好きな雑誌はずっとそこにあると思ってた

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

さてさて、外出自粛の真っただ中ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

「観光地」としてコロナウイルスの発生以降、いろんな意味で注目されてしまった金沢ですが、知事さんの「無症状ならおいでよ!金沢」発言から一転、今では21世紀美術館も兼六園も完全閉鎖となっています。

そんな中、突然石川県内を駆け巡ったのが、「Clubism(クラビズム)」や「金澤」というタウン情報雑誌を発行していた地元出版社「金沢倶楽部」さん倒産のニュースでした。

「Clubism」はおそらく石川県以外の方にはまったく聞いたことのない雑誌だと思いますが、県内の美容院や病院の待合室、カフェなどには99%の高確率で置いてあるといっていいほど、ローカルでは知名度の高い情報誌です。

1982年に前身の「CLUB」が創刊して以来、石川県内のグルメやスポット、新店情報やエンタメまで幅広い情報が毎月紹介されていて、ランチや週末の女子会で行きたい目新しいお店、おいしいパン屋さんなんかを発掘できる、心強い地元の情報源でした。

「Clubism」の表紙は毎月、旬の俳優さんや女優さんが華を添えていて、実は倒産のニュースが流れるまで、わたしは全国区の雑誌だと思っていたほど。

突然の倒産に伴う廃刊で結果的に最終号となった2020年5月号の表紙は、中川大志さんでした。

「Clubism」もまつやのとり野菜みそやチャンピオンカレーと同じくらい、石川県民にとって空気のような、いつもここにあって当たり前なもののひとつ(だとわたしは思っているんですが…)。

だけど、ただでさえ雑誌や本が売れない時代。さらに主な取引先である飲食店や企業から、コロナウイルスの影響で広告などの収入が激減し、経営に追い打ちをかけたとのこと。

当然、どの業種にも共通することですが、広告業界や雑誌を作る出版業界は、やっぱり街が元気でなければ厳しいですね。

またひとつ、コロナウイルスによって大好きなものが失われていく。

ちょっと悲しくなって、それでも、わたしたちは失われるのをただ見ていることしかできないとは思いたくないなぁ…と静かな五月晴れに上を向いてみるのでした。

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者などをしながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

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