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「感謝と貢献。みんなを豊かに。」という思いを大切に 社員、お客様、社会の幸せを考えた「100年ビジョン」

仙台
株式会社サクラボ 代表取締役社長 早坂 啓 氏
今回ご紹介するのは、仙台市青葉区上杉にオフィスを構える株式会社サクラボ。女性のライフスタイルが変わっても続けられる仕事とは何か?を模索して、2008年に開業した同社は、ネットビジネス支援グループ、人材開発グループ、メディアグループの3事業を展開する企業です。代表取締役社長の早坂 啓(はやさか けい)さんは、社員、お客様、社会、そして未来を担う子どもたちの幸せを考え、100年先のビジョンを見据えた事業展開や社会貢献活動に取り組んでいます。常に周りへの感謝を忘れず、前進し続ける早坂さんに、起業のきっかけや現在の事業についてなど、伺いました。

起業のきっかけは、女性のライフスタイルを問わず活躍できる仕事

まずは起業のきっかけを教えていただけますか?

以前、株式会社リクルートに勤めていた頃、「女性は仕事のセンスがすごくいい」と感じました。しかし、女性は結婚や出産を機に退職する方が多く、その事実が非常にもったいないと感じて、女性のライフスタイルが変わっても継続的にできる仕事とは、どんなことだろう?と考えるようになったのが起業のきっかけです。 インターネットを通じて自宅でも仕事ができる在宅ライターが良いのではないかと思い、2008年に在宅ライターを活用したライティングサービスを始めました。今では在宅ライターというお仕事もよく耳にしますが、当時はまだ珍しい職種でした。どなたでも仕事ができるように、プロではなく一般の主婦の方などを中心にライターとして活動したい方々を集めました。当社がディレクションを担当して、ライティングを依頼したい企業とライターの方々を結ぶ役割を担うのですが、地元・宮城でこのような職種は認知度が低く、初めの3年位はお取引先も登録ライターの方も県外の方が多かったですね。それから私自身が、コツコツとブログを書いて、地道に認知度を広めて、今は宮城県も含めて全国各地にお取引先と登録ライターの方がいます。東日本大震災当時も全国各地のお取引先や登録ライターのみなさまだけなく、沿岸部に在住の登録ライターの方にまで、大変な中、支えていただき現在に至ります。

それから、どのような道のりを歩まれたのでしょうか?

ライティングサービスで経営を軌道に乗せることができましたが、人材の育成にも興味があり、2010年から介護の資格取得スクールを開講し、東日本大震災当時、被災された沿岸部から都心部に来る方々の雇用を増やすために、訪問介護事業も始めました。ですので、2010年~2013年位までは先程お話したWebのライティングサービス・介護資格取得スクール・訪問介護事業を行っていました。しかし2014年になる頃、「うちは一体何をする企業なんだろう?」という疑問が生まれ始めたのです。社会的使命を持って介護事業を始めたつもりが、気づけば経営者という立場から「何が儲かるか?」とお金のことばかりを考えるようになっていました。何度も自問自答を重ね、自分はお金のことばかり考えるような経営者になりたかった訳でないと考えるようになり、2015年に介護事業から撤退し、スクールを売却することを決めました。それと時期を同じくして、中学時代の友人から自動車整備業界の転職に特化した人材サービスを立ち上げたいという相談を受けたのがきっかけで、いつしか一緒にやろうということになったのです。

その出会い、再会をきっかけに今までのビジネスも事業転換を図り、ネットビジネス支援(WEB制作・コンテンツ制作など)、整備士の転職支援をする人材サービス、求人・販促に繋がるWebメディア運営の3つの事業を自動車業界へ集中をすると決断し、今は移行している最中です。
今までの事業は、従来通り運営をしますが、これから本格的に参戦していく事業領域は、自動車業界です。そして、一見結びつきの無いような事業展開ですが、我々には成し遂げたい未来とそれを達成するための計画が用意されています。

介護と自動車業界は全く異なる事業ですが、方針を変える時には悩みませんでしたか?

そうですね、何度も自問自答しましたね。「自動車業界が儲かるからやりたいのか」とか、また同じように「うちは一体何をする企業なんだろう?」という疑問を抱えるのではないかなど……。 そんな時、自動車の存在価値について考え、一つの結論に至りました。 ここに机があることも、朝、海で取れた新鮮な魚を夜、東京で食べられることも、好きな人に会いに行けることも、車が運んでくれるからじゃないかと。先人たちが残してくれたこの豊かな社会と現在「あたりまえ」となっているこれらの価値観を衰退させず、後世に残していくのが自分たちの役目だと強く感じる事が出来たので、それからはどんどん前進していきましたね。 また、最初は事業内容や業界を1つに絞ることが大切なのではないかと思っていたのですが、人と社会の「悩みと迷い」を解決できるなら、どんな事業でも、どんな業界でも、良いと思ったのです。ネットビジネス支援グループ、人材開発グループ、メディアグループと事業内容は一見一貫性のないビジネス展開に思われるかもしれませんが、一つひとつの「点」と「点」を繋げると「線」になり、お客様やお取引先の皆様と大きな「輪」が創れるというのが、当社の思いですね。

会社の在り方を考えて掲げた「100年ビジョン」

御社が掲げる「100年ビジョン」。誕生のきっかけを教えていただけますか?

人間には絶対が3つあるということをご存知ですか?それは、「人間は、いつか死ぬ」「人生は、一度切り」「いつ死ぬか分からない」です。それ以外は努力などで変えていけるものだと思います。多くの方が企業に勤める現代社会において、ある日突然、経営者が亡くなったり、天災が起きたり、リーマンショックが起きて、職を失うことがあります。これは勤める側からすると、とても不安なことですよね。このように考える中で会社というものは、働く社員、お客様、そして、地域社会の皆様を豊かにするべきだという結論に至りました。そこで、そういうものにも負けないビジョンを強く持つ必要があると思ったのが、「100年ビジョン」誕生のきっかけですね。

どのように「100年ビジョン」を考えていったのですか?

100年先だけではなく、30年先、10年先のビジョンと現在へ遡っていく方法で創ったのですが、会社の理念、ビジョンを決めるにあたり、私自身の志・ビジョンが無ければ、創ることが出来ないと尊敬する経営者に教えて頂きました。 その言語化を求められ、悩みに悩んで出てきた私個人としての理念、在り方は「出会ってよかった」と思われることです。その個人の理念をもとに、会社の理念、「100年ビジョン」という順番で作っていきました。 「100年ビジョン」はサクラボが100年後にどうなっていて欲しいのか?を、本気で考えたものです。決してお金だけではなく「ありがとう」と言われる会社であって欲しい。今と同じように事業内容は時代やニーズに合わせて変化はしていても「サクラのように記憶に残るサービス、人となり、ラボのようにその業界の発展のために寄与する」という在るべき姿を見失わず、企業、個人の「迷いと悩み」の解決をサポートすることで「ありがとう」と言われ続ける存在であって欲しいという想いを込めビジョンを作成しました。

「100年ビジョン」の内容について詳しく教えていただけますか?

100年後、サクラボグループは、それぞれの事業を通して世界中の会社・個人が持つ「迷いと悩み」の解決をサポートし、社会価値を創造する企業として、当たり前の存在になっていることです。周囲の人をどれだけ幸せにできるのか?そして、社会が抱える課題を解決することで本当の豊かさを実感していきたいという思いが込められています。 そこから「30年ビジョン」「10年ビジョン」と細かく考えていき「30年ビジョン」は、サクラボグループは10のグループ会社を形成し、それぞれの事業を通して世界中の会社・個人が持つ「迷いと悩み」の解決をサポートし、社会価値を創造する企業として当たり前になっていることです。現在、仙台本社のほかに東京に支社を作っておりますが、今後は東南アジアやハワイ、世界での事業展開を視野に入れています。そして、10のグループ企業で10名の社長を創りたいと考えております。 そして、目先の「10年ビジョン」としては、自動車業界に特化した様々なサービスを通して企業と個人の「迷いと悩み」の解決をサポートし、自動車業界にとって日本一の当たり前の存在になっていることです。日本一というのは売り上げではなく、「ありがとう」を積み上げられるという意味での日本一を目指しています。

素晴らしいですね。社員の方々に理念やビジョンがきちんと浸透されているように思えますが、何か心がけていらっしゃることはありますか?

いやいや、まだまだです。ただ「浸透」というと、どうしても上から目線になってしまうので、以前、経営者仲間に教えてもらったのですが、理念やビジョンを共有できているというのは「未来の素一致(スイッチ)」が入っている状態だそうです。個人は幸せになるために生まれてきた訳で、その幸せを形にしていくのが企業の役割だと私は思います。ですので、個人の在り方と会社の在り方が素一致して、交わるポイントを増やしていくことで、理念やビジョンが一人ひとりの中で活きてくるんじゃないですかね。当社は社員に対して、一人の人間としての成長にスポットを当てているので、事業の拡大ではなく、人、会社の成長が理念の浸透になっていくと思います。 心がけといえば、3カ年の計画を2016年12月に社員向けに発表しました。その際に「いい会社とは?」というテーマのグループワークを社員全員で行いました。それぞれが違う意見を出しても、仲間として認め合いながら共通認識を共に創り、経営者だけではなく社員全員で「いい会社」を創るという事を確認し合いました。サクラボは社員の会社であり、お客様の会社であり、社会の皆様の会社なのです。

子どもたちが豊かに暮らせる未来のため社会貢献に取り組む

早坂社長は、現代の日本において企業や人に求められるものは何だと思われますか?

企業は地域があって成り立ちます。日本では現在、高所得者と低所得者の格差問題が注目されていますが、日本が経済大国になれたのは中産階級が多かったからです。残念なことに今現在、儲けばかり考えて、人をモノのように使う経営者が多くいます。もしかすると自分も、気づきがなければお金のことばかりを考えてそのようになっていたかもしれません。当社では、社員へ渡すお金を給料という経費と考えず、社員への分配と言っています。仕事で得た収入をみんなで分けることで、中産階級の拡大にチャレンジしています。

本業を通した社会貢献「CSV 」にも取り組んでらっしゃると伺いましたが。

そうですね。子どもたちを支援する取り組みをしています。現在、日本では約6人に1人の子どもが貧困状態と言われています。家計が苦しくて満足に「お金がなくて修学旅行に行けない」「進学をあきらめる」、もっと言うと「家計が苦しくて満足にご飯を食べられない」「野球部に入りたいけどグローブを買えない」など、先進国でありながらもとても厳しい状況です。当社は、特定非営利活動法人キッズドアの活動に賛同し、事業活動で出た利益の1%を寄付しています。それだけではなく社員同士で子どもたちのためにどんなことができるかを模索し、国内のみならず地球規模で考え、途上国の問題にも目を向け支援に取り組んでいます。

なぜ子どもたちを支援したいと考えられたのですか?

「100年ビジョン」を考える中で、未来を担う無限大の可能性を持った子どもを育てるのが私たちの役割だという思いに至ったのです。今の社会を作ったのは企業と人ですが、子どもたちには何の罪もありません。私は今の世の中は、受験対策をうまくやった人がうまく行く確率が高いと思います。それって本来の人としての在り方や生き方が大切にされず、人として大切な部分がスポッと抜けてしまっている気がするんですよね。自殺者が増えたり、人に対して無関心だったり、やっぱりそれって少し違うんじゃないかなって。例えば、道ですれ違った人が倒れたら助けるのって当たり前ですよね。今はそれすら誰かがやってくれるだろうって感覚の人が多いように思います。でも、そういう社会を作ったのは私たち大人です。であれば、純粋に子どもの未来を応援しようと思ったのです。

今の自分が存在することへの「感謝」を大切に

起業から約10年経ちますが、実際に起業されていかがでしたか?

今はすべてにおいて、感謝の一言ですね。起業を決断した過去の自分にも感謝ですし、背中を押してくれた周りの人々にも感謝しています。もちろん実際に会社を立ち上げて辛いこともたくさん経験して、何のために経営者になったのかを思い悩むこともありましたが、今となってはそれもすべて感謝したい出来事ですね。みんなもっと起業するべきだと思いますよ!私は社員に対して心で寄り添う「心接(しんせつ)」をポリシーにコミュニケーションを取っていますが、「素一致(スイッチ)」する仲間がいるからこそ、頑張れることもたくさんあります。

常に前向きに取り組む早坂社長ですが、原動力や前進するために心がけていることは何ですか?

「売り手よし、買い手よし、世間よし」だけの三方よしではなく、次元的な三方「過去に感謝、今に感謝、未来にも感謝」という思いですね。辛く大変な戦争時代を生き抜いてくださった方々がいらっしゃるから、今の自分たちがいます。もっと身近なことで言うなら、コンビニで何でも買える、こんな便利な世の中を作ってくれた先人に感謝して、私自身が、この便利で快適な世の中をそのまま未来に残したいという思いが原動力です。心がけているのは「素直さと心意気」です。例えば勉強するためにいろんな本を開いても、頑固な気持ちで読み進めると面白くないと思います。本を読んだ後に、自分もやれるんだという心意気を持つこと、それが大切ですよね。

最後にクリエイターの方々へのメッセージをお願いします。

経験を問わず、仕事をする上で1円でもお金をいただけば、プロだと思います。このデザインより良いものがないと思うくらい、責任・覚悟・誇りを持って仕事に取り組むことが大切なんじゃないかなって。もしもプライドを持てないなら、妥協していないか自分に問うこと。私も経営者としてまだまだ未熟で、プライド・プロ意識を持ちつつ、謙虚な姿勢と感謝の気持ちを忘れないように心がけています。今お話ししたことを大切にしながら仕事に取り組めば、必ず道は開けて、良いものが待っていると思います。実は日本語の「働く」の語源は「傍(はた)を楽にする」なんですよ。ちなみに、英語の「Business」の語源は「忙しい状態」、フランス語の「travail」の語源は「拷問」。現在の日本では「働く」の在り方が、本来の語源の意味を失い、いつの間にか「忙しい状態」や「拷問」になっているような気がしませんか?「傍を楽にする」という思いを持って仕事をすれば、自然と傍からのありがとうが付いて来ると思います。

取材日: 2017年1月6日 ライター: 桜井玉蘭

株式会社サクラボ

  • 代表者名:代表取締役社長 早坂啓
  • 設立年月:2008年10月
  • 事業内容:ネットビジネス支援事業 (ホームページ、コンテンツ制作、運営、管理業務)
         人材事業
         (自動車整備士の派遣・紹介、自動車業界全般に関する業務の派遣・紹介、その他業務全般に関する派遣・紹介)
         メディア事業(情報サイトの運営)
         その他、商売繁盛全般
  • 所在地: 宮城県仙台市青葉区上杉1-8-19 副都心ビル上杉百番館2階
  • URL: https://www.sakurabo.co.jp/
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