WEB・モバイル2019.06.28

禁色~特定の人しか身に付けられない色~

東京
WEBクリエイター
日本文化×デザインあれこれ
いのうえ

平成から令和を迎え早2ヵ月が過ぎようとしています。
日本中が注目していた天皇陛下の即位関連儀式ですが、天皇陛下しか身に付ける事ができない色があるのをご存知でしょうか。

儀式で天皇陛下は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」を身に付けており、
この黄櫨染(こうろぜん)は天皇陛下だけが着用する事ができる色なのです。
「黄」という色が入っていますが、赤味または茶系にも見える深みのある色です。

他にも皇太子殿下のみ着用が許される黄丹(おうに)という色もあります。
黄櫨染は中天(天の中心)、黄丹は朝日の色に倣ったものと言われています。
日の出づる国に相応しい色が使われていると言えますね。

特定の位の人しか着用を許されない色を禁色と呼び、誰でも着用できる色は許し色と呼ばれました。
ただ、黄系の色=身分の高い人の色というわけではありません。日本では色による身分制度が度々行われており、693年には百姓の着物に黄色(きそめ)を使用するように定められています。

では天皇と百姓の「黄」は何が違うのでしょうか。
それは色を抽出している植物が違います。百姓の着物には苅安(かりやす)という多年草が使用されていました。
黄櫨染には櫨(はじ)、黄丹には支子(くちなし)を下染に使用していたと言われています。

日本には四季がある為、様々な植物から色を抽出する事ができます。
色の抽出が難しいもの程、身分の高い人が身に付けていた傾向があります。

「色により身分を表現する」を現代に置き換えると、年収別の着用色を定めるってところでしょうか。あるいは役職別とか・・・。なんとも恐ろしい。オフィスカジュアルなど服装の多様化が進む現代と比較すると文化の流れを感じますね。

参考文献:日本の色のルーツを探して/城一夫著

プロフィール
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いのうえ
WEBクリエイター(デザイン/コーディング/ディレクション) 官公庁系サイトディレクション、デザインの他、企業系大規模サイトリニューアル、運営などに携わる。fellowsでのセミナー講師経験もあり。 ここでは個人的に情報収集・発信している日本文化とデザインについて紹介していきます。

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