと月一度の更新なので、タイムリーなネタはすぐ旬が過ぎてしまい書かないことが多いのですが、今回はあえて高輪ゲートウェイについて。

高輪ゲートウェイに関してはすでに各方面で言い尽くされています。テレビのニュースやワイドショーでも特集が組まれ、著名人たちがこぞってダメ出しをやっていました。また、僕の好きなコラムニスト(スポニチ編集委員)佐藤雅昭さんも毎日新聞で公募の意味がないと異議を唱え、僕の好きなコラムニスト能町みね子さんも文春誌上でボコボコに叩いた上に撤回署名までやっているし、僕の大好きだったコラムニストのナンシー関さんが生きていれば間違いなく言葉の波動砲で一瞬でブッ飛ばしていたことだろうと思います。
でもですね。僕は案外好きなんです、高輪ゲートウェイという名前。幼い頃、最初にテレビの前で釘付けになったのが山本リンダでしたし、思春期の頃は特にタイプではないのにキャロライン洋子の存在が気になって仕方ありませんでした。その理由は間違いなく名前の違和感に心が揺さぶられたからです。日本語とカタカナ語(外国語)の組み合わせの妙。僕はおそらく当時から名前フェチ(あの頃はフェチという言葉はまだなかった)だったのでしょう。それはさておき。

そもそも多くの日本人は日本語とカタカナの名前の組み合わさる人物に弱いところがありますよね。弱いというか好きというか、なぜだかその人を応援したくなる心理。一種の判官贔屓かもしれません。スポーツの世界で見てみると古くはサッカーのラモス瑠偉やバレーボールのヨーコ・ゼッターランドとか。サッカー界はその後も田中マルクス闘莉王や長谷川アーリアジャスールや熊谷アンドリューと次々と出現。野球だとダルビッシュ有やオコエ瑠偉、ある意味イチローもカタカナですね!あれ?パンチ佐藤はこのグループとは違うかな。他にも柔道金メダリストのベイカー茉秋や陸上銀メダリストのケンブリッジ飛鳥、バスケには高橋マイケル(昨年引退)、テニスはダニエル太郎と色々います。

なぜ好きなのか?理由はシンプル!他より目立つからだと思うのです。目立つから覚えてしまう、覚えたらつい口に出したくなるので当然芸能関係の有名人にはこの組み合わせの名前が所ジョージ狭しと溢れているのです。ビートたけし、ラサール石井、ガッツ石松、カールスモーキー石井、ウド鈴木、テリー伊藤、エスパー伊東、ドン小西、梅宮アンナ、イッセー尾形、高橋ジョージ、ギャル曽根、トリンドル玲奈、黒田アーサー、ジミー大西、村上ジョージ、森本レオ、林家ペー、春香クリスティーン、滝川クリステル等々。ちょっと広げるとマツコ・デラックスもオダギリジョーもガナルカナル・タカも同類でしょう。
そうだ、前述のナンシー関も、もし本名の関直美だったらあんなに売れていたでしょうか。

さて、話は高輪ゲートウェイに戻りますが、公募のベスト10は下記の通り。

1位 高輪   8,398票
2位 芝浦   4,265票
3位 芝浜   3,497票
4位 新品川  2,422票
5位 泉岳寺  2,422票
6位 新高輪  1,275票
7位 港南   1,224票
8位 高輪泉岳寺1,009票
9位 JR泉岳寺 749票
10位 品田   635票

なるほど1位の高輪は断トツですし、他にも6位も8位も高輪絡み。高輪が付くことには誰も異論ないはずです。念のために(?)僕も現地を見に行きましたが(※写真)、泉岳寺の交差点からも工事現場が見えていますし、最寄りのバス停は泉岳寺なので4位や8位や9位の理由もよくわかります。高輪ゲートウェイに反対の人の大多数の意見が「ダサい」のようですが10位の品田もかなりのダサさ(笑)。しかしこの「ダサい」は曲者でして、なぜか気にかかるのです。「あの人、もうちょっとこうすればダサくないのにね」と心配されたりする存在なのです。今回のことも、順当に1位の高輪にしていれば平穏無事だったでしょうが、ゲートウェイを付けたことでこんなにも注目されたのです。商売柄いやらしい視点になりがちですが、宣伝効果は軽く数億数十億。おそらく陰にしめしめと思っている広告代理店やクリエーティブディレクターがいるのでは。僕個人的には10位の品田と近いのですが品川の「しな」と田町の「たま」で「しなたま」という平仮名の駅名がかわいいと思っていました。

ところで、僕の姓の「門田」は英語だと「ゲートライスフィールド」かなぁ、という話はまたの機会に。

Profile of 門田 陽(かどた あきら)

門田陽

電通第5CRプランニング局
クリエーティヴ・ディレクター/コピーライター
1963年福岡市生まれ。
福岡大学人文学部卒業後、(株)西鉄エージェンシー、(株)仲畑広告制作所、(株)電通九州を経て現在に至る。
TCC新人賞、TCC審査委委員長賞、FCC最高賞、ACC金賞、広告電通賞他多数受賞。2015年より福岡大学広報戦略アドバイザーも務める。
趣味は、落語鑑賞と相撲観戦。チャームポイントは、くっきりとしたほうれい線。

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