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STORY風雲会社伝

僕は旅行が大好きだ。旅は人生を豊かにする

沖縄
株式会社ジャンボツアーズ 代表取締役社長 谷村勝己氏
国内旅行統括本部 アートディレクター 誉田以子氏
今回は那覇市に本社がある株式会社ジャンボツアーズを訪れました。社長の谷村さんは62歳を過ぎた今でも世界中を飛び回っていらっしゃるパワフルな方で、取材中も話の端々に「旅が好き」という想いを感じました。今回は代表取締役社長の谷村勝己(たにむら しょうき)さん(写真右)とコンテンツクリエイティブアートディレクターの誉田以子(ほんだ いね)さん(写真左)に会社立ち上げまでの経緯やクリエイティブな仕事についての考え方、将来についての展望などをお伺いしました。

ジュースを1杯150円で売ることから始まったビジネス

大阪ご出身ということですが、沖縄でビジネスを行うことになったきっかけを教えてください。

谷村さん:はじめに沖縄に来たきっかけをお伝えすると、元々僕は大学で専攻するほど魚が大好きで、釣るのも好き、飼うのも好き、もちろん海も好きということで、大学卒業後、沖縄の離島の海を見てみたいと思い、座間味島に行ったことが始まりです。座間味島の海は今も綺麗ですが、40年前はもっと綺麗で、心が惹かれて、すぐにこの土地で暮らすことを決めました。
しかしその当時、沖縄は県民同士の繋がりが強い風潮があり、沖縄県外から来た人はよそ者扱いをされることが多々ありました。そんな中、親切にしてくださったのが当時の座間味村の村長でした。彼に、沖縄で信頼されたければボランティアなどを行って信用を築くことが大切だと教えられ、民宿の増築などのボランティアを始めました。 ボランティアを行う一方で、無人島にパラソルを立てて、ジュースを1杯150円で売って回っていました。これが僕のビジネスの始まり、つまりジャンボツアーズの原点になります。つまり僕は旅行業界に就職したこともなければ、一般の企業に勤めたこともないんです。

ボランティアとジュース販売から起業して今の旅行業を行うようになった経緯を教えてください。

谷村さん:ボランティアを行っていくうちに徐々に島の方からの信用が得られて、民宿の手配代行屋のような仕事ができるようになりました。お客様に座間味を満喫していただくために、民宿の手配以外に自分ができることはないかと考えるようになり、ウィンドーサーフィンを教えたり、シュノーケルを教えたり、オプショナルツアーを組んだりするようになりました。この経験が今の旅行業の礎になっています。そして25歳が終わるタイミングでジャンボツアーズを設立しました。

自分の目で見て、体感して、その中で見つけた本当に良いものを提供する

現在ジャンボツアーズさんではどのような事業を行っているのでしょうか?

谷村さん:主軸は総合旅行業ですが、他にも綺麗な夕日が見える海辺のホテルでレストランを運営したり、ワインの販売を行ったりしています。ワインについてはルーマニアとモルドバ共和国の独占販売権を持っています。

メインで行なっている総合旅行業ではどのようなサービスを提供されているのですか?

谷村さん:海外からお客様を迎え入れてご案内するインバウンドやその逆のアウトバンド、日本航空グループの飛行機を利用して日本国内から沖縄に来られる方への対応、また日本航空を利用した個人型の日本国内の旅行のコースを作って販売しています。

多くの競合他社がある中で、ジャンボツアーズさんならではのこだわりはありますか?

谷村さん:「世界中を飛び回る中で見つけた本当に良いものを提供しています。私は旅行業の知識ゼロからこのビジネスをスタートしたので、一般的な旅行代理店が持っている固定概念や限界ラインにとらわれずにサービスを提供したいと考えています。

楽しみながら仕事をする。そうすれば楽しい気持ちや旅が好きという想いを伝えられる

起業当初とインターネットの普及が進んだ現在ではどんな違いがありますか?

谷村さん:お客様が持っている情報量が比べ物にならないくらい増えました。観光スポットの情報、旅行代金も、簡単に調べて比較をすることができる時代です。お客様自身で行きたい場所を見つけて、安く旅行のスケジュールを組むこともできます。ただ、私たちは大量に様々な商品を扱っている分、お客様よりも情報量・価格の面で少し優位性が高くなっています。なので、自分たちが魅力的な情報を持っていることをアピールしたいと思います。

誉田さんが所属する部署ではどのようなことをされていますか?

誉田さん:沖縄県外のお客様向けに沖縄・北海道・九州・四国・東北のツアーをWebサイトで販売しています。私はそのサイトの制作管理を行っています。サイトのデザインからコーディングまでWeb制作に関すること全般を担当しています。

誉田さん:がWeb制作の仕事に興味を持たれたきっかけはなんですか?

誉田さん:もともと物作りが好きだったというところが大きいです。この仕事を始める前は地元の奄美大島で大島紬を織っていました。ただ、昔と比べて着物を購入する人が少なくなり、高価な大島紬はなかなか売れず、現在では大島紬の織り手として生活できる人は数少ないです。そのため、違う形で物作りに携わる仕事をしていこうと思い、いつか奄美大島に帰る可能性があることも考慮して、どこに居てもできるWeb制作の仕事を選びました。沖縄に来てWeb制作を勉強できる学校で学びましたが、Webデザイナーというのは実務経験がないと就職するのが厳しい職種です。たまたまジャンボツアーズが女性のWebデザイナーを募集していて、それに応募したのが私だけだったということもあり、実務未経験でしたがWebデザイナーとして入社させていただきました。

実際にWebデザイナーとして働いてみていかがでしたか?

誉田さん:学校の勉強と実務では全く違いました。学校で学んだ知識だけでは全く通用しません。なのでひたすら人の真似をする、言われたことは全部吸収する、デザインを制作するときは自分の中で一回バラして組み立てるということを行っていました。私のデザインの師匠にあたる人に厳しく教えていただいて、ようやく基礎を築くことができました。基礎を築くまでの日々は本当に大変でした。
また、業務として、Web制作担当だから、それだけをやり続けるということではありません。例えば弊社が運用しているレストラン【ソリスグランデ】のロゴは、私が考えたデザインを採用していただきました。それが看板になった時は嬉しかったです。

インターネットを通じて御社の企業理念【「旅行」が好きである。「自分が実際に感動し楽しいと思ったものを多くの人に伝えたい」】を伝えるために意識していることはありますか?

誉田さん:私はいつも仕事が楽しいと思っています。現在沖縄の情報を発信するサイトの立ち上げ準備中なのですが、実際に自分が現地を訪れて現地を見て回ることも楽しいですし、どんな風に伝えればこの場所に来たくなるのかを考えることも楽しいです。サイトを制作している時間ももちろん楽しいです。制作者が楽しみながら作ったものというのは、その想いが見てる人にも伝わると思います。

世界中を訪れ、570本以上の動画をストック

代表の谷村さんとカンボジアの学生たち

今後の事業展開を教えてください。

谷村さん:直近でいうと1月中にルーマニアのブカレストに新しい支社ができる予定です。ヨーロッパとの繋がりをもっと強くして、ルーマニアの人達に日本の文化や「侘び」「寂び」の精神を伝えていきたいと思っています。ただ来てもらって、普通にガイドをするのではなく、彼らが心から楽しめるプランを提供していきたいです。
また、弊社ではカンボジアに小学校と中学校を合わせて4校建設しており、現在は新しく中学校を建設中です。カンボジアの子供達は学校に通うのに裸足で片道2時間歩いています。彼らは僕が釣ってリリースしようとした小さな熱帯魚をおかずに5杯はご飯を食べます。そういう姿を見て心が動かされました。彼らが学ぶ場をただ提供するのではなく、より有意義に生活できるように毎年大量の自転車や靴をプレゼントしています。また、マンゴーの木を1000本植樹することで、実がなった時に街に売りに行って、それで得たお金で文房具を買ってもらっているのですが、彼らが自活できるようになるということも僕にとっては大切なミッションです。
そういうことをしていた結果、カンボジアを弊社のお客様が訪れた際、熱烈な歓迎をしてくれるようになりました。ツアーに建設している学校の外壁のペンキ塗りをするスケジュールを組んでいるのですが、そういったボランティアとも取れる内容もお客様は喜んで参加されます。「アンコールワットはこれまで5回も見に行っているが、それよりもこの子たちの成長を見届けたい」と言ってくださる方もいます。世界遺産を見るだけでなく、学校建設のお手伝いといった現地の役に立つ旅行というのも弊社だからできることだと思っています。

クリエイティブに関わる面で今後行っていきたいことはありますか?

谷村さん:これまで情報を発信するツールといえば新聞広告・テレビ・ラジオでしたが、現在はSNSが情報発信の場として確固たる地位を築いています。これからはSNSを通して動画の配信を行なっていきたいです。
なぜ動画なのかというと、私は一年の三分の一を海外で過ごしており、各都市で地元の人しか行かないような場所を訪れ、その様子を動画で撮影しています。現在570本以上の動画があり、それぞれの都市のリアルな部分を伝えています。こんなに動画のストックがある旅行会社はめずらしいのではないでしょうか。なので、ブランディングも兼ねてこの動画を魅力的に配信する方法を提案してくれるクリエイティブな人と出会いたいと思っています。
また、最初にお伝えしたワインの販売についても、現在プロモーションの仕方を考えている最中です。ワイン好きのクリエイティブな方に集まっていただいて、旅行業者であること、ワインの独占販売権を持っていることを生かした弊社ならではのサービス展開を一緒に考えていきたいです。

今後スタッフの方にはどのように働いてほしいとお考えですか?

谷村さん:世界中を見て回って中身を掘り下げられるような人間になってほしいです。そして見たことを仕事に活かせるようになってほしい。私はもう62歳ですが、毎日新しいことを発見し日々成長していっていると感じます。私の方がスタッフよりも成長スピードが圧倒的に早い。スタッフにも、私が普段から言っている【僕は旅行が大好きだ。旅は人生を豊かにする】という言葉をきちんと受け止めて行動してほしいと思っています。

取材日:2017年12月7日 ライター:小南 光

株式会社ジャンボツアーズ

  • 代表者名:谷村勝己(たにむら しょうき)
  • 設立年月日:1981年10月
  • 資本金:5,500万円
  • 事業内容:総合旅行業、レストラン運営、ワイン販売
  • 所在地:沖縄県那覇市久茂地2-15-10 久茂地BKビル
  • URL:http://www.jumbotours.co.jp/
  • 問い合わせ先:TEL)098-867-0007
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